スピード
Speed
監督ヤン・デ・ボン
脚本グレアム・ヨスト
製作マーク・ゴードン
製作総指揮イアン・ブライス
出演者キアヌ・リーブス
デニス・ホッパー
サンドラ・ブロック
音楽マーク・マンシーナ
ビリー・アイドル
主題歌『Speed』
ビリー・アイドル
撮影アンジェイ・バートコウィアク
編集ジョン・ライト
製作会社マーク・ゴールデン・カンパニー
配給20世紀フォックス映画
公開 1994年6月10日
1994年12月3日
上映時間115分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$30,000,000[1]
興行収入
$121,248,145[1]
$350,448,145[1] 日本70.3億円[2]
配給収入 45億円
次作スピード2
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『スピード』(原題: Speed)は、1994年のアメリカのアクション・スリラー映画。監督はヤン・デ・ボン、脚本はグレアム・ヨストが務め、キアヌ・リーブス、デニス・ホッパー、サンドラ・ブロック、ジョー・モートン、ジェフ・ダニエルズらが出演する。
1994年6月10日に全米で公開され、批評的、興行的に成功を収めた。3,000万―3,700万ドルの製作費で3億5,040万ドルの興行収入を記録し、アカデミー賞では、音響効果編集と音響賞の2部門を受賞した。1997年6月13日には続編『スピード2』が公開された。
概要撮影に使用されたものと同型の
GM ニュールックバス
爆弾魔とSWATによる、手に汗握る攻防を描いたノンストップ・アクションで、速度が50マイル毎時(約80km/h)以下になるとバスが爆発するという設定と、次から次へと起こる危機を頭脳的かつゲーム感覚で解決していく展開が繰り広げられる。
それまでの銃撃戦メインのアクション映画とは異なり、犯人との頭脳戦を主軸にして「エレベーター」「バス」「電車」という動く密室を舞台にスピード感を前面に押し出した本作は、世界的な大ヒットを記録した。同作がデビュー作となったヤン・デ・ボンや主演のキアヌ・リーブス、サンドラ・ブロックが一躍有名となった作品でもある。
アメリカ国内で約1億2,000万ドル、全世界で約3億5,000万ドルの興行収入を記録し[3]、『ダイ・ハード』以降低迷が続いていたアクション映画業界に大きな反響をもたらした結果、1995年のアカデミー賞で2部門を受賞するなど世界的な規模で高い評価を受けた。日本でも配給収入45億円を記録した[4]。
本作で、主人公ジャックを演ずるキアヌが着用し、現実のSWAT隊員にも愛用者が多い、カシオ製腕時計「G-SHOCK」のDW-5600シリーズ(劇中の着用モデルはDW-5600C-1V[5])は、この映画のヒットによって、以降「スピードモデル」の別名でも呼ばれるようになった[5]。
この映画で爆弾を仕掛けられたバスは、ゼネラルモーターズ製ニュールックバスのロサンゼルス・サンタモニカ地区で走るBIG BLUE BUS色である。複数台が用意され、このうち撮影後に保管されていた1台は、2019年11月に幕張メッセで開催された東京コミコン2019にて展示された[6]。
1997年に続編『スピード2』が公開された。ただし、続編にはジャック役のキアヌ・リーブスは出演しておらず、サンドラ・ブロック演じるヒロインとは別れた設定になっており、本作のセリフ「極限状況で始まった恋は長続きしない」が次回作での伏線として利用されている。 ロサンゼルスのオフィスビルにあるエレベーターに爆弾が仕掛けられ、乗客達が閉じ込められる事件が発生。ロサンゼルス市警察SWAT隊員であるジャック・トラヴェンは、上司のハーブ・マクマホン分隊長や同僚のハリー・テンプルたちと共に爆弾を除去し、乗客を救出する。