スケバン刑事
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この項目では、漫画・アニメについて説明しています。ドラマ・映画については「#実写化作品」をご覧ください。

スケバン刑事
ジャンル学園アクション刑事
漫画
作者和田慎二
出版社白泉社
メディアファクトリー(完全版のみ)
秋田書店(新装版のみ)
掲載誌花とゆめ
レーベル単行本花とゆめコミックス
スペシャル版(愛蔵版):ジェッツコミックス
文庫本:白泉社文庫
完全版MFコミックス
新装版:プリンセスコミックス
発表号1976年1号 - 1982年24号
発表期間1975年12月5日 - 1982年11月20日
巻数単行本:全22巻
スペシャル版:全6巻
文庫本:全12巻
完全版:全12巻
新装版:全12巻
漫画:スケバン刑事if
作者和田慎二
出版社メディアファクトリー
秋田書店(新装版のみ)
掲載誌コミックフラッパー
レーベルMFコミックス
プリンセスコミックス
発売日2004年6月23日
発表号2003年3月号 - 2003年4月号
巻数全1巻
OVA
監督ひろたたけし
シリーズ構成ひろたたけし
キャラクターデザイン結城信輝
アニメーション制作シド・リミテッド
製作三浦修二
発売日1991年4月21日 - 1991年7月21日
発表期間1991年4月21日 - 1991年9月25日
話数全2話+メイキング
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『スケバン刑事』(スケバンデカ)は、和田慎二による日本漫画作品。『花とゆめ』(白泉社)にて1976年1号から1982年24号まで連載された。2022年1月時点で累計発行部数は2000万部を記録している[1]

1985年から1987年にかけて実写ドラマ化したテレビシリーズ3部作が放映され、劇場版2作品が公開されたほか、2006年には新作の劇場映画が公開された。また1991年にはOVAとしてアニメ化もされた。

和田の没後10年が経過した2021年より、『月刊プリンセス』誌上で他の作家による作品群が連載されている。
概要

作者は編集者から「婦警さんの話を描いてみませんか?」と言われたのが発端だった[2]とコメントしている。編集者は刑事モノ、作者は学園モノを描きたいと思っており、一度は悪の道に入ったヒロインが学校に巣喰う悪徳教師などを倒す何かをと思いつつ特にスケバンを意識したわけではなかったが、刑事モノを描いてほしい編集者がスケバンと決めつけ『スケバン刑事』というタイトルが決定した。

一旦、サキと麗巳との対決で幕を下ろすが、作者が「その次の連載『ピグマリオ』が不人気だった時、第2部という形で連載再開します」と編集部と約束、実際にピグマリオが支持を得られずに1年足らずでこけた[3]ため、1979年から第2部連載再開の運びとなった。実は、『スケバン刑事』第1部終了の時点で"和田作品は完結しない"というジンクスが存在し、作者自身はそれを破り完結できたとホッと胸を撫で下ろしたのもつかの間、ジンクスが健在であることが『ピグマリオ』の(作品全体的な経緯から見れば一時的な)頓挫で思い知った。

第6巻の巻末に美内すずえとのコラボレーションで『ガラスの仮面編』が収録されている。

単行本が花とゆめCOMICSから全22巻刊行され、その後愛蔵版がジェッツコミックスから全6巻刊行された。しかし、これらは構成上の都合で一部の原稿がカットされており、1995年発売の文庫版にて初めて本編部分の原稿が完全収録された[2]。なお、文庫版のカバーイラストは生頼範義が担当した。2004年よりメディアファクトリーMFコミックスから全12巻の完全版が刊行され、こちらでは連載時の扉絵やカラー原稿が収録されたことにより連載時の形を再現している[4]
あらすじ

心に傷を持つ札付きのスケバンである麻宮サキ(あさみや サキ)を警視庁の暗闇警視が、サキの実父を殺し死刑判決を受けた母の執行停止を条件に学生刑事にスカウトした。かくしてサキは学生刑事(通称「スケバン刑事(デカ)」)として私立探偵神恭一郎(じん きょういちろう)たちと共に学園・学校という警察の入り込みにくい組織に次々と起こる事件に挑む。

2部構成になっており、第1部の最初は学園の中で起きる犯罪事件を内部に入り込んで捜査するという学園探偵ものであったが、次第に話のスケールが大きくなり、母校・鷹ノ羽高校に戻って最初の事件で出会った最大の敵でありまた最大の『友』でもある海槌麗巳との戦いまでを描き、第2部では新しい学生刑事との対決と和解、脱出不能な要塞の如き少年院の脱出劇や番長連合の抗争・共闘を経て、学生による自治政治を目指す『青狼会』と青狼会は元より日本の政治を陰で操る『信楽老(しがらきろう)』との対決を描いている。

