セクシーコマンドー外伝_すごいよ!!マサルさん
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セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん
ジャンル
シュールギャグ
ブラックジョーク
学園SF格闘
少年漫画
漫画
作者うすた京介
出版社集英社
掲載誌週刊少年ジャンプ
レーベルジャンプ・コミックス
発表期間1995年52号 - 1997年40号
巻数単行本:全7巻
ウ元ハ王版:全5巻
文庫版:全5巻
話数全79話
アニメ
原作うすた京介
監督大地丙太郎
キャラクターデザイン桝館俊秀
音楽山本はるきち
アニメーション制作マジックバス
製作TBS
放送局TBS
放送期間1998年1月5日 - 4月2日
話数全50話(本編48話+総集編2話)
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ
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『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』(セクシーコマンドーがいでん すごいよ マサルさん)は、うすた京介による日本漫画作品。
概要

謎の格闘技「セクシーコマンドー」を操る高校生・花中島マサルと、奇妙で癖のあるセクシーコマンドー部の部員たちを中心に展開されるギャグ漫画。『週刊少年ジャンプ』(集英社)において、1995年から1997年まで連載された。全79話。

うすたの連載デビュー作であり、代表作でもある。本伝が無いにもかかわらず、「セクシーコマンドー外伝」というタイトルであるなど、独特の視点から支離滅裂なギャグを展開していくストーリーが人気を博した。

話数カウントは「コマンドー○○」。サブタイトルは、当初「マサルと○○」という形だったが、第33話の「マサルの放課後個人授業」、第40話の「フーミンとネコの達人」で崩れ始め、その直後の第41話以降は、ほとんど「マサルと○○」というフォーマットを無視したサブタイトルばかりになる。
作風と影響

作者のうすたが強い関心を持つセガCMに関するパロディが散見される。特にセガが発売していたピッチングマシン玩具『ロボピッチャ』の知名度は、この漫画で再び上がったほどである。また1980年代の芸能人やテレビ番組(『お笑いマンガ道場』など)、漫画(『キン肉マン』『北斗の拳』『聖闘士星矢』など)のパロディも多い。

当時、『週刊少年ジャンプ』誌上にてバトル要素のある漫画の主人公は、強豪たちが集う大会に出場することがほぼ定番化していた。本作においてもセクシーコマンドー部が大会に出場するが、最終的に決勝戦を棄権して終わる。また、最終回では唐突に「第2部・地獄校長編」が開始され、たった1話のみで完結する。これらの点は、漫画における定番的な流れを破壊することでギャグ性を生じさせた。

『マサル』の影響で同方向のナンセンスギャグを追い求める漫画家志望者が増加したため、「マネもほどほどに...」という見出しで『ジャンプ』本誌の新人賞募集ページに注意書きが掲載されたことがある[1]

グッズ展開として、アニメ放送後にノート、下敷、トレーディングカードの他、主人公のマサルと並んで人気が高かった「メソ」はゲームセンターの景品として、ぬいぐるみやキーホルダーなどが作られている。

韓国では1997年より『???!!???(すごいよ!!マサルさん)』のタイトルで『週刊少年チャンプ』(大元)に掲載され、単行本もチャンプコミックスより全巻刊行された。「セクシーコマンドー」が「チャーミングコマンドー(?????)」に改変されるなど、当時の韓国の倫理観に合わせた若干のローカライズが行われた以外は意味不明なギャグがほとんどそのまま翻訳されたが、例えば額に「肉」を描くシーンでは「へのつっぱりはいらない人にそっくりだーっ」のセリフが「精肉屋の肉にそっくりだーっ」に改変される[注 1]など、韓国人読者になじみのないパロディは『チャンプ』編集部によってセリフが改変され、完全に意味不明となったため、かえってカルト的人気を博す。日本と同様、韓国の漫画家志望者にも大きな影響を与え、『チャンプ』の投稿作品はしばらく『マサル』の亜流ギャグ漫画だらけとなった。また、2003年に映画『オールド・ボーイ』で第57回カンヌ国際映画祭のグランプリを獲得したパク・チャヌク監督は、「本当は『マサル』を映画化したかったが原作を超える自信がなかったので仕方なく『オールド・ボーイ』にした」とコメントしている。

2000年代前半に韓国のインターネットで流行した「ビョーキ(ko:??)」ムーブメントの始祖とされ、「ウォンチュウ(ko:??)」は2000年代前半の韓国のインターネットにおける流行語になった[2]

2009年2月13日に放送された『世界を変える100人の日本人! JAPAN☆ALLSTARS』によれば、ニューヨークアポロ・シアターに出演し総合優勝した上野隆博はこの作品の「ダバダバ[注 2]」をヒントにしたダンスを踊った。さらに、この動きは米歌手マドンナの目にとまり、2009年9月発表の曲「Celebration」プロモーションビデオ(With Fun Ver)中でも「ダバダバ」を披露している(PV中2分35秒頃)。また、実在する音楽ユニットちめいどはその名前を本作のギャグから取っている。
連載終了までの経緯

