スモールボール
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スモールボール (small ball) は、野球における戦略の一つである。機動力や小技(バントなど)を特に重視する。スモール・ベースボール (small baseball) とも呼ばれる。対語は、ビッグボールMLBロサンゼルス・ドジャースの名スカウト、アル・キャンパニスが『ドジャースの戦法』を著して定型化した。かつてはドジャース戦法と呼ばれ、スモールボールと言われるようになったのは2008年位のことである[1]
概要.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2009年11月)

攻撃面においては、長打力(本塁打)に依存せず、出塁した走者を犠打ヒットエンドラン、機動力(盗塁)で確実に次の塁へ進め、安打犠牲フライで本塁へ生還させ、確実に1点を取ることを理想とする。スモールボールの思想の根幹を担うのが“アウトの生産性”という概念である。スモールボールでは、アウトには生産的なものと非生産的なものの2種類があると考える。生産的アウト(Productive Outs)とは、犠打や進塁打、犠牲フライなど走者を次の塁に進めたり得点をしたアウトのことである。スモールボールでは、いかに生産的なアウトを多くするかを重要視する。これは選手の査定にも反映される。[要出典]

プロ野球においてスモールボール戦略を採用した場合は、比較的年俸の高騰しやすい長打力の高い打者をたくさん抱え込む必要がないため、予算は抑制できるが、長打力が低いため大量得点は期待できない。セイバーメトリクスによる統計学上の観点から見て、無死一塁から犠打で一死二塁にした場合、1点が入る確率は高まるが、2点以上得点できる確率は下がる[2]ため、確実に1点を稼ぐこと(アウトの部分的生産性)に執着して、総獲得点を統計的に下げ、ひいては勝率を下げているとの指摘が存在する。

よって、打線に乏しい一方で守備面においては少ない得点を守りきる、高い守備力や投手力があるチームに適する戦略であると言える。また反対に、投手力および守備力に難があるチームでは逆効果となる。しかし、試合後半で同点や接戦である場合には、確実に点を取りに行く場合に非常に効果的な戦術である。上記の理由から、予算規模の小さいチームや本塁打の出にくい球場を本拠地とするチームで好んで採用するだけでなく、試合終盤にはよく採用される戦術である。
歴史

MLBのロサンゼルス・ドジャースのように、伝統的にこの戦略をとり続けるチームも存在する。スモールボールの歴史は古く、1890年代の最強チームであるボルチモア・オリオールズ(※現存するボルチモア・オリオールズとは全くの別物)がヒットエンドランやボルチモア・チョップなど新しいスタイルを完成させ、1910年代まではボール反発力が低く粗悪なものであったため、極めて長打が出にくい状況(デッドボール時代)だったので、全てのチームが基本戦術として採用していた[2]。当時の主力選手ジョン・マグローは、このようなスタイルをインサイド・ボール(頭脳的野球)と呼んでいた。

1920年代に入ると、ボール反発力が上がったことによりホームラン時代が幕開けし、それ以降、2008年現在に至るまでビッグボールがMLB全体の主流になったわけであるが、「ステロイド時代の終焉」と歩調を合わせるかのように、かつてのドジャース戦法が最近になってスモールボールと名を変えて、一躍脚光を浴びることになった[出典 1]ロサンゼルス・エンゼルス2002年に球団史上初のワールドシリーズを制覇したのみならず、2004年から2007年までの4年間に3度の地区優勝を果たし、今やスモールボールの代名詞的存在となっている。なお、エンゼルスが「現在最もスモールボールを効果的に活用している」と言われるようになった背景には、首脳陣の存在の大きさがある。マイク・ソーシア監督は現役時代及び指導者として通算22年間をドジャースで過ごし、他に当時のコーチ陣もディノ・イーベル三塁コーチが17年、ミッキー・ハッチャー打撃コーチとロン・レニキーベンチコーチが13年、アルフレッド・グリフィン一塁コーチが4年、それぞれドジャースの組織内に所属していた経験がある。彼らが選手・指導者として学んで来たスタイルは、ドジャース戦法 = スモールボールである[1]。また、2005年にはシカゴ・ホワイトソックスが本塁打の出やすい本拠地球場ながらこの戦略に方針転換し、ワールドシリーズを制した(ただし、MLB全体で5位となる200発もの本塁打を放ったこの年のホワイトソックスが、純粋な意味でスモールボールの実践例と見られるかは、後述のV9時代の巨人同様賛否両論ある)。


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