スピナマラダ!
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スピナマラダ!
ジャンル
青年漫画アイスホッケースポ根
漫画
作者野田サトル
出版社集英社
掲載誌週刊ヤングジャンプ
レーベルヤングジャンプ・コミックス
発表期間2011年33号 - 2012年49号
巻数全6巻
その他アオハル2013年0.99号に番外編が掲載
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ドックスレッド
ジャンル青年漫画アイスホッケースポ根
漫画
作者野田サトル
出版社集英社
掲載誌週刊ヤングジャンプ
レーベルヤングジャンプ・コミックス
発表期間2023年22・23号 -
その他スピナマラダ!の事実上リブート
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『スピナマラダ!』(SUPINAMARADA)は、野田サトルによる日本漫画作品。アイスホッケーを題材にしたスポーツ漫画である。また、アオハル0.99号に掲載された同作者の『巨神兵ちゃんの恋-スピナマラダ!外伝-』、事実上のリブート作である『ドッグスレッド』についてもこの項にて記述する。
概要
スピナマラダ!

週刊ヤングジャンプ』(集英社2011年33号より2012年49号にかけて連載された、氷都・苫小牧が舞台の硬派アイスホッケードラマである[1]。キャッチコピーは「氷都を焦がす灼熱のアイスホッケーコミック!!!」[2]。連載終了後には、アオハル0.99号にて本編の登場人物・磯野和歌美が主人公の物語が読み切りとして描かれた。

タイトルはアイスホッケーの技“スピナラマ”(Spin-o-rama)と北海道弁の“なまら”を掛け合わせた造語で、“なまら”が入っているのは北海道色を出したかったことと、スピナマラダ!という造語であればネットで検索した時に最初に出てくるからと作者自身が語っている[3]。アルファベットでのスピナマラダの綴りは『SUPINAMARADA』であり、ヤングジャンプ掲載時は“NAMARA”の部分だけ文字の色が違っていた。

作中ではアイスホッケー知識の無い読者に向けてその都度ルールや用語に対しての説明がなされ、シュートや得点シーンは様々な角度から見た視点で描かれている。また、アイスホッケーを主軸とした物語であるが、時おり他の漫画や映画、スポーツ選手などのオマージュと見られるパロディや、シリアスなシーンの中にギャグ要素・コメディが込められているのも特徴の一つである。

10年近いアシスタント生活を続けていた作者初の連載だったが、読者からの反応は薄く、同誌編集長から「時間を無駄にして欲しくない」と連載終了を告げられ全6巻で完結。後には「今思えばわかりにくいタイトルや話の運び方など、反省点はたくさんある。一度読者を引き込むことに失敗すれば、挽回するのがどれだけ難しいかを痛感させられた」と語り、「あの悔しさは次作が売れなければ癒やせない。絶対にヒットさせて見返してやる」という気持ちが次作『ゴールデンカムイ』の原動力になったという[4]
ドッグスレッド

野田は『ゴールデンカムイ』の連載開始直後、ヒットしたら『スピナマラダ!』完全版を書かせてほしいと編集部に頼んでいた[5]。後に野田は「不完全なものをこの世に残しておきたくなかったんです。」と述べている[6]

『ゴールデンカムイ』が完結した2022年4月発売の週刊ヤングジャンプ22・23合併号では「[スピナマラダ!]再創生。」として野田の新連載開始が告知された[6]2023年7月27日発売の週刊ヤングジャンプ35号より、アイスホッケー漫画『ドッグスレッド』が連載開始[6][7]。主人公は『スピナマラダ!』の主人公と同名であり、元フィギュアスケート選手であるなど本作を引き継いだ点もあるが、永久追放となった試合では歴代最高点を出しているなど変更点も見られる[6]。キャラクターデザインも、概ね『スピナマラダ!』を踏襲しているが細かい点で変更されており[8]、中には土肥のように役割は変わらないまま細かい設定が変わったキャラクターや小杉勇希のように完全に別デザインとなったキャラクターもいる。
あらすじ

