スチビン
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スチビン

IUPAC名

Stibane
別称Antimony trihydride
識別情報
CAS登録番号7803-52-3
ChemSpider8992 
日化辞番号J95.847F
SMILES

[Sb]

InChI

InChI=1S/Sb.3H Key: OUULRIDHGPHMNQ-UHFFFAOYSA-N 

InChI=1/Sb.3H/rH3Sb/h1H3Key: OUULRIDHGPHMNQ-LQMOCBGJAH

特性
化学式H3Sb
モル質量124.784 g/mol
外観無色気体
密度5.48 g/L, gas
融点

?88 °C, 185 K, -126 °F
沸点

?17 °C, 256 K, 1 °F
other solventsへの溶解度不溶
構造
分子の形三角錐形
危険性
EU分類 Xn
N
NFPA 704442
RフレーズR20/22 R50/53
Sフレーズ(S2) S61
引火点可燃性気体
関連する物質
関連物質アンモニア
ホスフィン
アルシン
ビスムチン
トリフェニルスチビン(英語版)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

スチビン (stibine) は、化学式 SbH3、分子量 124.78 の、アンチモン水素化物である。水素化アンチモン (antimony hydride) とも呼ばれる。IUPAC系統名では、スチバン (stibane) と表される。
目次

1 性質

2 合成

3 危険性

4 用途

5 有機スチビン

6 関連項目

7 出典

性質

沸点 −18 ℃、融点 −88 ℃ で、比重 2.26 g/mL (−25 ℃)。CAS登録番号は [7803-52-3]。ニンニク様の臭気のある、無色の気体には溶けにくく、エタノールに可溶。

室温では徐々に、200 ℃ では急速に分解し、金属性アンチモン、水素を生じる。この分解反応は自己触媒的に起こり、爆発的な反応になりえる。 2 SbH 3 ⟶ 3 H 2   + 2 Sb {\displaystyle {\ce {2SbH3 -> 3H2\ + 2Sb}}}

スチビンは酸素もしくは空気とすらも速やかに酸化される。 2 SbH 3   + 3 O 2 ⟶ Sb 2 O 3   + 3 H 2 O {\displaystyle {\ce {2SbH3\ + 3O2 -> Sb2O3\ + 3H2O}}}

塩素、濃硝酸オゾンと激しく反応する。

スチビンの化学的性質はアルシンに似ている[1]。スチビンは典型的な分子量の大きい水素化物(例えばヒ化水素(アルシン)やテルル化水素水素化スズ(スタナン))であり、それらの元素に対して不安定である。

スチビンは塩基性を示さないが、脱プロトン化されることができる。 SbH 3   + NaNH 2 ⟶ NaSbH 2   + NH 3 {\displaystyle {\ce {SbH3\ + NaNH2 -> NaSbH2\ + NH3}}}
合成

スチビンは通常、Sb3+と化学当量のH?との反応によって合成される[2]。 2 Sb 2 O 3   + 3 LiAlH 4 ⟶ 4 SbH 3   + 1 1 2 Li 2 O   + 1 1 2 Al 2 O 3 {\displaystyle {\ce {2Sb2O3\ + 3LiAlH4 -> 4SbH3\ + 1{\frac {1}{2}}Li2O\ + 1{\frac {1}{2}}Al2O3}}} 4 SbCl 3   + 3 NaBH 4 ⟶ 4 SbH 3   + 3 NaCl   + 3 BCl 3 {\displaystyle {\ce {4SbCl3\ + 3NaBH4 -> 4SbH3\ + 3NaCl\ + 3BCl3}}}


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