スローン・スクウェア (Sloane square) は、イギリスのロンドン特別区ケンジントン・アンド・チェルシー王立区にある公園である。この公園から北方向へ伸びる道路はスローン・ストリート (Sloane Street) と呼ばれ、この周辺エリアは総称としてスローン・スクエアと呼ばれることもある。
小規模なエリアだが、世界的なハイブランドの店舗や閑静なアパートメントなどが建ち並び、高級感のある街並みとなっている。イギリスのファッションや流行で使用される、スローン・レンジャー (Sloane Ranger) やスローニー (Sloaney) といった造語の由来にもなった。本項目ではスローン・スクエアだけでなく、スローン・ストリートの地理やスローン・レンジャーといった造語の由来などについても述べる。
概要ハンス・スローン
1660年4月16日 - 1753年1月11日スローン・スクエア内にあるヴィーナス像の噴水スローン・スクエア内にある十字架のモニュメントとクリスマスのイルミネーションスローン・スクエアの東側にあるロイヤル・コート・シアタースローン・スクエアの西側にあるピーター・ジョーンズ百貨店
スローン・スクエアとスローン・ストリートは、イギリスのロンドン特別区ケンジントン・アンド・チェルシー王立区にある公園と道路である。シティ・オブ・ウェストミンスターのチャリング・クロスから約2.8km南西方向の位置にあり、著名なキングス・ロードの東側(ほぼ東端)に位置している。また、公園から直線距離で約850m南方向にはテムズ川が流れている[1]。
公園の位置は2つの高級住宅街、チェルシーとベルグラヴィアの境界付近にあり、エルメスやグッチといった世界的なファッションブランドの店舗やスローン・ガーデンと呼ばれる閑静なアパートメントが建ち並んでいる。1980年代にはダイアナ・スペンサー(ダイアナ元妃)が、2000年代にはケイト・ミドルトン(キャサリン妃)が好んだエリアとしても知られている[2][3]。 スローン・スクエアは、東西方向に約100mおよび南北方向に約30mという長方形の敷地の公園で、敷地の中には十字架やビーナス像の噴水などのモニュメントが設置されている[1]。 この周辺のスローン (Sloane) という名称は、大英博物館やロンドン自然史博物館などの礎を築いた収集家でミルク入りホット・チョコレートの考案者でもある著名な医師ハンス・スローンに由来している。この公園の形状やスローン・ストリート(後述)が通る位置なども、ハンス・タウン (Hans town) の名残りである。ハンス・タウンとは、1771年に地元の不動産業者チャールズ・カドゥガン2世 (Charles Cadogan 2nd
スローン・スクエア
公園の敷地と周囲を区切るような柵や壁は特に設置されておらず、周囲は全て歩道や道路に接したオープンスペースとなっている。大きな道路としては、北方向へ伸びるスローン・ストリート(後述)、北東から南西へ斜めに横切るキングス・ロード(King's Road、道路番号A3217)、南方向へ伸びるローワー・スローン・ストリート(Lower sloane street、道路番号A3216)などと接している[1]。
公園の傍の大きなランドマークとしては、東側にロイヤル・コート・シアター (Royal court theatre)、西側にピーター・ジョーンズ百貨店 (Peter Jones) が建つ。