『週刊少年ジャンプ』購読層と、それ以外の世代にも絶大な人気を誇りアニメ化も決定したが、唐突な形で結末を迎える(アニメ放送は連載終了後)。

連載終了を決めた理由として、うすたは連載前まで半年に1回しかネームを描いていなかったために週刊連載のペースについていけなかったこと、および原稿の締め切りや読者からの評価・期待などのプレッシャーから連載に対する自信をなくしていったことを挙げている。実際、連載末期は絵柄が乱雑になっていき、原稿を落としたりなどした。このような経緯から、原稿を放り出して逃げ出そうと考えるまでになっていた。

周りから「やめたら後悔するよ」と諭されたが、「ここでやめないと二度と立ち直れなくなる」と感じたため、約1年8か月の連載を終了するに至った。連載終了後、うすたは「今でも後悔することもあるが、決断が間違っていたとは思っていない。『マサル』という作品は79話で終わる運命だった」と振り返っている[3]
主な登場人物

「声 - 」の表記は、テレビアニメにおける担当声優
県立わかめ高校
セクシーコマンドー部(ヒゲ部)部員

劇中では校長の策略で、モエモエを除く全員が2回[注 3]留年している。
花中島マサル(はななかじま マサル)
声 - 上田祐司(現:うえだゆうじ)本作の主人公。2年7組。セクシーコマンドー部(ヒゲ部)部長にして、廃部寸前の空手部をセクシーコマンドー部にした実質的な設立者。部のユニフォームや主題歌、シンボルマークなどもほとんど自分の独断で決めた。あらゆる格闘技を習得したが、ある日道端で見つけた雑誌をきっかけにセクシーコマンドーを知り、セクシーコマンドーこそ自らが求める格闘技だと確信。山籠もりの末、習得に至る。傍若無人な性格に加え、常人には理解不能な言動を繰り返すため、校内では変人と思われているばかりか、マサル以外の2年7組の生徒全員までもが「変態クラス」の誹りを受けている。常に上半身は紳士用肌着のみを身に着け、さらに両肩には謎の輪チャームポイントを装着している。また、彼の血液には謎の物質ノッホソが含まれており、今朝食べた何らかの物質と混ざり合うことによって痺れ薬が効かなくなる。無類のヒゲマニアでもある他、倒して気絶している相手の額に「肉」の字を書くことが多い。また、変なあだ名を付けることが得意。しばしば奇妙な歌を自作しては歌っている。ヨロシク仮面の熱狂的ファンであり、最強の男と呼んで尊敬を捧げている。子供時代は母の影響から夢見る乙女チックな美少年で、たくましく育ってほしいがゆえに厳しい態度を取っていた父をあまり好いていなかった。しかし、家族旅行で訪れたサバンナにて頭を思いきりライオンに噛まれ、そのライオンを倒した父を尊敬するようになる。高校卒業後は旅人になると決めている[4]。誕生前、「マサル」以外の名前候補として、「マサイ」「マサノリ」「マサノレ」「ヌサル」「マセル」などがあった[5]
藤山起目粒(ふじやま おこめつぶ)
声 - 金丸淳一通称フーミン。2年7組に転入してきたが、転入初日にマサルに目をつけられ、親友かつツッコミ役となる。無類の猫好き。今まで転校を繰り返していたため、友達を100人作るという目標を持っていたが、マサルとつるんでいるせいで常識人であるにもかかわらずクラス内ではマサルの同類と見なされており、留年に巻き込まれて以降はさらに浮いた存在と化している。本作は彼の視点で描かれる事が多い。兄・妹・弟2人・海外に姉と、兄弟が多い[5]。初期稿ではあだ名は「マチコ」になる予定だったらしい[6]。マサルが藤山のあだ名を決める際にも候補として登場した[7]が、結局「フーミン」と「げろしゃぶ」の2択に絞られた。
近藤真茶彦(こんどう まちゃひこ)
声 - 一条和矢3年生。通称マチャ彦。スーザン(校長)からは「近藤(こんど)っち」とも呼ばれる。マサルが以前に所属していた空手部の部長だったが、マサルが入部して早々部員全員を倒してしまったせいで廃部寸前となり、部を再建しようとするうちにいつの間にかセクシーコマンドー部の部員にされた。比較的良識はあるが、「男」というフレーズに弱く、「卑怯」「男らしくない」と指摘されると露骨にショックを受け、くじけると主に関西弁が出る。フユミという美少女に恋心を抱いたこともあったが、奇行と自身の書いた意味不明なラブレターによって玉砕した。アニメ版では、マチャ彦のテーマ曲として近藤真彦のヒット曲『ギンギラギンにさりげなく』をパロディ化したBGMが使用されていた[注 4]。アレンジもアップテンポなものとバラード風なものがあった。
