セビリアの理髪師
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『セビリアの理髪師』

ジャンル戯曲、メロドランマ・ブッフォ、オペラ・コミック
作曲者ジョアキーノ・ロッシーニ
作曲年1772年
初演1775年2月23日
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音楽・音声外部リンク
全曲を試聴する
Rossini - Il Barbiere di Siviglia - ネルロ・サンティ指揮チューリッヒ歌劇場管弦楽団他による演奏。EuroArts公式YouTube。
ポータル クラシック音楽

『セビリアの理髪師[注 1]』(セビリアのりはつし)は、フランスの劇作家ボーマルシェの書いた風刺的な戯曲(フランス語原題:Le barbier de Seville ou la precaution inutile 「セビリアの理髪師あるいは無用の用心」)、ならびに同戯曲を題材にジョアキーノ・ロッシーニの作曲した2幕のメロドランマ・ブッフォイタリア語原題:Almaviva o sia L'inutile precauzione、一般には Il Barbiere di Siviglia )である。本項ではロッシーニのオペラについて扱う。なお、ロッシーニに先立ってジョヴァンニ・パイジエッロが同戯曲により同名のオペラを作曲している(1782年初演)が、ロッシーニ作品の成功によって忘れられた存在となった。

なお、セビリア(Sevilla [se?βi?a, -??a, -?a])はスペインの都市で、セビーリャ、セビージャあるいはセビーヤとも表記されるが、イタリア語ではスィヴィッリャ(Siviglia [si?vi??a])、フランス語ではセヴィーユ(Seville [sevij])、英語ではセヴィル(Seville [s??v?l])となる。
概要アレクサンドル=エヴァリスト・フラゴナールによるリトグラフ1830年

本作は元々オペラ・コミックとして1772年に制作されたが、イタリア劇団に上演を断られたことから喜劇として書き直された[4]。戯曲は1775年2月23日に初めて上演されたものの、上演数日前に四幕で描かれたものを五幕に変更したため評価は悪く、2月26日に四幕に修正されたうえで再演された[5]。喜劇『フィガロの結婚』(第2部 1786年モーツァルトがオペラ化、同年初演)、正劇『罪ある母』(第3部 1792年ミヨーがオペラ化)とともに3部作と言われている。オペラのリブレットはボーマルシェの戯曲に基づき、チェーザレ・ステルビーニが書いた。初演は、1816年2月20日ローマのテアトロ・アルジェンティーナで行われた。ロッシーニのオペラの中で最も速い2週間で作曲され、現在でも頻繁に上演される。現在もロッシーニ随一の人気作品ではあるが、特に作曲者の再評価が始まる1970年前後までは、他の作品がほとんど上演されることがなかったため、唯一の代表作扱いをされていた。悲劇が好まれるイタリア・オペラとしては、ドニゼッティの『愛の妙薬』などとともに、少数派に属する明朗喜劇として人気を博している。

序曲は単独で演奏されることも多いが、元来はオペラ『パルミーラのアウレリアーノ』(1813年作曲)の序曲として書かれたものである。ロッシーニはこれを『イングランドの女王エリザベッタ』(1815年)に手を加えて用いた。『セビリアの理髪師』でも再び同じ曲を用いているが、現在は全曲自筆譜に序曲を欠いているため『パルミーラのアウレリアーノ』序曲を用いることが一般的である。
登場人物

アルマヴィーヴァ伯爵 Il Conte d'Almaviva (
テノール

バルトロ(医師) Bartolo, dottore in medicina (バス

ロジーナ(バルトロの姪) Rosina, ricca pupilla in cas di Bartolo (メゾソプラノ

フィガロ(理髪師) Figaro, barbiere (バリトン

バジリオ(音楽教師) Basilio, maestro di musica di Rosina (バス)

フィオレッロ(伯爵の召使) Fiorello, servitore d'Almaviva (バリトン)

アンブロージョ(バルトロ家の召使) Ambrogio, servitore di Bartolo (バス)

ベルタ(バルトロ家の女中) Berta, vecchia cameriera di Bartolo (メゾソプラノ)

士官 Un ufficiale (バス)

公証人 Un notaio

楽器編成

フルート2、オーボエ1(序曲のみ2番オーボエあり)、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、ティンパニ(原典版にはないとされる)、シストルム、大太鼓ギター通奏低音弦五部
演奏時間

約2時間40分(第1幕100分、第2幕60分:カット無しで19番のアリアも含む)
あらすじ
第1幕第1場"Air de la calomnie"フョードル・シャリアピンこの音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。

舞台はセビリア。夜明け前のバルトロ邸の前のある広場に、伯爵の召使フィオレッロが数人の楽師を連れて登場する。その後、アルマヴィーヴァ伯爵が登場する。

バルトロ邸のバルコニーに向かい、伯爵が愛の歌を歌うが、彼の想い人は現れない。伯爵は落胆し、楽師たちに金を渡し下がらせる。思い切れない伯爵は立ち去らずバルコニーの下で待つ。フィオレッロも伯爵の合図を待って奥で控えることになる。

夜明けとともに町の何でも屋フィガロが登場する。(カヴァティーナ「ラ、ラン、ラ、レーラ…町のなんでも屋に」)隠れていた伯爵は、既知であったフィガロにプラドで一目惚れしてしまったこの家の医者の娘を追ってきたことを打ち明ける。フィガロは伯爵に医者は彼女の後見人であることを教える。

バルコニーにロジーナが登場し、伯爵に手紙を渡そうとするが、そこにバルトロがやってきて、手にある紙は何かを正す。ロジーナは「無駄な用心」のアリアの歌詞だと言い、バルコニーから手紙を落とし、バルトロに拾ってくるように頼む。伯爵は手紙を拾い、フィガロと共に隠れるが、表に出てきたバルトロは自分が騙されたことに気づき、ロジーナにバルコニーから家の中に入るように命じる。

手紙には、伯爵に心引かれていること、後見人に禁止されているためバルコニーにでることもできないことが書かれている。伯爵はフィガロから、バルトロがロジーナの資産を狙って妻にしようと目論んでいることを教えられる。外出するバルトロは家の外から、ドン・バジリオに頼み今日中にロジーナと結婚することを家の中に叫び、伯爵たちもそれを知る。

バルトロがいなくなったので、伯爵はフィガロに促されバルコニーの下からロジーナに愛のカンツォーネを歌う。


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