フィギュアスケートでオリンピックを目指す有望な選手だった東京の中学生白川朗は、全日本フィギュアスケートジュニア選手権の前日にコーチと衣装作りを担当していた母を交通事故で亡くしてしまう。父親のいないロウはフィギュアを続けられなくなり、双子の妹と共に母方の祖父に引き取られ北海道・苫小牧に引っ越すことになった。そこでロウは超高校級アイスホッケープレイヤー・源間兄弟と宿命的な出逢いを果たす。
なりゆきから転校先のアイスホッケー部の助っ人として試合に出場することになったロウは、源間兄弟の弟・慶一との対戦を通じて、アイスホッケーへ心惹かれるようになる。しかし慶一たちの憧れであり苫小牧の誇りでもあった勇払高校(ドッグスレッドでは狼の神高校)アイスホッケー部は、ロウたちの目前でインターハイ決勝戦で敗れ、20連覇の偉業を逃してしまう。
その年の四月、勇払高校アイスホッケー部に入部したロウと慶一は反目し合いながらも、顧問・二瓶利光の旧態依然とした指導に耐え従い、インターハイ王者奪還を目指す。
登場人物
主要人物
白川 朗(しらかわ ろう) / ロウ
主人公。15歳の中学生。友達も彼女も作らず生活の全てをフィギュアに捧げてきた。髪は淡色[9]。人一倍プライドが高くて馴れ合いを嫌う性格(ハルナから見たロウのイメージ)であり天邪鬼。動物・昆虫が嫌いで潔癖症。勇払高校入学後は同期部員の小杉・安海と祭りを楽しんだり、当初は毛嫌いしていた苫小牧の子供たちと一緒に草ホッケーで遊ぶようになるなど、性格に若干の変化があった。
東京在住時
全日本フィギュアスケートジュニア選手権大会では大本命の優勝候補であり、試合の前日に母を亡くすもショートプログラムでトップの点数を獲得。しかし採点が不服なため大暴れして失格となる。その後、兄妹2人は北海道苫小牧の親族へ引き取られ東京の家を離れることになった。
宮森中学校3年生時
双子の妹・春名とともに宮森中学校へ編入。引っ越した家の近くの凍った池で、源間兄弟と遭遇し、アイスホッケー勝負の最中に彼らのゴールポストを池へ沈めてしまう。居候の身であるため弁償する代金を用意できず、宮森中学校の隅に捨て置かれていた古いゴールポストを発見し持ち去ろうとしたところを土肥らに見つかり阻止される。譲る条件として、アイスホッケー部の助っ人として練習1日のみで北陵中学校との練習試合へ出場することになる。背番号66を背負い、試合では46点以上失点したが、敵のキャプテンである慶一をスケーティングで翻弄し、シュートは防がれたものの土肥が詰めていたことで1点を取り、宮森中アイスホッケー部は一矢報いることができた。インターハイの5日前、池のリンクで浩一の練習に付き合って高くジャンプした際、エッジで浩一の左目の上の皮膚を切ってしまう。インターハイ当日、マサトからフィギュアの会場に来るよう言われたが、浩一に対する罪悪感のもありアイスホッケーの会場へ向かう。次第にアイスホッケーの魅力に惹かれアイスホッケーでオリンピックに出ることを春名に宣言。その後、土肥に教えを請い、基礎的な技術を習得。宮森中学卒業後は勇払高校へ進学した。
勇払高校入学後
アイスホッケー部に入部し、前近代的な利光の方針に反発しつつも部活動を継続。練習初日に『ババア水』を飲み干している。勇払の連覇が途絶えた原因が自身にもあると知り、浩一に対して負い目を感じるようになる。当初は白ジャージだったが、高校選抜では「2つ目」として出場した。エッジの使い方が上手くスピードがあり、特にバックスケーティングが速い。ジャンプは高く、ホッケー靴でもトリプルアクセルが可能であり、それ以外にもフィギュアスケートの動きを利用した奇抜な攻めを行う。柔軟性などを含め、身体能力は総じて高いがレシーブは苦手であった。後に一輪車に乗ってゴルフボールをスティックで扱う自主練を行うようになり、物語終盤ではパックを相手の股下を通してドリブルで抜き去るなどハンドリングの上達が見えた。背番号66、スティックはレフトハンド。ポジションは主にレフトウイング(フォワード)。劇中最終戦のインターハイ決勝戦・清里戦での同点延長戦で、慶一からのドロップパスを受けスピナラマで浩一から得点を奪い、勇払高校を自らの手で優勝に導いた。単行本6巻の最終話後の追加ページでは日本代表のユニフォームを纏い、試合に臨む後姿が描かれている。
白川 春名(しらかわ はるな) / ハルナ
ロウの双子の妹。家庭の経済状況が厳しく、母が才能のあるロウを選んだため大好きなフィギュアスケートを諦めさせられた。ロウがフィギュアを続けられる最後のチャンスだった大会で問題を起こしたことに憤りを感じている。宮森中学卒業後はロウと共に勇払高校へ進学した。ロウから勇払高校が全国大会で優勝することを賭けに持ちだされ、最終話では捨てたと思われていたスケート靴を再び履き、ロウと共に凍った池のリンクに立った。その時に苫小牧にある女子アイスホッケーチームに興味を持ち、「見学に行ってみようかな」とロウに打ち明けていた。
源間 慶一(げんま けいいち)
源間兄弟の弟(次男) でロウと同じ歳。黒目の輪郭が四角く描かれている。2歳からアイスホッケーを始め中学校2年生まではディフェンスだった。パワーとハンドリングに定評があり、また、中学生にしてキレの良いスピナラマ(Spin-o-rama(英語版))を使っていた。幼い頃からともに練習してきた賢吾のことを兄と同じくらい高く評価し、慕っている。父も勇払高校出身。磯野和歌美とは小学校から学校が同じであり、和歌美に好意を持っているが照れがあるため本心を伝えられずに一方的にからかうだけの関係に留まっている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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