スーパーハイビジョン
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雑多な内容を羅列した節があります。(2010年11月)


HOYAの眼鏡レンズ用コーティング処理技術(同社の登録商標)とは異なります。
SD・HDとの比較 Diagram of the CIE 1931 color space that shows the Rec. 2020(UHDTV) color space in the outer triangle and Rec. 709(HDTV) color space in the inner triangle. Both Rec. 2020 and Rec. 709 use Illuminant D65 for the white point.

スーパーハイビジョン(SHV: Super Hi-Vision)は、NHK放送技術研究所(NHK STRL)が中心となって研究開発を行っている超高解像度のテレビ規格である。

NHKのスーパーハイビジョン(SHV)は、垂直解像度4320p、いわゆる「8K UHDTV」(8K Ultra-high-definition television, 8K Ultra HDTV, 8K UHDTV, 8K UHD)に相当する[1][2]

一方、「UHDTV」(Ultra-high-definition television)そのものは、「4K UHDTV」(垂直2160p)と「8K UHDTV」(垂直4320p)の2種類に分かれる[1][2]
目次

1 定義

2 沿革

3 映像機器

3.1 カメラ

3.2 プロジェクター

3.3 圧縮符号化装置

3.4 記録装置


4 特徴

5 他の解像度との比較

6 展示

7 国際標準化

8 脚注

9 関連項目

10 外部リンク

定義

スーパーハイビジョンでは、少なくとも解像度の面で人間の視覚能力の限界に到達することを目指している[3]。水平7,680×垂直4,320の画素数(4320p)、1秒あたりのフレーム数60枚などに加えて、大画面・超高精細度テレビで課題であった速く動く被写体の「動きぼやけ」を低減するための規格として、1秒あたりのフレーム数120枚を追加、実物に近い色再現が可能となる色域の拡張を行っている[4]

NHK STRLはSuper Hi-Vision(スーパーハイビジョン)として提唱していたが、ITU-R勧告で定められている英称はUltra High Definition Televisionである。前掲のとおり、"Ultra-high-definition television"(UHDTV)は4K UHD8K UHDの2つがある。
沿革
ITU-R勧告 BT.2020におけるスーパーハイビジョンの仕様


画素数:7,680×4,320

アスペクト比:16:9

標準観視距離:0.75H

標準視角:100°

表色系:Rec.1361

フレームレート:120Hz プログレッシブ

ビット深度:10, 12

音響システム:22.2ch

サンプリング周波数:48kHz, 96kHz

ビット長:16, 20, 24

プリエンファシス:無し

チャンネル数:24

上層:9ch

中層:10ch

下層:3ch

LEF:2ch


NHK放送技術研究所は1995年からハイビジョンを越える「超高精細映像システム」の研究を開始し、2000年に「走査線4000本級」の超高精細映像システムの研究に着手した。

2002年5月に同研究所にて行われた「第56回NHK放送技術研究所一般公開」(2002技研公開)にて初披露。当時は「走査線4000本級超高精細映像システム[5]」という名称を用いていたが、2004年5月の「技研公開2004」から「スーパーハイビジョン」の愛称を使用している[6]

2005年に発表されたロードマップではスーパーハイビジョンの伝送として検討されている21GHz帯を用いたBS実験放送が2015年に予定されており、本放送は2025年を目指している事が発表された[7][8]。また画素数の多さを生かして立体テレビ放送への応用等の研究も進められている[9]

2007年2月にはヨーロッパ公共放送・研究機関であるBBC(英国放送協会)、RAI(イタリア放送協会)、IRT(ドイツ放送技術機構)と相互連携協定を締結しスーパーハイビジョンの高圧縮符号化技術や21GHz帯放送衛星による伝送技術の共同研究を進めている[10]

音響システムについては、22.2マルチチャンネル - 上層に9チャンネル、中間層に10チャンネル、下層に3チャンネルの3層に配したスピーカーと、2チャンネルのLFE(低域効果)スピーカーを利用する。また、家庭用には、3.1チャンネルや8.1チャンネルで22.2チャンネルを簡易的に再現するシステムが検討されている。

2012年8月23日、NHKはスーパーハイビジョンがITU-R勧告によってテレビの国際規格となったと発表した[11]

2013年5月に、2020年の本放送を目指し開発することを発表した[12]

NHKは2014年度の予算に、「スーパーハイビジョンの開発推進を目指す」とした事業計画を経営委員会で議決され、2016年の試験放送開始に向けた研究開発を急ぐとともに、テレビとインターネットを連携させた「ハイブリッドキャスト」のサービスの拡大を図る。

2014年8月、これまでの方針を2年前倒しして2018年に本放送を開始することを発表した。

2016年8月1日には、NHKがBS-17にてスーパーハイビジョン試験放送を開始した。

受信側では4Kでは既存受信アンテナ、チューナー機器で4K対応モニターが視聴可能だが、8Kではアンテナ、チューナーについても既存機器の代替性がないとされている。
映像機器
カメラ プロトタイプカメラヘッド(2006年)

当初は3300万画素に対応した動画用撮像素子が存在しなかったため、800万画素CCDを4枚使用した4板画素ずらし方式(デュアルグリーン方式)[13]を採用していた。

2007年の「技研公開2007」で3300万画素の動画用CMOS撮像素子が発表され、2008年の「技研公開2008」で同素子を3枚使用した3板式カラー撮像実験、2009年の「技研公開2009」で同素子を使用した3板式カラーカメラの試作機が公開された。2010年の「技研公開2010」ではカメラヘッドに新開発の光波長多重伝送装置を内蔵した、3板式スーパーハイビジョン・フル解像度カメラシステムが公開されている[14]
プロジェクター

当初は3300万画素を直接表示可能なデバイスが存在しなかったためカメラと同様に800万画素LCDを4枚使い、4板画素ずらし方式を採用したプロジェクターで表示していた。

また、2004年から2008年まで日本ビクターの開発した4K-2K D-ILAプロジェクターを2機使用して緑のみ画素ずらしを行うことで4,000TV本解像度を実現していた。そのため、赤及び青については4,000TV本の解像度は表現されていなかった。

2008年5月、日本ビクターが3500万画素のD-ILAデバイスを開発し[15]、2009年に同デバイスを使用したスーパーハイビジョン フル解像度D-ILAプロジェクターを開発し[16]、同年開催の「技研公開2009」で展示された。

2012年5月、NHKとJVCケンウッドは解像度7640x4320相当で120Hz駆動可能なスーパーハイビジョンプロジェクターを開発した[17]


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