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スネアドラム
別称:小太鼓
各言語での名称
英snare drum, side drum
独kleine Trommel
仏caisse claire
伊tamburo piccolo
中小鼓
分類
4 トム 。5 ハイハット 。6 クラッシュシンバル 。ライドシンバル
その他
チャイナシンバル 。カウベル 。シズルシンバル |
スプラッシュシンバル 。スウィッシュシンバル |
タンバリン 。ウッドブロック 。ロートタム
スネアドラムを叩く人
スネアドラムは、打楽器の一つ。両面太鼓の一種であり、膜鳴楽器に分類される。サイドドラムとも呼ばれる。バスドラムを大太鼓というのに対し、スネアドラムを小太鼓ということもある[1]。
概要スネアドラムの特徴であるスナッピー
このモデルはスネアベッドといった加工がされている
スネアドラムの名称は、英語でsnare wireと称する細いコイル状の金属線が主に底面の膜に接するように張られ、これが振動する膜に副次的な打撃を与えて独特の音響を発揮することに由来する。金属線は底面の膜以外にも打面の膜に取り付けられることもある。日本ではこの金属線を「スナッピー」「響き線(ひびきせん)」とも呼ぶ。日本語で「小太鼓」とも呼ぶが上記の通りスナッピーを備えた太鼓を示す言葉で有り、一般的に小さい太鼓を示す言葉ではない。
必須ではないが、機械的に金属線と膜との接触を解除する機構がついている場合があり、トムトムとして使うことが出来る。また、スネアドラムを使っていないときの他の楽器からの振動によって不要な音を出さないこともできる。
古来、西洋の軍楽隊などで伝統的に用いられ、後にはオーケストラ、ブラスバンド、吹奏楽といった編成の楽団にも加えられる。ドラムセットの重要な構成楽器でもある。
打面は他の太鼓同様、本来は動物の皮であったが、今日では主にプラスチックフィルムが使われる。他の両面太鼓と違い、裏側に打面と比べてきわめて薄い鼓膜を用いることが特徴で、響線の効果を高めるよう工夫されている。
打面のプラスチックフィルムは、表面が滑らかでツルツルな「クリアヘッド」と、ざらつきを持たせるために表面を加工した「コーティングヘッド」がある。ジャズなどでワイヤーブラシを用いて擦って演奏する場合、このコーティングヘッドでないと摺動音が出せない。
ブラスバンド、吹奏楽、マーチングなどでも花形楽器の一つであり、マーチングの場合、今日ではキャリングホルダーを用いるのが一般的。テンポを整える中心的存在なので、パレードなどでの縦隊では中央、ドリルなどにおける横隊では列の後方で演奏することが多い。
ルーディメンツと呼ばれる基礎奏法が存在する。マーチング、ドラムコーで現在も発展してきている。 スティック(ばち)の握り方に2種類が存在する。 右手はスティックに対して上から持つ通常の握り方だが、左手は親指と人差し指で挟み込むように持つ、左右非対称の持ち方。トラディショナル(伝統的な)・グリップとも呼ぶ。古来スネアドラムは軍隊の行進などに用いられていたが、このとき、奏者のベルトの右側に吊るすように装着していたため、演奏中に打面が右側へ傾斜する。このため、左右対称の持ち方だと演奏しづらいため、左側を上記のように持つレギュラー・グリップが定着した。現在では後述するマッチド・グリップを利用する奏者が大半だが、クラシックやジャズドラマーを中心に、この奏法を好む奏者も多い。 レギュラー・グリップが左右非対称であるのに対し、両手ともにスティックに対して上から持つ握り方。立奏用スタンドやドラムコーでのベルトなどの機材の発達により、打面を水平にして演奏することが可能となってきたため、現在ではこの奏法が主流となっている。特にクラシックにおいては、スネアドラム以外の楽器は基本的にマッチド・グリップであるため、他の楽器を演奏する際に有利である。 一回の手の動きで一つの打音を出す。すべての基本となる奏法。 一回の手の動きで二つの打音を出す。1打目は一つ打ちと同様に打面を叩き、その反動で跳ね返ってくるスティックを握るような感覚で指をうまく利用し2打目を得る。 管楽器のような持続音を得るための奏法。下記の方法がある。 シングル・ストロークの打音の直前に、反対側のスティックで装飾的な小さな音を鳴らす。奏法としては、左右のスティックの高さを非対称にし、同時に落とし演奏する。 上記の奏法を組み合わせた基礎奏法がルーディメンツとして体系付けられている。音楽的な表現手法として重要であり、また基礎練習の題材としても広く用いられている。 タムタムやバスドラムと比較してスネアドラムはシェルに用いる材質が多彩で、これら材質の違いによって音色の差が存在する。各メーカーごとに独自の合金を用いる場合もあるが、ここでは金属を含めた材質の一例を列挙する。Pearl SensiTone Classic 2 Brass 14×5 inch (バターサイド)Pearl SensiTone Classic 2 Brass 14×5 inch (スネアサイド)
グリップ(握り方)
レギュラー・グリップ
マッチド・グリップ
奏法
シングル・ストローク(一つ打ち)
ダブル・ストローク(二つ打ち)
ロール
オープン・ロール
粒立ちがはっきりしたロールで、基本的には左右が2打ずつになるように押し付けて演奏する。ただし、ダブルストロークとは別物である。マーチング、ドラムコーの分野では主にこちらのロールが用いられる。
クローズド・ロール
「ザー」という波音のような音を奏でる奏法。打面を叩いた時のスティックの反発を利用し、一回の手の動きで3打音以上の音を発する。粒立ちをきれいにつぶすように、かつ、打面の上を転がすように演奏する。主にクラシックの分野で用いられる。
バズ・ロール
クローズドロールよりも少し荒いロール。左右それぞれ3打ずつになるよう演奏する。打面を転がすようには演奏しない。
プレス・ロール
スティックを強めに握り締めて押し付けるロール。押し付けるためプレスという。
シングルストローク・ロール
連打。右左右左の順番に高速にストロークする。スネアでロールとして使用するにはかなり高速でストロークする必要がある。一般的には、ティンパニー・バスドラム・テナードラム(タム)・鍵盤打楽器でのロールで用いる。
ダブルストローク・ロール
ダブルストロークを高速で持続させるロール。オープンロールは押し付けて2打ずつ。ダブルストロークは指でコントロールして2打ずつであるため区別されることがしばしばある。
フラム
奏法の体系付け
様々な音色
材質、形状による音質の区分
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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