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出典検索?: "セクサロイド" 漫画
『セクサロイド』は、松本零士による日本の漫画作品。セクサロイド(人間同様の性的能力を有するアンドロイド)のユキをヒロインとするSFスパイ漫画である[1]。
単行本は全4巻。 当時の松本は少年漫画誌に作品を掲載しつつも、メインは少女漫画誌であり、このセクサロイドの連載が青年漫画誌の初掲載作品である[1]。 この作品の成功が、少年誌へ主軸を移すきっかけとなったと松本はのちに語り[1]、また、G3ことシマのような長身細身の男を主人公にした最後の作品である(「シマと自分自身の体型的差が気になりだした」から)[2]と述べている[3]。初出は、1968年から1970年にかけて『漫画ゴラク dokuhon』にて全46回にわたって連載された。また、その後もシリーズの単発作品が2作発表されている。
作品解説
また、2003年 - 2007年に発表されたアニメ『銀河鉄道物語』においても、セクサロイドのユキが登場する。ただし、医療用アンドロイドという設定であり、漫画の『セクサロイド』のユキとはキャラクターがまったく異なる。 物語は三編からなる。 2222年、メガロポリス東京。政府機関G局に所属するシマとユキは、政府が秘密裏に進める「計画」を様々な国や組織による妨害工作から守るために働く[1]。
ストーリー
カミヨ計画編
恒星間宇宙船を大量に建造し、日本人を丸ごと宇宙に移住させる計画。これに伴い、日本人脱出後の国土を各国に割譲する密約が交わされている。カミヨ計画自体は同氏の別作品『ワダチ』にも登場する。
ヤヨイ計画編
莫大なエネルギーを秘めた鉱石コスモナイトを外宇宙で発見した日本が独占的に使用を開始する。
第III計画編
地球を真っ二つに切断し、敵対する者同士を別々の半球に住まわせることで、あらゆる紛争を無くそうという計画であったが、やがて人間とロボットを分けることに決定され、シマとユキの別れが近付く。
主な登場人物
シマ
主人公。G局の局員で、3号というナンバーを与えられている。略してG3と呼ばれることが多い。長身で細身の青年だが、ガニ股。縞のパンツを愛用している。タイムトラベルに度々巻き込まれており、アドルフ・ヒトラーやアル・カポネと顔見知りである。
ユキ
公私にわたるシマのパートナー。G局では7号というナンバーを与えられているが、単にユキと呼ばれることが多い。オキ博士によって作られたセクサロイドであり、人格のベースは不慮の死を遂げたオキ博士の恋人である。作中に多数登場する、外見は人間そっくりだが中身は機械というアンドロイド達とは一線を画しており、細胞レベルで人間そっくりに作られている。
局長
シマ達の上司。眼鏡を掛けた小太りの中年オヤジ。ベッドで寝ているシマへ「G3!」とモニター越しに怒鳴るシーンが多い。任務に必要な情報が開示されておらず、わざと機密を漏らしているのに不満を述べるシマへ、「承知の上だ」と述べ、「聞くな。歯車はこれ以上知る必要は無い」「わしも歯車。たいしたことは知らん」とシニカルに返す場面も見られた[4]。妻帯者で恐妻家らしいが、妻は登場しない。スターシステムとして、別作品『ミステリー・イヴ』にも人類防衛司令部本部長としても出演している[5]。
九州ロボット
九州弁を喋る2体のロボット。シマの家の家事ロボットらしいが、2222年に現れたアル・カポネに特製カレーを食わせたり、ごくまれにシマの仕事を手伝うこともある。「ごっつぁんです」が口癖。
掲載誌・単行本
掲載誌
1968年 - 1970年、日本文芸社「漫画ゴラク dokuhon」に連載された。全46話。
単行本
1974年にサンコミックス(朝日ソノラマ)で単行本化。全4巻。
1996年に扶桑社文庫で文庫化。全4巻。4巻の後半は別作品の『未来盗賊アリババ』『大海賊ハーロック』を収録。1巻に松本のあとがきあり。
2010年に朝日コミック文庫(朝日新聞出版)で文庫化。