1966年のNBCのテレビドラマ『宇宙大作戦』より始まるメディア・フランチャイズ『スター・トレック』(Star Trek)の映画作品は、1969年に番組が第3シーズンで終了した後に発案された。テレビシリーズは1970年代に再放送より人気を得ると、創始者のジーン・ロッデンベリーがパラマウント映画に働きかけ、1975年に映画の製作が決定するが、スタジオ側は脚本の出来に満足しなかったために中止となり、新たなテレビドラマ『スター・トレック:フェイズII』の企画に移った。しかしながら『スター・ウォーズ』や『未知との遭遇』が成功するとパラマウントは再び映画の企画を立ち上げ、1979年に映画第1作『スター・トレック』が公開された。その後『宇宙大作戦』のキャストによる続編が5本公開された。さらにテレビドラマ『新スター・トレック』のキャストによる映画も4本公開された。10作目から7年後の2009年にはキャストを一新して『宇宙大作戦』のキャラクターの若年期を描いた『スター・トレック』が公開された。2013年には『スター・トレック』の続編となる『スター・トレック イントゥ・ダークネス』が、2016年には『スター・トレック BEYOND』が公開された。
アカデミー賞には過去14回ノミネートされているが、受賞に至ったのは『スター・トレック』の第82回でのメイクアップ賞のみに留まっている。 『スター・トレック』の創造者であるジーン・ロッデンベリーは、1969年に初めて映画化のアイデアを提案した[1]。シリーズ初作の『宇宙大作戦』が打ち切られた際、ロッデンベリーは映画を通して作品の続行を働きかけた。シンジケーションにより『宇宙大作戦』が成功すると、スタジオは1975年に映画製作の開始を許可した[2]、脚本家たちは叙事詩的脚本の執筆を試みたが、パラマウント側はその出来に満足せず、1977年にプロジェクトは中止された。パラマウントは新テレビシリーズ『スター・トレック:フェイズII』でフランチャイズを復活させようとした。しかしながら『未知との遭遇』や『スター・ウォーズ』が興行的に成功するとパラマウントは『フェイズII』の製作を中止し、『スタートレック』の映画化企画を再開した。 『スター・トレック』の主要撮影は1978年8月7日に始まり[3]、監督はロバート・ワイズが務めた。パラマウントは光学的効果の処理をダグラス・トランブルとジョン・ダイクストラに依頼したが、両者は多忙のために断った[4]。製作側はロバート・エイブル・アンド・アショシエーションズ
企画史
起源
『宇宙大作戦』のキャスト「宇宙大作戦」も参照
『スター・トレック』の興行成績は期待外れと言われたものの、パラマウントが製作費を減らしつつ続編を企画するには十分であった。パラマウントはテレビプロデューサーのハーヴ・ベネット(英語版)を起用し、1作目よりも安い予算で製作させることにした[7]。