磯辺強(いそべ つよし)
声 - 長島雄一(現:チョー)2年生。通称キャシャリン。あだ名の通り華奢な体格の上、体を軽く叩かれるだけで脱臼するほど脆弱。それをネタに同級生からパシリとして扱われており、強い男になって見返すためにセクシーコマンドー部に入部した。普段は語尾に「?ッス」と付け、誰に対しても腰が低い。中学まではまともな体であったが、マッチョに憧れて自ら調合した怪しげな薬[注 5]・つよしスペシャルを飲み続けた結果、体が衰えてしまった。つよしスペシャルを服用するとトランス状態に陥り、「オクレ兄さん!」と叫んだり変な夢を見たりする。たまにマッスルの神様(略称「マ神」)を召喚する。中学時代は野球で有名なダビデ二中に通っており、1年生の頃からエースであった。現在もわかめ高校野球部のエース・川島の球を1球で見切り打ち返すほどの実力を保持している。連載後半には宇宙人に捕まり、洗脳コントロール用の角を移植される。角は皮膚と繋がっており、頭の中から直接生えるような形になっているため取り外すことができなかったが、本人も気に入ったため以降そのままになった。
田中スーザンふ美子(たなか スーザン ふみこ)
声 - 井上和彦赤い覆面を被っている謎の生徒。通称スーザン。その正体はわかめ高校校長・さかきばらのぶゆきその人で、マサル以外の人間には正体が知られている。最初は3年生と言っていたが、後に2年生だと誤魔化している。アフロ君入部以降、部員が揃ったためかほとんど登場しなくなる。また、大会に参加しなかった件は「祖父の三回忌」と言って誤魔化していた。マスクはスイス製らしく、学校指定の制服屋で購入している[5]
佐藤吾次郎(さとう ごじろう)
声 - 内藤玲1年生。通称アフロ君。天才的な頭脳を持つ優等生だが、女子生徒にプロポーズして冷淡に断られたことからモテないのは外見や言動にインパクトが無いからだと思い込み、変人のマサルに相談した結果、髪型を七三分けからアフロヘアーに変えられる。その後、部活を見学し入部を決めた。なお、アフロにされる前のあだ名は「めがね君」。当初は嫌がったアフロにも愛着を持つようになったが、全国大会中に綾茂高校の闇討ちでアフロをちぎられ、ナイトキャップらしきものを被り隠したものの、マサルにあっさりと外され、「アフロ…?君」という新たなあだ名を付けられてしまった。温泉旅行では男宿名物「べっとり・ザ・アグネス」に負けて入口で脱落した上、帰り際にトレパンと一緒に放置された。嫌いな食べ物はピータン。理由は、かつて父親がピータンに夢中になっていた頃、毎朝毎晩ピータンの混ぜご飯を食べさせられていたから。実家は大金持ちらしい。
北原ともえ(きたはら ともえ)
声 - 小西寛子2年生(後に進級)。通称モエモエ。マネージャーで、部のアイドル的存在。演劇部と掛け持ちしており、そこでの友達からは「もえ」と呼ばれている。見た目も性格も至って普通の女子高生だが、美容師兼ヒゲ師であった亡き父親の影響でヒゲに異常なこだわりを持つ。マサルとはヒゲを通じて意気投合し、セクシーコマンドー部を「ヒゲ部」に変えるきっかけを作った。おっちょこちょいなところがあり、よく物を紛失する。ヒゲッパという名前の犬を飼っている。好きな男性のタイプは、「断トツで」サルバドール・ダリ[5]。尚、「モエモエ」のイントネーションは「カーテン」や「ラーメン」と同じで上がって下がる。
メソ…
声 - 南央美謎の生物。「めそ」または「メソ」とも呼ばれる。本当は「メソ」の後に何か言葉が続くようだが、その部分を知っている人間はマサルのみ。モエモエの父が生前追い求めていた伝説の青いヒゲとも関係があるかどうかは定かでない。マサルたちが山に遊びに行った際、洞窟の中にあった謎の空間で発見。見た目の可愛らしさからマサル以外の全員が連れ帰ってペットにしようとし、マサルも当初こそ「立派な青いヒゲを生やすだけ無駄なところ()に生やしているから」と難色を示したものの、結局は許可した。以降、セクシーコマンドー部、ひいては本作のマスコットキャラクターとなる。一見可愛らしい小動物だが、その外見は着ぐるみであり、背中にはチャックがついている。舌が割れていたり、突然体が膨張したり、チャックを内側から閉めることもできるなど、とても怪しい。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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