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8代目モデル(バン)
概要
別名ダイハツ・ハイゼット(7代目以降、ただし8代目のディアスを除く。)
ダイハツ・アトレー(8代目のディアスのみ)
製造国 日本
販売期間1961年-
※自社生産としては2012年3月まで。同年4月以降はOEM
ボディ
ボディタイプ2ドア軽トラック
5ドアキャブオーバー/セミキャブオーバー型ライトバン/ワンボックスカー
駆動方式RR/4WD(OEM以降はFR/4WD)
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サンバー(SAMBAR)は、SUBARU(旧・富士重工業)が販売する軽商用車である。1961年(昭和36年)2月1日に発売された初代から2012年(平成24年)4月1日まで販売されていた6代目モデルまでは同社が開発並びに生産を行っていた。7代目以降はダイハツ・ハイゼットのOEMとなり、ダイハツ工業が生産している。
2023年(令和5年)1月現在、「スバル」それ自身を除く、スバルブランドにおける最も古い商標である。軽自動車及び軽トラック・軽バン全体の商標としても現在のOEM元たるハイゼット[注釈 1]に次いで2番目の長寿車種[注釈 2]であり、更には日本車全体でも7番目の長寿車種である。 1961年から2012年までの自社生産時代は、モデルチェンジを繰り返しつつも、リアエンド床下にエンジンを横置きに搭載した「リアエンジン」レイアウトを採用してきた。特に積空差の大きい軽トラックにとっては、荷台の床下にあるエンジンは恰好のバラスト役を果たすため、空車時でも十全なトラクションが確保され、安定した走行、登坂能力を得ている。さらに日本においては乗用車でも普及していなかった四輪独立懸架を1961年の発売当初から採用しており、この2つは軽トラック・軽キャブオーバーバン市場において長くサンバーのみが持つ特徴であった[注釈 3]。これらの構成ゆえ、「農道のポルシェ」などとユーザーから冗談混じりに、時には敬意を込めて評されることもある。これらの特徴は、初代モデル開発にあたって先行した乗用車のスバル・360の技術を応用した結果の産物であったが、富士重工が通常型軽乗用車のカテゴリーで前輪駆動方式に移行した1980年代以降も、サンバーではリアエンジン方式が踏襲され続けた。 特記すべき事項として、1980年に通常型軽トラック・軽キャブオーバーバンとして初めて四輪駆動方式が一部を除き設定され[注釈 4]、以後他社も追随したことで、軽トラックと軽キャブオーバーバンの実用性の向上に大きく寄与した。全車前輪ベンチレーテッドディスクブレーキ、直列4気筒エンジンの採用も早く、エアバッグの2センサー化は、同世代の普通乗用車にも採用例は少なかった。 更に4気筒エンジン導入後の1990年代からは、日本でも数少ないルーツ式スーパーチャージャー装備モデルが設定された。58馬力(ネット値。6代目モデルでの場合)を発生するモデルであり、高速道路での走行も多い赤帽便用などに重用された(いわゆる「赤帽サンバー」。詳細は後述)。なおインタークーラーはスペースやレイアウトの制約から非搭載である。ライバル車種のスズキ・エブリイ/キャリイ、ダイハツ・アトレー/ハイゼットなどは後に乗用ワゴン系と共通のインタークーラーターボエンジンに移行したが、その後軽トラックの過給機付モデルは相次いでラインナップから消滅し、自社生産時代末期には軽トラック市場において唯一過給機付エンジンが選べるモデルとなっていた。 これらのユニークな特徴により重用するユーザーも多く、軽トラック市場でも独自の地位を保ってきた存在であったが、スバルの軽自動車事業撤退により、先立って生産が終了した乗用モデルのサンバーディアスワゴンに続いて2012年2月28日を以って商用モデルのトラック、バンともに生産が終了した[1]。2012年4月2日よりダイハツからハイゼットトラック、およびハイゼットカーゴのOEM受給へ切替られた[2](ダイハツはすでにトヨタ自動車へピクシストラック、ピクシスバンとしてOEM供給を行っており、これにより3兄弟車種となった)。現在サンバーの生産ラインは、BRZと兄弟車であるトヨタ・86(現・GR86)へと切り替わっている。 衝突安全基準の厳格化により、1990年代から一時、同種の他社の軽ワンボックス/軽トラックの多くがセミキャブオーバー型採用に至ったのに対し、サンバーは初代から一貫してワンボックス・トラックとも全てフルキャブオーバー型[注釈 5]を採用してきた。このため、トラックでは荷台、バンでは荷室長を他社製品よりも大きく確保しており、一時期、ガラス屋や畳屋などが一般家庭に配達する際はサンバーでないと運べないというケースも少なくなかった。こうした理由も、赤帽など軽貨物事業者需要と併せてサンバーの『固定客』として根強い人気・需要を保った一因であった。 ただし、前輪が前席下に存在するため、衝突時に前輪が衝撃を吸収するセミキャブオーバー車と比べると前席の乗員保護性能(パッシブ・セーフティ)はどうしても劣る。また、6代目ではフロントにクラッシャブルゾーンを設けた分オーバーハングが大きくなったため、フロントバンパーにリップスポイラーのある車両では特に実効アプローチアングルが狭く、水平に近い路面から急勾配に進入する際など、進入角度によってはスポイラー下部分を擦る可能性があった。
概要
キャブオーバーレイアウトとリアエンジン