さらに身代金を要求してきた犯人を追い詰めるが、もう一息のところで逃げられる。 逃げた犯人は後日、とある路線バスを爆破してジャックに電話をかけた。その電話はベニス発ダウンタウン行き2525番の路線バスに爆弾を仕掛けたという内容で、ジャックに対応させると同時に身代金を要求する。信管は速度測定系に連動し、バスの速度が一度でも50 mph (80 km/h)を越えると安全装置が解除され、さらに速度がこれを下回ると爆発するという仕掛けがなされていた。 爆破を阻止するために、警察バッジを掲げて標的となったバスに飛び乗ったジャックだったが、不法滞在している乗客の一人が自分を追ってきたと思い込んで発砲し運転手のサムが負傷。彼の代わりに、スピード違反で免停中のためバス通勤していたアニーが運転を任された。 次々とバスに襲い掛かるトラブルに立ち向かう中、誘導された先の高速道路で15メートルほど道路が寸断されている工事区間があることが判明する。最大の危機が迫る中、ジャックは上り坂を利用してジャンプさせることを考えバスを加速させる。道路が途切れる寸前でバスは大きく跳ね上がり、15メートルの隙間を飛び越えることに成功した。その後もバスは走行を続け、ジャックの機転でロサンゼルス国際空港へと向かう。 平行して犯人を調査していたところ、爆弾の一部に使われていた金時計が、警察官の退職記念の金時計と判明し、その手がかりから、犯人が元アトランタ市警察爆発物処理班員のハワード・ペインと断定。ハワードは処理中の爆発事故により左手親指を失う障害を負って退職せざるを得なくなったが「命がけで何十年も働いてきたのに、警察当局は退職記念の金時計と障害年金を寄越しただけで、他に何も補償してくれない」と逆恨みし、警察に挑戦をしていたのだった。ハワードの自宅を突き止めたハリー達が自宅に突入するが、もぬけの殻の状態の中、仕掛けられた爆発物で命を落としてしまう。身元特定につながる金時計をわざわざ爆弾の一部に使ったのは、ハワードが自宅におびき寄せるために仕掛けた罠だった。 ハリーたちの死を知ったジャックはヤケになり、「みんな死ぬ」と漏らすが、アニーに窘められる。冷静を取り戻したとき、アニーが座席にかけていたアリゾナ大学ワイルドキャッツ(アメリカンフットボール部)のカーディガンを目にする。ハワードが、電話連絡のみでアニーのことを「乱暴姉ちゃん(ワイルドキャット)」と再三にわたって呼んでいたことを思い出し、車内の監視カメラを発見する。ジャックはテレビクルーにバスから出ている電波を傍受、録画させ、偽の映像を流す作戦に出る。ハワードが状況を知らずにいる中、人質は続々とランプバスに移され、最後まで残ったジャックとアニーも床面の点検蓋でバスを離れ、乗客全員が無事脱出に成功する。無人となったバスはトーイングトラクターに牽引中のボーイング707型貨物機に激突し、同時にスピードが50mphを下回ったことで、無人の貨物機共々大爆発する。その後、ジャックの元にハワードから身代金の催促の電話がかかってくる。脱出したことを知らないハワードに対し、ジャックとマクマホン分隊長は受け渡し場所に隊員を配置し、罠を仕掛ける。 しかし、ハワードが録画された車内映像に気づいてしまったことで激昂し、警察官に扮装して受け渡し場所近くにいたアニーを連れ去る。異変に気付いたジャックは、現金の投下地点として指示されたゴミ箱に駆け寄るが、ゴミ箱にはハワードによってそのまま地下に中身が取り出せる細工が施されてあった。ジャックが地下に入ると、そこには身体に爆弾を巻き付けられたアニーとハワードがいた。ハワードはアニーを人質に取り、地下鉄の電車を乗っ取って逃走する。 やがて電車の運転士を射殺したハワードは、ジャックが屋根の上にいる事に気づき現金を山分けしようと持ち掛けるが、袋に仕掛けられていたカラーボールが炸裂し、現金は全て使い物にならなくなってしまった。
あらすじ