株式会社セディナ
Cedyna Financial Corporation
セディナ本社が入居する品川グランドセントラルタワー
種類株式会社
市場情報東証1部 8258
セディナ(Cedyna)は三井住友フィナンシャルグループのSMBCファイナンスサービス株式会社が展開するクレジットカード及び信販のブランド名である。
本項では、2020年6月30日まで担っていた株式会社セディナ(Cedyna Financial Corporation)や株式会社セディナの前身会社の一つである株式会社オーエムシーカード(OMC Card, Inc.)についても記述する。 1950年、月賦百貨店事業を営む株式会社丸興として設立。長らく大手スーパーダイエー傘下にあり、クレディセゾンやイオンクレジットサービスらと共に流通系クレジットカード会社として発展してきた経緯を持つ。 1988年にはVISA及びMasterCardと提携。先行していた日本信販(現:三菱UFJニコス)や西武クレジット(現:クレディセゾン)と共に、国際ブランドデュアル発行の先駆けとなる。 2001年にダイエーグループであったローソンが三菱商事傘下へ資本移動した事に伴い、ローソンカードの取扱を終了。2002年に武富士が大株主として資本参画(2005年7月まで)し、社名をオーエムシーカードに変更した。その後は、リボルビング払い専用カード「Jiyuda!」の発行開始や、既存カードのキャッシング利用時のキャンペーンを実施するといった、利息・手数料収入の増大を目論む施策が図られた。 2003年より、ダイエー店舗で実施していた仮カード即時発行(即発)のノウハウを活用し、アイワイ・カード・サービスが発行する「アイワイカード(JCB/IY VISA)」のイトーヨーカ堂系店頭での入会審査業務を受託する。2007年4月にプロセシング部門をプロセント
概要
旧オーエムシーカード
流通系クレジットカード会社においては長らくカード発行枚数2位であったが、2008年にはイオンクレジットサービスに次いで3位となった。コンピュータにより、クレジットカードの不正利用を検知するシステム(ファルコン)を他社に先駆けて2001年に導入するなど、不正利用対策に積極的なクレジットカード会社とされている。
ダイエーの経営再建に関連し、ダイエーの有利子負債の圧縮のため、他のクレジットカード会社等へ売却されるのではないかという憶測が広がっていた中、2007年7月に三井住友フィナンシャルグループとの提携が発表され、ダイエーの保有していたオーエムシーカード株が三井住友銀行に売却された結果、2008年2月にダイエーは親会社ではなくなった。 三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)傘下会社となっていた、株式会社オーエムシーカード(OMC)、株式会社セントラルファイナンス(CF)、株式会社クオークの3社がOMCを存続会社として合併し、2009年4月1日に新会社「セディナ」を発足した(統合の経緯については、SMFGカード&クレジットを参照のこと)。 OMCとCFが上場企業であったこともあり、SMFGカード&クレジット(FGCC)傘下で合併した後もセディナとして東証と名証に上場を維持した。しかし、過払い金返還請求が相次ぎカード業界の経営環境が厳しくなる中、経営効率化を進めるために、2011年5月に株式交換を行い、FGCCの完全子会社となった。今後、同じFGCC傘下の株式会社三井住友カードとの合併も視野に入れている[1]。 合併に際して、旧3社が発行してきた各種クレジットカードは原則セディナとしても引き続き発行し、加えて、セディナのハウスカードとなる「セディナカード」を新たに発行することになった。 システムとしてはOMC(「OMCカード」と「セディナカード」。カード左下の刻印がいずれも『OM』)とCF(「CFカード」と「クオークカード」。カード左下の刻印がそれぞれ『CF』『QC』)が構築したものが並存している。 ダイエーやイオングループ各店でのご優待デーの特典はマルエツを除いて2016年2月28日をもって終了した。企業イメージキャラクターは、俳優の谷原章介を起用。 2018年9月28日にSMFGはキャッシュレス決済戦略の推進のため、2019年4月1日をもって三井住友カードを同社の直接の子会社とし、セディナを三井住友カードの子会社とすることを発表した[2]。株式取得の具体的な方法は明かされなかったが、2019年4月1日付で三井住友カードがFGCCを吸収合併したことが国税庁の法人番号検索サイトで確認された。 2020年7月1日には、2012年3月31日に子会社化したSMBCファイナンスサービス(初代)を合併し、セディナはSMBCファイナンスサービス(2代目)に社名変更された(逆さ合併による統合)。社名変更後も「セディナ」はSMBCファイナンスサービスのブランド名として残り、セディナの公式サイトもSMBCファイナンスサービスの個人向けサイトとしてURLの変更を行わずにそのまま存続されている。 統合以前のセントラルファイナンス及びクオークの沿革は、各々の記事を参照のこと。
合併以降
沿革
1950年9月 - 株式会社丸興[3]設立。
1961年10月 - 東京証券取引所市場第2部上場。
1970年7月 - 東京証券取引所市場第1部上場。
1975年8月 - 朝日クレジット
1978年5月 - ダイエーメンバーズカードを発行。
1981年8月 - きのはな事業部
1983年
2月 - 株式会社丸興と株式会社ダイエーが資本業務提携。
5月 - ダイエーメンバーズカードをオレンジメンバーズカードと改称。
1984年7月 - 株式会社丸興が、朝日クレジット株式会社を合併。
1986年7月 - きのはな事業部を分社化し、株式会社きのはなを創立。
1987年
5月 - オレンジメンバーズカードをOMCカードと改称。
