スタア誕生_(テレビドラマ)
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スタア誕生(スタアたんじょう)は、1985年4月10日から1985年11月6日までフジテレビ系列で放送されたテレビドラマ。全28話。大映テレビ製作。
概要

長野洋飛鳥ひろしによるオリジナル作品。開始前当初タイトルは『スター誕生』だったが、かつて同名のオーディション番組『スター誕生!』を放送していた日本テレビからクレームが来たことから上記のタイトルに変更。主人公を演じる堀ちえみは『スチュワーデス物語』以来1年ぶりのドラマ出演。26回の放送予定が予想外の大反響、終盤に「死なせないで」「どうかスターにしてやって」などの視聴者からの声が殺到し、急遽放送回数を2回増やし28回放送となった[1]

長野県の高校で演劇部に在籍する少女が心臓を患いながらもスターを目指す姿を描いた青春ストーリー[2]
あらすじ

1985年3月。河田順子は長野県立御岳高等学校の演劇部に所属。町長を勤める父親と家業を切り盛りする母親から一人娘として大切に育てられていた。将来は東京の大学に進学して女優になりたいと願うが、順子は幼い頃より体が弱く、激しい運動をすると胸が痛むことから、両親は反対していた。

演劇コンクールに向けて練習を重ねているころ、順子は誰かにつけられていることに気づく。やがてその男・加賀幸平が河田家を訪問し、順子は自分の娘であるから返して欲しい、と申し出る。これをきっかけに、順子は河田夫妻の実子ではなく、17年前の吹雪の夜に行き倒れた女の娘だと善之助が告白。順子は加賀順子となって上京、加賀の家での生活をはじめる。

私立富士見女子学園へ転校した順子は、新しい友人もでき、義母・孝子とも少しずつ打ち解け、有名ディレクター・三上からも演劇の素質を見出され、東京での生活は順風満帆かと思われた。しかし、頻発する胸の痛みは不治の病であり、女優を目指すのは命がけであることが判明。さらに実父・幸平は17年前の警官殺しの容疑がかけられ、指名手配されてしまう。

逃亡生活を送ることになった幸平の身を案じていたところ孝子が事故に遭い、その後順子は養母のリハビリに付き添い始める。順子は俳優塾の研究生たちから幸平のことで悪口を言われるが、父の無実を信じて三上のレッスンにひたすら励んでいく。時々襲ってくる心臓発作と闘いながらも順子は、三上の熱心な演技指導のもといつしか好意を寄せ始めた広沢の支えを受けて、女優になる夢を叶えようとする。
キャスト
加賀(河田)順子
演 -
堀ちえみ心臓疾患(突発性心筋症)[3]を抱えながら女優を目指す主人公。17歳。病院カルテ上の誕生日は1968年4月14日だが、実際は警官刺殺事件よりも前に誕生している。上京後「三上アクターズスタジオ」(通称・三上塾)の研究生となる。純粋でお人好しな性格で、自分のことは後回しで他人を気遣ったりお節介を焼いたりする。また、普段は控えめだが一度決めたらなかなか考えを曲げない頑固さも持つ。女優を志したきっかけは、小学生の頃に東京で見た宝塚の舞台[4]。上京後は時々意識を失ってしまう病気への不安、逃亡生活を送る幸平に対する心配や周りからのいびりなど苦難の人生を歩み始める。
広沢伸之
演 - 国広富之東和大学附属病院第二心臓外科の医師。順子の主治医。寿し幸に時々客として訪れているため加賀夫妻とは顔なじみ。順子を好きになるが、彼女の病気のためにプラトニックな関係を貫く。真面目な性格で、医者として真摯に病気に向き合い順子の治療に当たるが、恋愛面では彼女を愛していながら香織の勢いに押されて結果的に優柔不断な態度に思われることがある。当初順子が女優になることに医者の立場から否定するが、ほどなくして彼女の熱意に心を動かされて健康面で支えようとする。趣味は登山で休日や考え事があると頻繁に出かけるが、その登山で事故死する。
三上淳一
演 - 若林豪関東テレビの社員ディレクターで多数の受賞歴があったが、退職して俳優塾三上アクターズスタジオを開く。42歳[5]。ドラマのロケ撮影で木曽に訪れた際たまたま見学していた順子に女優の素質を見出す。自身の夢は映画監督になること。演技や芝居づくりに関して非常に情熱的で性格でこだわりが強いが、短期入院中の順子にレッスンを受けさせるため無理やり退院させようとするなど強引な所もある。女優志望の順子のために主治医の広沢と時に意見をぶつけ合い、時に協力し合う。その後映画会社「東亜企画」が企画した映画製作が中止になったのをきっかけに三上劇団を立ち上げ、数人の研究生を連れて巡業に出る。
加賀夫妻と順子の実母
加賀幸平
演 -
梅宮辰夫順子の実の父親。1938年3月11日生まれ。寿し幸(すしこう)の店主。行方不明になった順子を十年かけて見つけ出し、自身の元へひきとる。1968年2月20日、店の客・中村邦子に酔った西垣が絡んだので助けるつもりが、逆上した西垣ともみ合いになり刺殺してしまう。事件翌日に自首しようとするが、西垣は「公務中の警官」であり、邦子が「先にからんだのは幸平」と証言していることを知り、警察の手配から逃げる。1974年から4年間、ロサンゼルスに居住していたため、17年後の現在も事件の時効が未成立の状態。順子と暮らして数週間後、警察に追われて逃亡生活を送る。順子や孝子のことを愛しているが時々不注意な行動を取ってしまうことがあり、結果的に自らの立場が不利になったり家族に迷惑がかかることもある。その後1985年6月逮捕され、正当防衛を主張するが、一審の判決は無期懲役。その後事件の証人の邦子の手紙から正当防衛であることが濃厚になり、二審の判決でようやく無罪放免となった。
加賀孝子
演 - 梶芽衣子幸平の妻。寿し幸の女将。新宿区で幸平と暮らし、彼の子・順子を引き取り世話をする。江戸っ子気質でサバサバしており、言いたいことははっきり言うが思いやりのある性格。幸平の17年前の事件については知らなかった。幸平を追跡しようとしたパトカーに撥ねられ、下半身が不自由になり車椅子での生活を余儀なくされる。血液型A型。元は貧しい家庭育ちで、幸平に会う前は安酒場で働いていた[6]。昔、デザイナーを目指していたことがあり、退院後は多摩川そばの安アパートに順子と引っ越し、縫製の内職をして娘の生活と女優になる夢を支える。
佐野和子
演 - 根本律子順子の実母。17年前に幸平と未入籍のまま順子を出産し、長野県にある彼の実家へ行く途中に吹雪の中、たまたま河田夫妻の店の前で行き倒れて夫妻に赤ん坊だった順子を託したあと心不全により[7]帰らぬ人となった。若い頃は女優を目指し、舞台に立つのが夢であったらしい。
順子の育ての親と義人


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