ステロイド外用剤
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ステロイド外用薬(ステロイドがいようやく、topical steroid)は、ステロイド系抗炎症薬軟膏剤であり、皮膚外用治療で一般的に使われる医薬品である。薬効成分として糖質コルチコイドあるいはその誘導体が使用されている。アメリカ合衆国では7段階、日本では5段階の強さに分類されている。
作用機序や薬理作用.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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白血球の遊走を阻止したり、ヒスタミン・キニンなどの炎症性ペプチド抑制や線維芽細胞増殖抑制[1]など、数多くの作用によって皮膚の炎症を抑える効果がある。
種類

剤系には、軟膏、クリーム、ローション、テープ、ゾルなどの剤型があり、アトピー性皮膚炎などの乾燥性疾患では、軟膏を選択する。

英語: FTU; finger tip unit(第2指の先端から第1関節部まで、口径5 mmのチューブから押し出された量で、約 0.5 g)が、成人の手のひら1枚分、対表面積の2%に相当することから、日本でもこれを指標に用いる。5 gチューブ1本で手のサイズ20枚分となる[2]
ランクステロイド外用薬の一例Strongestに属するジフラール

外用剤の強さにはランクがあり、日本では5群に分けられ、症状の度合い・炎症の発生部位によって使い分けられる。

アメリカ合衆国のガイドラインでは強い順にT群からVII群までの7段階に、欧州連合のガイドラインでは4段階になっており、世界の臨床試験を参考にする場合、分類の違いに注意[3]

以下は、アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018年版[3]日本皮膚科学会)の分類。カッコ内は商品名。
ストロンゲスト(T群)


0.05% クロベタゾールプロピオン酸エステル(デルモベート、ソルベガ、グリジール)

0.05% ジフロラゾン酢酸(英語版)エステル(ジフラール、ダイアコート)

ベリーストロング(U群)


0.1% モメタゾンフランカルボン酸エステル(フルメタ)

0.05% 酪酸プロピオン酸ベタメタゾン(アンテベート)

0.05% フルオシノニド(英語版)(トプシム)

0.064% ベタメタゾンジプロピオン酸エステル(リンデロンDP)

0.05% ジフルプレドナード(英語版)(マイザー)

0.1% アムシノニド(ビスダーム)

0.1% 吉草酸ジフルコルトロン(テクスメテン、ネリゾナ)

0.1% 酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン(パンデル)

ストロング(V群)


0.3% デプロドン(英語版)プロピオン酸エステル(エクラー)

0.1% プロピオン酸デキサメタゾン(メサデルム)

0.12% 吉草酸デキサメタゾン(ボアラ、ザルックス)

0.1% ハルシノニド(英語版)(アドコルチンとして2010年販売中止[4]

0.12% ベタメタゾン吉草酸エステル(ベトネベート、ベトネベートN、リンデロンV、リンデロンVG)

0.025% フルオシノロンアセトニド(英語版)(フルコート、フルコートF)

ミディアム(W群)


0.3% 吉草酸酢酸プレドニゾロン(リドメックス、スピラゾン)

0.1% トリアムシノロンアセトニド(レダコート)

0.1% アルクロメタゾンプロピオン酸エステル(アルメタ)

0.05% クロベタゾン酪酸エステル(キンダベート)

0.1% ヒドロコルチゾン酪酸エステル(ロコイド)

0.1% デキサメタゾン(グリメサゾン、オイラゾン)

ウィーク(X群)


0.5% プレドニゾロン(プレドニゾロン)

適応

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出典検索?: "ステロイド外用薬" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2015年5月)

湿疹皮膚炎
全てのランキング群において適応となる疾患群である。この群に包括されるのは急性湿疹慢性湿疹接触性皮膚炎アトピー性皮膚炎脂漏性皮膚炎貨幣状湿疹自家感作性皮膚炎皮脂欠乏性湿疹進行性指掌角皮症、女子顔面黒皮症、ビダール苔癬、放射線皮膚炎、日光皮膚炎である。アトピー性皮膚炎については#副作用も参照。重症では、症状に応じて寛解させた後、タクロリムスの使用へ移行する[5]脂漏性皮膚炎については、イミダゾール抗真菌薬の外用も用いられる[6]。放射線皮膚炎については、特に急性放射線皮膚炎についてステロイド外用の有用性について議論がなされている。一般には熱傷に準じた治療が行われる。また、慢性放射線皮膚炎については適応とはならず、有棘細胞癌の発症を厳重に監視する必要がある。全身性接触性皮膚炎や重症の自家感作性皮膚炎など、外用剤で炎症を抑制できない場合は、ステロイド系抗炎症薬が使用されるが、使用は短期間に留められる。
痒疹群・虫刺され
蕁麻疹では、一般にステロイド外用薬は推奨されず、第二世代抗ヒスタミン薬が使われる[7]。この群に包括される疾患は急性痒疹(小児ストロフルス・蕁麻疹様苔癬)、亜急性単純性痒疹、慢性痒疹(多形慢性痒疹・結節性痒疹・固定蕁麻疹)がある。難治性の固定蕁麻疹には注射用ステロイド剤も用いられる。刺傷部位への対処: 抗ヒスタミン外用薬や、ヒドロコルチゾンクリームなどのステロイド外用薬の塗布。
紅斑症
ストロングクラス以上において適応となる疾患群である。この群に包括される疾患は多形滲出性紅斑、ダリエ遠心性環状紅斑、遠心性丘疹状紅斑である。吉草酸ベタメタゾン軟膏には結節性紅斑の適応症もあるが、通常はステロイド外用剤の適応とはならない。結節性紅斑では、一般に安静と非ステロイド系抗炎症剤や感染源の除去であり、重症例に対してのみステロイド剤の内服が行われる。
薬疹中毒疹
固定薬疹・湿疹型薬疹・苔癬型薬疹などの軽症例に使用されるが、大抵はステロイド剤の内服が行われる。治療の第一は原因薬剤の同定と中止である。粘膜を侵す症例では口腔用軟膏の使用も行われる。
紅皮症
ストロングクラス以上で適応となる疾患群である。


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