9月 - 株式会社丸興が、株式会社ダイエーファイナンスに商号変更。同時に株式会社丸興デンキランドを設立し家電販売部門を分社化。
1989年12月 - ダイエーファイナンス、イトマン事件の伊藤寿永光を代表とするゴルフ場開発会社KBS開発に近畿放送(現京都放送・KBS京都 内紛と存続問題参照)の本社屋とすべての放送機器を担保に146億円の融資実行した事実が表面化、後にKBS組合員・一般市民を巻き込んだ社会問題に発展。
1994年9月 - 株式会社ダイエーファイナンスが、リッカー株式会社[4]、株式会社朝日トラベルエージェンシーを合併し、株式会社ダイエーファイナンスから株式会社ダイエーオーエムシーに商号変更。
1997年9月 - 株式会社きのはなを株式会社宮栄に譲渡(現在はヤマノ・ホールディング・コーポレーショングループ)。
2001年7月 - カード利用明細 13,000人分が流出。クレジットやキャッシングの利用者約26,000人に別の会員の利用状況が記載された請求書を発送、うち約13,000人に配達されていたことが判明。会員から「使った覚えのない請求が来た」などと問い合わせや苦情が同日、約1,000件も寄せられたことからミスが判明し、同社は請求書の回収に乗り出した。
2002年
3月1日 - ダイレクトマーケティング商品部を分社化し、株式会社暮らしのデザインを設立。
9月 - ローソンと中央三井信託銀行(現・三井住友信託銀行)が、OMCカードの株式を武富士に売却。株式会社ダイエーオーエムシーから株式会社オーエムシーカードに商号変更。
2004年
3月1日 - 子会社の株式会社暮らしのデザインの全株式をエディオンに譲渡。
4月 - 自動車教習所の斡旋事業を分社化し、カーライセンスOMCを設立。
9月 - 日本旅行の子会社・旧デイバックに出資し、合弁会社・株式会社日本旅行オーエムシートラベルを設立。併せてOMCの旅行業事業も移管。
12月 - 子会社のアールエフシーとリッカー販売を、ヤマノホールディングコーポレーションに売却。
2005年7月 - 武富士が所有していたオーエムシーカード株を三菱証券に売却。三菱証券は翌8月に株をアコムへ売却。
アコムの株式の取得に関しては、三菱証券が業務上知り得た情報でアコムの正式な買付決定前に自己勘定で取得し、その取得価格でアコムに転売して成功報酬を得ていたことが後に発覚。2007年1月29日付けで証券取引等監視委員会が証券取引法違反に接触するとして金融庁へ勧告し、金融庁は三菱UFJ証券に対して業務改善命令を発令した。
2006年
4月 - 金融庁が、子会社の「アルファオーエムシー」に対し業務停止命令(4月24日から5月18日までの25日間、債権回収をする管理センターの業務停止(弁済の受領などを除く))を出す。担当者3人が2005年11月に3日間にわたり合計6回、債務者の妻に電話をかけ、借金の一括返済などを迫ったことが貸金業規制法に違反する過剰な取り立て行為に当たると判断した為。
7月 - 東京スター銀行と銀行ATM展開で提携。8月9日からダイエー碑文谷店(現・イオンスタイル碑文谷)、Dマート草加店の2店舗に設置し、サービス開始。(8月中に50ケ所へ順次導入を進め、2006年12月末を目処に沖縄を除く全国に約400台あるCD機を同行ATM機へ置き換えられた。ただし、一部店舗ではATMへの切り替えを行わずに取扱終了かつ撤去される箇所が目立つ。)
2007年
2月1日 - アルファオーエムシーを吸収合併。銀行のキャッシュカード一体型カードとしては初となる、「イーバンクカードOMC」の発行開始
7月27日 - 三井住友銀行による株式取得を機に、三井住友フィナンシャルグループとの戦略的提携を発表[5]
2008年10月1日 - 三井住友フィナンシャルグループ傘下のクレジット事業の統合のため、三井住友カード、セントラルファイナンス、クオークとの間で中間持株会社SMFGカード&クレジット(SMFG完全子会社)を設立し、SMFGおよび三井住友銀行保有の各社株式を中間持株会社へ移転する。
2009年
4月1日 - 存続会社をオーエムシーカードとして、セントラルファイナンスとクオークの2社を吸収合併(合併会社の本社は、セントラルファイナンス本社所在地に設置)し、商号を株式会社セディナに変更。オーエムシーカードが存続会社のため、上場は維持。
4月2日 - 株式会社オーエムシーカード発行の転換社債型新株予約権付社債(2008年10月にSMFGに対して行ったもの)について、転換が行われ新株を発行したため、SMFGカード&クレジットの出資比率が46.04%まで増加。
5月1日 - 「セディナカードゴールド」・「セディナカード」の発行を開始[6]。
2010年5月31日 - SMFGカード&クレジットに対し第三者割当増資を実施し同社の連結子会社となる。
2011年
4月26日 - 東証1部および名証1部の上場廃止。
5月1日 - SMFGカード&クレジットとの間で、SMFG株式を交付する形式の株式交換(三角株式交換)を実施し、同社の完全子会社となる[1]。
2012年3月31日 - 株式交換によりSMBCファイナンスサービス(初代)を完全子会社化する[7]。
2013年4月 - クレジットカードのラインナップを拡充し、「セディナカードファースト」・「セディナカードクラシック」・「セディナカードJiyu!da!」及び「セディナカードローン」の発行を開始。新たに発行を開始したクレジットカード全種類にはサンリオとのライセンス契約によりハローキティデザインも設定される[8]。
2014年
7月14日 - さくらカードから三井住友銀行のキャッシュカード一体型クレジットカードの業務を引き継ぎ、新たなキャッシュカード一体型クレジットカードとなる「SMBC JCB CARD(エスエムビーシージェーシービーカード)」の取り扱いを開始[9]。