セミヌード
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セミヌードの女性(例示2に該当する)

セミヌード(Semi nude)はヌード写真映像のうち、肌の露出が少ないものを指す英語である。女性の場合は乳首陰毛臀部を隠しているヌードを主に指す場合が多い。「セミ」は半分といった意味を表す英語の接頭語であり、全裸(オールヌード)に対しての半裸と訳される場合がある。
概要・定義

セミヌードという言葉は個人の主観に頼る部分もあり、厳密な定義が難しい側面もある。水着姿や下着姿は、通常はセミヌードとは言わない。セミヌードという言葉の意味は乳首や陰毛陰部、臀部を見せないヌードということである。また、乳首が透けている場合や、乳首を隠した上半身裸姿でTバック着用の場合や、ふんどし姿の場合も、セミヌードと言われることもある。

女性のヌードで、陰毛を見せている場合はヘアヌード乳首を見せている場合はトップレス・ヌード、乳首を隠している場合をセミヌードという使い分けをすることがある。

また、日本では話題性を高める必要がある雑誌や写真集などにおいては、実際には脱いでいるがフルヌードでないために「全裸」「ヌーディー」「ヌーディティ」などと混同を招く誇張表現が使われ、読者の混乱を招く例も見られた。

また、全裸で乳首や陰部は隠しているが、臀部は完全に丸出ししている姿は、「お尻ヌード」や「生尻ヌード」と表現して区分している場合もある[注釈 1]

女性のセミヌードの分類として、次のようなものがある
モデルは全(何も身に着けていない状態)だが、乳首陰毛が写っていない状態

モデルはトップレスだが、乳首が写っていない状態

モデルがごく薄い衣類を身に付けており、体の輪郭やが透けている状態

このほか、乳首がちらりと写っている状態や、乳首や陰部などがみえそうなセクシャルな水着姿や下着姿である状態もセミヌードと呼ばれることがあるが、あまり一般的ではない。

なお、陰毛が写っている場合は全体の露出度が小さくてもヘアヌードとされる。

井上和香の肩や腰元のフォルムを出し、一見裸になっているとおぼしき広告写真がセミヌードとされたこともあった[1]が、意味合いが違うとされた(2003年)。

セミヌードは身体の一部が隠れるため、モデル側の抵抗感が比較的少なく、また、芸術的なイメージのある一部のヘアヌード・オールヌードとは区別され、人気のある女優モデル・有名タレントが公開することもある。
歴史

ヌードシーン#邦画にあるとおり、日本映画では女優の前田通子海女をモチーフに1956年の新東宝製作『女真珠王の復讐』における「お尻出しヌード」から始まっており、翌1957年には女優の泉京子が『海人舟より 禁男の砂』での、濡れた服の下に乳首が透けている姿のポスターが発表されている。

『鏡中花 : 大正セミヌード50姿』(太平書屋 1981年)、石黒敬章『びっくりヌード・おもしろポルノ 日本裸体写真百年史』(コロナ・ブックス 96 石黒コレクション、平凡社、2002年)にあるとおり、近代期から戦前期にかけてセミヌードも比較的多く撮影されている。明治初期日下部金兵衛は1885年(明治17年)頃、師のフェリーチェ・ベアトライムント・フォン・シュティルフリートおよび内田九一が撮影したネガを引き継いだが、彼らの写真のうち外国人の土産用の写真である「横浜写真」とともに金兵衛自身セミヌードの写真を売り、その中には顔をコラージュしているものもあることが知られる。

日本最初の性転換女性である永井明子も、報を伝える新聞の掲載時にセミヌードを披露している[1]。別冊宝島2399『美女の日本史』に掲載された森まゆみの特別インタビュー「激動の時代を生き抜いた女性たちの美」に、赤松俊子(丸木俊)の南洋でのセミヌード写真が紹介されている。これは画家の彼女がミクロネシアまで赴いて裸の先住民を描く一環で先住民たちと一緒になって踊ったもの。