作中の時間経過はかなり曖昧である。「誕生編」で三億円事件時効が成立したのは1975年12月10日であり、その後、鷹ノ羽高校に戻ったサキが"一年前にこの高校で番を張っていたサキが…"と言われていることから、サキが最低でも2年生であることがわかる。さらには、神の生年月日と「闇の虎」篇で12年前の17歳当時を回想したことで29歳という神の年齢が判明し、その後、グランド=スラム作戦が実行されたのはミンキーキャッツのコンサートと高校野球の決勝が同日開催された8月20日の真夏で、信楽老との最終決戦は1978年9月であるため、スカウトされてから2年9ヶ月が経過していたことがわかる。また沼から補習を受けたりと普通の学生をしている期間もあったため、留年などで本来の在学年数を超過していた。が、サキの母親に対するトラウマの原因となった事件とその後の経過、美幸が養子に出された時期など、細部の時系列が不明瞭な部分も多い。

物語は、地獄城にいたサキが学生刑事にスカウトされた1975年12月某日 - 1978年9月某日[5]のサキ(満20歳)&神(満29歳)の死、翌1979年3月某日にサキが霊だと誰も気づかぬまま滞りなく終了した"サキのためだけの卒業式"を以て完結した。
第1部

誕生編(3話すべてに多色・2色カラーページが用意されている。野分三平登場)

3匹の蛇?3匹の蛇 逆襲編(最大のライバル海槌麗巳との初めての邂逅)

緑の消失点

無法の街

朝焼けの非常線(サキの妹・美幸登場)

ふたたび地獄城

愛のかたち

悪魔のめざめる時(三平が麗巳によって殺害される)

毒蛇逆襲編(美幸の死、そして麗巳との最終決戦)

エピローグ

第2部

炎の記憶編(ゴルド小松崎とジミー、後に沼夫人となるMissワタナベが登場)

紅椿奪回編(新たな4人の学生刑事の一人・美鈴登場)

明日への絆編(紆余曲折を経て美鈴が仲間に)

魔女狩り?シンデレラの逆襲

荊の檻?炎の爪あと(麗巳との最終決戦での記憶が元でサキがピンチに陥る)

間奏曲?梁山泊(ムウ=ミサ、ツグミこと小塚佐智子登場。サキの中央連合総番長就任の引金となる)

神恭一郎の帰還

新たなる戦い(信楽老、鳴海碧子登場)

セーラ・クルー号襲撃(神の過去の因縁の一部が露見)

青き狼の群(青狼会の会長・埴輪一彦登場)

謎のグランド=スラム作戦(ツグミの一彦への愛と死、お互いに相手の想いに気づかなかったことによる悲劇)

黙示録(学生刑事機構が碧子によって露見)

闇の虎(神の高校時代からの地獄のような生い立ちが明かされる。以前に外伝として発表された「神恭一郎白書」での経歴とはかなり異なる部分がある)

黄金竜の眠る日(グランド=スラム作戦の全容とそれを阻止するための戦い。ここで碧子が信楽老の掌の上で踊らされていたことを知る)

紅の血 紅の花(信楽老との最終決戦)

卒業

登場人物
主要人物
麻宮 サキ(あさみや サキ)
- 戸田恵子(イメージアルバム)、伊倉一恵(OVA)詳細は「麻宮サキ」を参照
神 恭一郎(じん きょういちろう)
声 - 野沢那智(イメージアルバム)、神谷明(OVA)詳細は「神恭一郎」を参照
沼 重三(ぬま じゅうぞう)[6]
声 ? 大塚明夫(OVA)鷹ノ羽高等学校の教師で生活指導担当。元保護司。いわゆる熱血教師タイプの人物で、非常な硬骨漢でもある。担当は社会地理だが、幕末の歴史などを授業中に語る姿が見られる。戦災孤児で、保護司時代には現在の甘ったれた学生たちに腹を立て、根性を叩き直そうとつい暴走してしまうことがあった。物語当初はサキを目の敵にし、“辛く当たった”等という表現では済まされないほど、どちらが善か悪かが判別不能なほどに非道な言動が目立った。海槌3姉妹との死闘の序章である大量虐殺事件では、サキが犯人だからこそ彼女一人が生き残ったと難癖をつけ警察に引き渡した。しかし、巨悪と戦うサキの姿を目の当たりにして考えを改め、彼女に協力するようになる。物語終盤では作品当初より生き残った数少ない人物として、学園よりサキを温かく送り出している。顔の左半分の薬物による火傷と容赦ない激しい言動で嫌われているように見えるが、第1部終盤で麗巳の差し金で暴漢の銃撃を受けるもごく普通の男子生徒らが飛びかかって助けられ、第2部冒頭でサキ生存の可能性がニューヨークの神から知らされた影で生徒たちを汗だくでノートを取る破目に陥らせながらも大勢の生徒に見送られて機上の人になったり、青狼会の差し金で鷹ノ羽放逐の謀略に陥れられかけるも1000人強からなる全校生徒の5分の3以上による嘆願書が寄せられるなど、強固な人望がある。


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