ステラ・ダラス_(1937年の映画)
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ステラ・ダラス
Stella Dallas
監督
キング・ヴィダー
原作オリーヴ・ヒギンズ・プローティ
製作サミュエル・ゴールドウィン
出演者バーバラ・スタンウィック
音楽アルフレッド・ニューマン
撮影ルドルフ・マテ
編集シャーマン・トッド
製作会社サミュエル・ゴールドウィン・プロダクション
配給ユナイテッド・アーティスツ
公開 1937年8月6日
1938年12月
上映時間106分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
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『ステラ・ダラス』(Stella Dallas) は、1937年にアメリカ合衆国で公開された映画。

ハリウッドの重鎮プロデューサーとして数々の大作を手がけていたサミュエル・ゴールドウィンが、当時人気の絶頂にあった女優バーバラ・スタンウィックを主演に据えて製作した[1][2]

アメリカ社会における階級対立や女性の位置づけを主なテーマとして描き、30年代ハリウッドの代表的なメロドラマ作品のひとつとみなされている[3]。同名の小説が原作で、サイレント期の1925年に続く二度目の映画化。アカデミー主演女優賞・助演女優賞にノミネートされた。
あらすじ
上流階級に憧れる娘母親のステラを演じたバーバラ・スタンウィック。1930年頃。スタンウィックは古典期ハリウッドの最盛期に絶大な人気を誇っていた。

第一次大戦が終結してまもないマサチューセッツ州の工場街。紡績工員の娘ステラ・マーティン(バーバラ・スタンウィック)は、つましい暮らしを抜け出すため、青年ながら工場の重役の地位にあるスティーブン・ダラス(ジョン・ボールズ)との結婚を夢見ていた。スティーブンはかつて婚約相手がいたが、戦争による混乱で傾いた工場の経営立て直しに奔走するうち、相手の女性は別の相手との結婚を決めてしまった。

失意の底にあるスティーブンにステラは猛烈に働きかけ、富裕層の男が好む女性の言動や仕草の研究をかさねて、ついに結婚にこぎつける。
結婚

二人には美しい娘ローレル(アン・シャーリー)が誕生する。ステラは念願の上流階級入りを果たし、毎晩のパーティー通いとショッピングに夢中になっていたが、ローレルのことは溺愛していた。

スティーブンは、結婚前のステラのしとやかな言動がしだいに地金を現して元の粗野な好み・言動が目立ってきたことに眉をひそめ、彼女の周囲に集まる下品で無教養な友人たちも気に入らなかった。スティーブンは何とかステラの振る舞いを上流階級風に矯正しようとするが、束縛を嫌うステラとスティーブンの間に溝ができはじめる。

そんな中スティーブンのニューヨーク勤務が決まると、ステラはパーティー暮らしのできるボストンで娘と暮らすことに固執し、二人は別居を決意する。
別居

別居生活が始まって数年後、スティーブンはニューヨークでかつての婚約相手ヘレン(バーバラ・オニール)と偶然再会する。ヘレンは富裕な夫を早くに亡くし、今は相続した広壮な邸宅で3人の子供たちを育てていた。

ヘレンの家に招かれ、その知人たちとも交流を重ねるうち、スティーブンは自身と同じ上流階級出身のヘレンに再び惹かれてゆく。
娘の成功

ヘレンはスティーブンの娘に興味をもち邸宅へ招待する。心が優しく美しい娘に成長したローレルはヘレンの周囲にいた上流階級の人々もたちまち魅了し、その中の一人、大富豪の息子リチャード(ティム・ホルト)と恋に落ちる。一方、ローレルに同行してきたステラは精一杯着飾ってくるが、そのけばけばしい衣装の好みや粗野な振るまいは、ゆく先々で富裕な人々の嘲笑と憐憫の対象になってしまう。映画を製作したサミュエル・ゴールドウィン。当時アメリカ屈指の大物プロデューサーとしてハリウッドに君臨していた。1919年頃。

そのことにステラは気づかないままだったが、ボストンへ戻る列車の中で、滞在先での二人を知る女たちの噂話を耳にする。ローレルはあれほど優美で聡明なのに、その母親が滑稽な服装で愚かしいまねを重ねていたのはなぜなのか。どうやらあの母親は労働階級出身で、大した教育も受けていないらしい。本当にローレルが気の毒だ ─ 。

ステラは、自分が上流階級に入り込めたと信じていたが錯覚に過ぎなかったこと、そして自分と一緒にいるかぎり、溺愛するローレルもつねに笑われ続けるに違いないことを悟って強い衝撃を受ける。
別離を決意する

ステラは意を決してヘレンの元を訪ねる。自分はスティーブンと離婚するから、どうかローレルを引き取って彼と再婚してほしい。そして、娘にふさわしい豊かな教育と安定した暮らしを与えてやってほしい。ステラの自己犠牲精神に感動したヘレンはローレルを大切にすると約束し、スティーブンとヘレンとの間で再婚の計画が動き始める。

再婚の話を知らされてショックを受けたローレルがステラの真意を確認にゆくと、ステラはわざとローレルを邪険に扱う。自分は別の男性と結婚して、新天地で一人の女として楽しい暮らしをしてゆきたい。そのためには娘がいては邪魔なのだ。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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