高森和子は1964年の忍者狩りで清純派女優ながら本作で妖艶な尼僧を演じた初めてセミヌードも披露。芳村真理は出演した東映製作の『くノ一忍法』(1964年)ではセミヌード姿や名和宏らを相手に激しい濡れ場にも挑戦している。小川ローザは1968年にNHK大河ドラマの裏番組でセミヌードになって視聴率29.3%を記録し、勝利したということもある。

鰐淵晴子は1970年に元夫のタッド若松が撮影したヌード写真集『Ipy Girl Ipy / イッピー・ガール・イッピー』を発表したが、アート性の高い内容は非常に高い評価を受け歴史に残る。

1970年代には加賀まりこ[注釈 2]中村晃子[注釈 3]秋川リサ[注釈 4]のヌードなどが有名タレントのヌードとして有名である。他に風吹ジュン 伊藤咲子 結城しのぶ 夏樹陽子 多岐川裕美[注釈 5] 横山エミー 竹下景子[注釈 6]など映画などでヌードになる面々が、雑誌などの媒体で胸ぽちや乳首を透けさせるグラビアを発表していた[2]

川崎あかねは1971年11月20日封切りの映画『蜘蛛の湯女』に主演しセミヌードが話題になる。浅野真弓は外国映画出演になった『武士道ブレード』でセミヌードを披露している。

畑中葉子も1979年の雑誌『プレイボーイ』でのセミヌードグラビアが話題となり、その後ヌードからにっかつ映画出演していく。

麻田奈美も1970年代半ばまで披露していたのはセミヌードまでであった。

それまでは雑誌媒体などで大原麗子などが髪ブラなどのセミヌードを披露していたが、1980年代に入り烏丸せつこ(1980年度クラリオンガール時にCF、ポスター等で)リリーズ(1980年の雑誌)浅野ゆう子(1980年代に発表した一連の写真集)久我直子( 『GORO』1981年1月8日号、小学館、撮影:小沢忠恭)岡江久美子(『華やかな自転』1982年、スコラ/講談社)麻丘めぐみ(別冊スコラ、MEGUMI FOREVER 11、1983年)桜たまこ(1983年にグラビア雑誌「スコラ」で)紺野美沙子(『うさぎ恋し』小学館、1984年)春やすこ・けいこ(篠山紀信の撮影でセミヌードを披露。やすこは後にヌードも)山口百恵(ヌードも撮影していた)杉かおり(1983年ごろから雑誌、写真集)水沢アキ(1986年『GORO』で発表されたTシャツヌード以降はヌード)つちやかおり(1988年『GORO』『平凡パンチ』等のほかに、2015年にも)向井亜紀(1987年ごろから水着に加えて)中森明穂(1988年、セミヌードを含む写真集及びイメージビデオを発表)鷲尾いさ子(『Ciao 鷲尾いさ子写真集』篠山紀信撮影・白泉社、1990年)石井明美(1989年、写真集「Virginia Slims-バージニアスリム-」)坂井泉水(写真集『NOCTURNE』(撮影:清水清太郎、白泉社)出版。1990年)などが披露している。里見和香は1983年『平凡パンチ』2月28日号(平凡出版、1983年)セミヌード 4ページグラビアを披露。天地真理は1983年12月にセミヌード写真集を、また1986年にはヌード写真集を発売。叶姉妹の姉役恭子は芸能活動の初期の杉本エルザとして1984年9月号『平凡パンチ別冊』(平凡出版)にてセミヌード・グラビアを披露している。池坊保子は1984年、講談社の雑誌「PENTHOUSE JAPAN」1984年3月号でセミヌード写真を披露する。根本しのぶは1984年大友正悦撮影の写真集『こどもじゃないモン』でセミヌードを発表した。ベリーズ (アイドルグループ)にいた伊藤真季は1988年6月に、谷口征撮影のセミヌード写真集『瑠璃色のささやき』を発表。

周栄良美は1993年にセミヌード写真集を発表する。池上麗子は写真集『elfin』(1994年)『メガロポリスドールズ』(1995年)で披露。


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