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やノートページでの議論にご協力ください。スーツアクター (Suit Actor) は、着ぐるみを着用して擬斗やスタントなどの演技をする俳優にしてスタントマン。言葉そのものは日本の特撮映画・テレビドラマで使われてきた和製英語で、ハリウッド映画など海外では用いられてない。 着ぐるみ・ぬいぐるみを着用して、変身 (ヒーロー)・怪獣・ロボットなど人間と外見の異なるものを演じる。 古くは映画『ゴジラ』でゴジラの初代スーツアクターを務めた中島春雄[1][2](2代目は薩摩剣八郎が務めた[3][2])や、『大アマゾンの半魚人』でギルマンのスーツアクターを務めた、ベン・チャップマン[4]らがいる。 過去の変身ヒーローものの作品では、変身前の主人公を演ずる俳優自身が全てのスーツアクションを行っていた時代もあった。1960年のテレビドラマ『新 七色仮面』では千葉真一がスーツアクションを自ら行い、器械体操で培った千葉のアクロバティックな擬斗・スタントは、後に製作されていく変身ヒーローを題材とした作品にも大きな影響を与えていくこととなる[5][6]。1971年のテレビドラマ『仮面ライダー』では藤岡弘が初期の回で自らライダーの衣装を着て演じていたことがあった。また東映のスーパー戦隊シリーズでは、『科学戦隊ダイナマン』以降、最終回やその付近では変身前の俳優自らがスーツアクターとしてアクションを行い、その他の回では普段のスーツアクターが素顔でゲスト出演するのが恒例になっている。 映像作品において、現在では専業とする者もいるが、当初は(売出し中の)通常の俳優が請け負うことが多かった。しかし、俳優の命とされる顔が露出しないことがほとんどであり、まれに露出しても一部だけであったり滑稽な姿になってしまうことから、敬遠されるのが通常であった。一方でゴジラやウルトラマンといった製作会社の看板にまで成長した作品においては、その役を演じたことを誇るようになったケースもある。『仮面ライダーシリーズ』では主役の仮面ライダーを演じた中屋敷鉄也や高岩成二らは他者には真似のできない演技を構築し、独自のプライドを持つ役者たりえることもある。近年では、特撮番組愛好者の幅が広がったことにより、着ぐるみ演者そのもののファンも多く現れ、メディアで取り上げられることも増えており、松井玲奈のようにスーツアクターのファンであることを公言する芸能人も現れている[7]。 着ぐるみ人形による子供向けの舞台劇を行う劇団も存在する。この舞台劇に用いられる着ぐるみの中の役者もスーツアクターの一種である。マスコットやイメージキャラクターの場合には、アルバイトのように専門職でない者が演じることが多い。北海道テレビ放送が制作した『水曜どうでしょう』では素人に近かった安田顕にHTBマスコットキャラクター「onちゃん」の着ぐるみを着せたところ、そのまま専属スーツアクターのようなものになってしまったという例もある。プロ野球の球団マスコットについても、バック転などの派手なパフォーマンスを売りにすることが多いため、専属のスーツアクターが担当することが多い。基本的には公表しないが、元プロ野球選手で阪急ブレーブス→オリックス・ブルーウェーブに所属した島野修のみが公表された球団専属のスーツアクターとしている。 ギャラについては、事務所に差し引かれた後の額しか教えて貰えず正確な単価は本人にもわからない場合がほとんどだという[8]。 この用語が使用されるようになった時期については、1992年発売の『ゴジラ怪獣超クイズ』にて、「スーツメイション・アクター」という言葉が使用されていた[9]。スーツアクターという呼称が定着する以前は、着ぐるみ俳優[2](ぬいぐるみ俳優)と呼ばれていた。 ハリウッドではまれに「スーツパフォーマー」と呼ばれることもあり、『ターミネーター4』にてT-600を演じたクリーチャー俳優のブライアン・スティール 高岩成二は、スーツアクターという呼称が定着したのは『仮面ライダー電王』の頃で、それまでは「中の人」という言い回しをしていたと述べている[10]。「中の人」も参照 この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証し出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2013年3月) スーツアクターは通気性の良くない、作品によっては重い着ぐるみで全身を覆われるため、内部に熱がこもりやすく体力的にタフでなければならない。さらに作品や着ぐるみによっては、視界や関節に大きな制限がかかった状況で殺陣やアクション、さらにはスタントを行わなければならない場合があることから、生身のスタントマンよりも高度な技術が必要とされる。 通常は表情を用いた演技ができないため、全身を使った高い演技力、パントマイムの技量が求められる。 その一方で後述のように素顔を見せることがほとんどないため、その演技が年齢や外見に左右されないメリットもあり、一つの作品で複数の人物やキャラクターを演じることが可能である。またスーツアクターの体力と技量次第では、新堀和男や高岩成二などのように20年近くわたってヒーローの中身を演じ続けられるだけでなく、小柄な男性スーツアクターが女性キャラクターの中身(女形)を演じたりすることも可能である。だが、変身前の俳優と体格や背丈が違うスーツアクターは、視聴者に違和感を与えてしまうというデメリットもある。 「動き」と「声」の違いこそあれど、素顔を見せないメリットは声優のそれと共通する点もある。 変身ヒーロー作品のスーツアクターはスタントをこなしながらキャラクターを演じており、アクションの実力が高くてもヒーローの演技ができるとは限らないとされる[11] [12]。
概要
呼称
演技と技術