ストリート・オブ・ファイヤー
Streets of Fire
監督ウォルター・ヒル
脚本ウォルター・ヒル
ラリー・グロス
『ストリート・オブ・ファイヤー』(原題/英題:Streets of Fire)は、1984年製作のアメリカ映画。西部劇の形式を踏襲したロック映画、アクション映画である。劇中で死者が出ない映画でもある。『キネマ旬報』において、1984年度の「読者選出」外国映画ベスト・テンの「第1位」に選ばれた。ダン・ハートマンの「アイ・キャン・ドリーム・アバウト・ユー」がビルボード・ホット100でヒットした。
高架と路地裏の町リッチモンドが舞台(ロケ地は主にシカゴ)だった。 人気ロック歌手、エレン・エイムが地元での凱旋ライブ中にストリートギャング“ボンバーズ”に拉致される。彼女の大ファンのリーヴァは弟トムに助けを求め、エレンのマネージャー、ビリーがトムを雇うと申し出る。トムは偶然出会った陸軍あがりの女兵士マッコイを相棒にボンバーズのアジトを急襲し、エレンを救い出す。 トムとエレンはかつて恋仲だったが、エレンが歌手を目指すために心ならずも別れていた。今回の救出をきっかけに再び心が揺れるが、トムが金のために自分を救出したとエレンが誤解し仲違いする。しかし、トムがビリーから謝礼を受けとらなかったと知り、二人の間にふたたび愛の炎が燃え上がる。 その一方、面目を潰されたボンバーズのボス、レイヴェンはボンバーズを率いて街を襲撃しようとしていた。その前に立ちはだかるトム。レイヴェンはトムに一騎討ちを申し出、トムも受けて立つ。一対一の壮絶な対決の末、トムが勝利する。ボスの敗北、住民の決起の姿をみてボンバーズは引き上げ、街に平和が訪れる。 エレンはトムに復縁を申し出るが、トムは「俺は君の付き人にはなれないが、必要な時には必ず来る」と言い、二人は再びそれぞれの道を歩むこととなる。ステージで歌う彼女の姿を見守りつつ、トムはマッコイと共に街を去って行く。 役名俳優日本語吹替 ※フジテレビ版
あらすじ
キャスト
フジテレビ版VOD版
トム・コーディマイケル・パレ池田秀一小山力也
エレン・エイムダイアン・レイン山本百合子藤本喜久子
ビリー・フィッシュリック・モラニス納谷六朗真殿光昭
マッコイエイミー・マディガン戸田恵子朴?美
レイヴェンウィレム・デフォー石丸博也咲野俊介
リーヴァ・コーディデボラ・ヴァン・フォルケンバーグ小山茉美
エド・プライス署長リチャード・ローソン屋良有作
クーリー巡査リック・ロソビッチ幹本雄之
グリーアリー・ヴィング竹村拓
クライドビル・パクストン関俊彦花輪英司
バード(ソレルズ)ストーニー・ジャクソン塩沢兼人檀臣幸
レジー(ソレルズ)グランド・L・ブッシュ山形ユキオ
レスター(ソレルズ)ロバート・タウンゼント
B・J(ソレルズ)ミケルティ・ウィリアムソン竹村拓
ベビードールエリザベス・デイリー三田ゆう子
運転士リン・シグペンさとうあい
ベン・ガンエド・ベグリー・ジュニアキートン山田
スクワートハリー・ビアおぼたけし
ハリー警官ピーター・ジェイソンキートン山田
ロードマスターポール・モネス二又一成
フジテレビ版:初回放送1986年11月22日『ゴールデン洋画劇場』※思い出の復刻版DVD・BD収録
スタッフ
監督:ウォルター・ヒル
製作:ローレンス・ゴードン、ジョエル・シルバー
脚本:ウォルター・ヒル、ラリー・グロス
撮影:アンドリュー・ラズロ
編集:フリーマン・デイヴィス
音楽:ライ・クーダー
日本語版
演出:壺井正
翻訳:平田勝茂
劇中歌字幕(初回放送時):吉田啓介[2]
効果:PAG
担当:戸張太啓寿
配給:日本MCA
制作:グロービジョン
音楽/サウンドトラック
ダイアン・レイン本人は歌に意欲を見せてはいたのだが、冒頭と終盤の劇中バンド「ファイヤー・インク (Fire Inc.)」のコンサート・シーンでエレン・エイムが歌う2曲「ノーホエア・ファースト」「今夜は青春」は、作者ジム・スタインマンのお気に入りローリー・サージェント
スタインマンのアルバム『バッド・フォー・グッド』にも参加したプロデューサーのジミー・アイオヴィンが音楽スーパーヴァイザーを担当した(後に『アメリカン・アイドル』でメンターとして出場者の指導も担当した)。ダイアン・レインがステージで歌う2曲に関しては、絶対的に一人の音量ではボーカルの厚みが薄くなるので、2、3人のボーカリストがユニゾンで歌ったものを電子的に合成して作ったと「Inside 'Streets of Fire'」の映像インタビューでジミーが述べている。
劇中に登場する黒人4人組ドゥーワップバンド、ザ・ソレルズの歌は、ウィンストン・フォードによる吹き替えである。ただし、サントラ・アルバムには、他の歌手が歌っているバージョンが収録されている。その中で最大のヒット曲「あなたを夢みて(I Can Dream About You)」は、作曲者である元エドガー・ウィンター・グループの ダン・ハートマン自らによるバージョン。
「今夜は青春」は、日本のTVドラマ『ヤヌスの鏡』主題歌「今夜はANGEL」として、椎名恵が歌いヒットしている。
「ノーホエア・ファースト」は、1986年に宝塚歌劇団の花組により、バウホールで上演された『グッバイ・ペパーミントナイト!』(安寿ミラ・真矢みき主演)のオープニングで用いられている。