スリーダイヤあるいは三菱マーク(みつびしマーク)は、三菱鉛筆[1]、旧三菱財閥の流れを汲む三菱グループ及び関連会社[2]で使用される商標(ロゴタイプ)のこと。 三菱鉛筆のスリーダイヤは1903年に商標登録[注釈 1]された。1901年の逓信省(現在の総務省)御用品として採用された『局用鉛筆』の記念として考案された。『局用鉛筆』の硬度が一号から三号までの三種類あったことと、眞崎家
商標登録
三菱財閥を発端とする三菱グループのスリーダイヤは、岩崎家(旧三菱財閥創業家)の家紋「三階菱」と、山内家(土佐藩主家)の家紋「三つ柏」から考案されたものである。起源は土佐藩開成館時代にさかのぼり、藩船は山内家の「三つ柏」の紋を船旗あるいは舳先に着けていたことによるもの。その後九十九商会の船旗号として採用され「三角菱」と呼ばれた。「三角菱」の図案は中央の丸から3方向の放射線状に細い菱形を配置した形であった。ひし形の先端内角の角度は当初30度程度であったが現在は60度である[2]。
「三つ鱗」と呼ばれる家紋
土佐山内家が用いていた「土佐柏」
岩崎家が用いていた「重ね三階菱」
また、1919年には松田工業(現マツダトータルソリューションズ)『三菱サイダー』の商標として登録し、弘乳舎が九州地区を中心に製造販売していた[3][4]。同製品の商標は2014年に三菱商事が取得し、2017年5月31日をもって販売終了となった[5]。
このような歴史的な経緯から、スリーダイヤは三菱鉛筆、三菱グループ各社によって会社のロゴマークや社旗・社章等に使用されている。 第三者によって、不正に使用されることを防止するために、三菱社名商標委員会が結成され、三菱の商号とマークの管理を行っている[2]。しかし上記のように歴史的に先に登録が行われた三菱鉛筆については管理外となっている。 2007年、三菱グループと無関係であるにもかかわらず、「三菱アーバン株式会社」、「三菱ゼオライト株式会社」を含む複数の会社が「岩崎三菱会」に属するなどと称して、「三菱」の名称・商号・「スリーダイヤ」マークを使用して、投資の勧誘を行うという事件があり、投資会社幹部が逮捕された。この事件を受けて、三菱グループのホームページと同グループの一部の会社のホームページに、これらとは無関係である旨のお知らせが掲載された。また、三菱グループのポータルサイト「mitsubishi.com」にも、三菱グループで『三菱』が社名につく会社の一覧 これ以前にも、「三菱」を無断で称する金融業者があり(このうち「三菱第一信用株式会社」は2003年6月に商標法と出資法違反で逮捕者が出ている[要出典])、東京三菱銀行 → 三菱UFJ銀行では、新たなケースが出るたびに注意喚起と詐称者に関する情報提供の呼びかけを行っている[7]。
三菱社名商標委員会
@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}会員一覧(2020年7月現在 26社)[要出典] [出典無効][6]
三菱重工業株式会社
三菱ガス化学株式会社
三菱倉庫株式会社
三菱ケミカル株式会社
株式会社三菱ケミカルホールディングス
株式会社三菱UFJ銀行
日本郵船株式会社
三菱UFJ信託銀行株式会社
東京海上日動火災保険株式会社
三菱マテリアル株式会社
明治安田生命保険相互会社
三菱地所株式会社
キリンホールディングス株式会社
三菱電機株式会社
株式会社ニコン
三菱商事株式会社
三菱自動車工業株式会社
ENEOSホールディングス株式会社
三菱ふそうトラック・バス株式会社
AGC株式会社
株式会社ピーエス三菱
三菱製鋼株式会社
三菱製紙株式会社
株式会社三菱総合研究所
三菱化工機株式会社
三菱UFJ証券ホールディングス株式会社
三菱を名乗った事件
その他
三菱グループでは「ダイヤモンド」や「ダイヤ」に由来する名称を使用することがよくある。例えば「ダイヤモンドカップゴルフ」[注釈 2]やかつて放送されていたテレビ番組「三菱ダイヤモンド・サッカー」およびラジオ番組「三菱ダイヤモンドハイウェイ」、三菱自動車のプラウディア、ディアマンテ(diamante