セドナ_(小惑星)
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セドナ
90377 Sedna

仮符号・別名2003 VB12
分類太陽系外縁天体
軌道の種類E-SDO分離天体
発見
発見日2003年11月14日
発見者マイケル・ブラウン
チャドウィック・トルヒージョ
デイヴィッド・ラビノウィッツ
発見方法直接観測
軌道要素と性質
元期:2023年2月25日 (TDB 2,460,000.5)[1]
軌道長半径 (a)532.3064703980097 au[1]
近日点距離 (q)76.38227795308788[1]
遠日点距離 (Q)988.2306628429315[1]
離心率 (e)0.8565069519144183[1]
公転周期 (P)12281.48324574184[1]
軌道傾斜角 (i)11.93034000375754°[1]
近日点引数 (ω)310.8687900929183°[1]
昇交点黄経 (Ω)144.2584776398181°[1]
平均近点角 (M)358.4694078785378°[1]
次回近日点通過2075年7月15日 (TDB)[1]
物理的性質
直径995±80 km[2]
1025±135 km[3]
自転周期10.273±0.002 h[1][4]
絶対等級 (H)1.52[1]
アルベド(反射能)0.32±0.06[2]
Template (ノート 解説) ■Project

セドナ[5](90377 Sedna)は、将来的に準惑星冥王星型天体)に分類される可能性がある太陽系外縁天体の一つ。シンボルは「[6]

セドナは単に軌道長半径が長いだけではなく、約76 auという近日点の遠さから、発見された当時は太陽から最も遠い軌道を回っている天体と呼ばれた。しかし2014年3月に、より遠い80 auの2012 VP113が発見された[7]
概要セドナの想像図セドナと他の天体との大きさの比較 (NASA / JPL-Caltech)セドナからみた太陽系の想像図。

セドナは、2003年11月14日パロマー天文台のサミュエル・オースチン望遠鏡でカリフォルニア工科大学マイケル・ブラウンジェミニ天文台チャドウィック・トルヒージョイェール大学デイヴィッド・ラビノウィッツらによって最初に観測された。数日の内にチリスペインアリゾナハワイの望遠鏡でも観測がなされた。スピッツァー宇宙望遠鏡でも観測を行おうとしたが、検出することができなかった。

名前は、北米極北地方に住む原住民族(特にカナダイヌイット)に伝わる海の女神「セドナ」に由来している。太陽からの光がほとんど届かず、表面温度が-240℃以下と考えられることから、厳寒の北極海の海底に住むという伝説を持つ神の名前を当てられた。軌道確定前に名称が提案されたため物議を醸したが、2004年9月、小惑星番号90377番として登録された。

なお、2004年3月16日にいくつかのマスコミが「第10番目の惑星を発見」と報道したが、当初より大きさや周囲の天体に対する影響力から、セドナが惑星として分類される可能性は低いと見られていた。
軌道右下の図の赤い線がセドナの軌道

セドナの軌道は長楕円形であり、近日点距離は76 au、遠日点距離は約937auと推定されている[8]。発見時には太陽から90 auの距離であった(冥王星と太陽との距離の平均は40 au)。セドナの公転周期は、11,400年と計算されており、11,400年の周期で太陽の周囲を回っているとされている[8]。セドナは近日点で、地球の軌道速度のわずか1.3%で太陽を周回する[9]。近日点距離は2013年現在発見されている小惑星の中で一番遠く、次ぐ2004 XR190の52 auを引き離していた。軌道長半径がさらに長く、遠日点がセドナより遠い軌道を公転し、直径が100 kmを越える可能性がある天体としては 2012 DR30(308933) 2006 SQ372が見つかっている。また、2008年現在はエリスの方が遠くに位置していた。それにもかかわらずセドナが最遠と言われた理由は、その近日点の遠さという特異な軌道にある。これはエッジワース・カイパーベルト (30 - 50 au) の完全な外側を通っているため散乱円盤天体とも言いがたく、2012 VP113が発見されるまでは、ほとんど唯一の例外的な「遠い」天体だったのである。

2016年に発表された論文で、セドナや2012VP113を含む6つのカイパーベルト天体の特異な軌道が地球の約10倍の質量を持つ仮説上の惑星、プラネット・ナインの影響による可能性が浮上している[10]

太陽系の上と側面からそれぞれ眺めた時のセドナの軌道(白)。(冥王星の軌道はマゼンタ、海王星の軌道は青)

セドナと他の2つのセドノイドの10,000年の間の見かけの等級の推移。

セドナの軌道(白)とプラネット・ナインの軌道の予想図

3つのセドノイド(ピンク)およびその他のさまざまな太陽系外縁天体(eTNO)の軌道と位置。赤色の軌道はセドノイドの可能性があり、青色のeTNO軌道は反ネプチューンである。茶色に着色された非常に細長い軌道には、遠日点距離が200AUを超えるケンタウロス族とダモクレス族が含まれる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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