スクライド_(漫画)
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スクライド
ジャンル
格闘漫画
漫画
原作・原案など矢立肇(原作)
黒田洋介(シナリオ)
作画戸田泰成
出版社秋田書店
掲載誌週刊少年チャンピオン
発表号2001年27号 - 2002年21号
発表期間2001年6月14日 - 2002年5月2日
巻数全5巻
話数全44話+特別編1話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『スクライド』は、『週刊少年チャンピオン』の2001年27号から2002年21号まで連載されていた、シナリオ:黒田洋介スタジオオルフェ)、漫画:戸田泰成による漫画作品である。コミックス全5巻、全44+1話(5巻に描き下ろしのエピローグが収録)。

メディアミックスの一環として、アニメ版『スクライド』の放映より少し先駆けて連載が開始された。漫画はアニメと登場人物や基本的な設定を同じにしながらも、物語の本筋自体はアニメ版とは違った独自の路線を歩んでおり、作画においても戸田の画風はアニメ版キャラクターデザインの平井久司のそれとは大幅に異なる。これはアニメ版の監督である谷口悟朗の「同じことを二度やるほどつまらないものはない」という意向によって意図的に変えられたものであり、この手法は後に『舞-HiME』にも受け継がれた。
ストーリー

序盤の基本的なストーリーや世界観はスクライド#ストーリーを参照。

中盤、劉鳳との死闘の果てに倒れた反逆者(トリーズナー)・カズマは、箕条晶率いるネイティブアルター団体「ロウレス」に保護される。感染症に陥ったカズマを救うべく、ロウレスの医師である桐生水守は薬を取りに向かうが、ホーリーに捕獲されて強制労働施設へ送られてしまう。復活したカズマは、水守を救うべく収容所へ乗り込むが、そこではカズマがかつて師とも兄とも慕ったストレイト・クーガーが、ホーリー隊員として待ち受けていた。死闘の末、クーガーを撃破するカズマ。だがクーガーはホーリーに利用されていただけだった。男泣きするカズマ。その場に現われた劉鳳と一触即発の事態に陥るが、瀕死のクーガーから全ての元凶がホーリー部隊隊長マーティン・ジグマールであることをカズマと劉鳳は知る。その頃、「ロウレス」はホーリー部隊によって壊滅させられ、劉鳳とシェリスはホーリー隊員の資格を剥奪されていた。そして、カズマ&箕条・劉鳳&シェリスの前に、ジグマールの直属部隊スーパーホーリーが立ち塞がる。スーパーホーリーの圧倒的な力に、敗北するカズマたち。

だが彼らの中からは反逆の心は消えておらず、二人の男は別の道を歩みながらも、それぞれジグマールに対して「反逆」を開始する。
登場人物

アニメ版にも登場するキャラはアニメとの違いを中心に説明する。詳しいキャラ設定や担当声優に関しては、アニメ版のキャラ紹介参照。

また、漫画版オリジナルのキャラの担当声優については、#関連作品に準じて記述している。
主人公
カズマ
あらゆる障害に対して反逆する「反逆者(トリーズナー)」の異名を持つ。それ以外の基本的な設定はアニメ版とほとんど変わらず、姿の違いは服に
バッジを複数つけている程度。性格はアニメ版と多少違っており、スタッフ曰く「アニメ版のカズマよりも漫画版のカズマの方が知能は高い」。劇中でも「粛清」「怒濤」などの難しい漢字を使用する場面がある。だが根源的な信念は共通している。アルターに関する設定も多少違い、それは後述参照。蒼乃大気(後述)と兄弟であったという独自設定があることから、苗字は蒼乃であると推測される(但し、蒼乃は幼少時代カズマと同様ネイティヴ・アルターの孤児であったため、アニメ版のカズマのように本名を知らずHOLY入隊後に後付けされた名前の可能性もある)。古代にてギャラン=ドゥを倒した後恐竜と戦っていたらしく、右目が引っ掻き傷と共にアニメ版のように閉じている。また、何万年も冬眠し死ぬことにさえも反逆していた。なお、ギャラン=ドゥの戦いの時に左腕を失い、右腕に十字架状の木を松葉杖代わりに使っている。左腕はアルター化した時には発現する。アルター使いとしては有名らしく、本土から来日した森大使一行さえも知っていた。羽海野の空間に囚われアルターが使用できなかったが、相手のアルターを分解・再構築するという異業で相手を倒した。
劉鳳(りゅう ほう)
ホーリーのAクラス隊員としてカズマの前に立ち塞がる。基本的な設定はアニメ版とほとんど変わらない。中盤以降、ホーリー隊長・ジグマールの本性に気づき、ジグマールに対して反逆する。なお、母親の死の真相もアニメ版とは異なっている。アニメ版に比べるとカズマと共闘する機会が多い。最終的に、カズマとほぼ完全に和解したのも特徴。シェリスのアルター「エターナル・デボーテ」により彼女と合体し、「絶影・正義武装」へと進化する。エピローグからの様子だと、アニメ版のように合体しなくても正義武装になれるようである。ビギンズではシェリスや羽海野達と共に森大使の下にかけつけた。その際、カズマとすれ違っている。最初は警戒していたが、クーガーの男気を感じ取りシェリス達と共に持ち場を離れた。
ヒロイン
由詑かなみ(ゆた かなみ)
カズマと共に暮らしている少女。基本的な設定はアニメ版とほとんど変わらないが、アニメ版と違い、アルター能力者であるという設定がない。アルター能力を持たないためか、アニメ版と比べると年相応の子供っぽい性格になっている。しかし、カズマのことを深く理解して心配し、一人でカズマを追いかけようとするという勇ましさもあり、カズマが消えた後に彼女もカズマを待ち、「諦めることに反逆する」事を決意する、精神的な成長がうかがえる。
シェリス・アジャーニ
劉鳳に恋心を抱くホーリー隊員。基本的な設定はアニメ版とほとんど変わらない。3サイズは89・58・82。人知れず溜息をする癖がある。漫画版ではヒロイン級の扱いを受けている。またエロチックな描写も多いお色気担当(T・Tの情報によれば非処女)。アルターは名前も能力もアニメ版とほぼ同じだがやはり色気が増しており、その初登場シーンは黒田曰く「チャンピオンの表現限界に挑んだ」。一時はT・Tに囚われ、彼のアルター能力によって人格を変えられてしまう。そしてT・Tの忠実な僕となり劉鳳に攻撃をするが、劉鳳の愛により元の人格に戻る。アニメでは死亡したが、漫画では君島と同じく最後まで生き残り、最終回では劉鳳と共に旅へ出た。ビギンズにも出番は少ないが登場している。
桐生水守(きりゅう みもり)
本編とは異なり、ネイティブアルター団体「ロウレス」に医師として参加している。かつて劉鳳とは恋人同士だった。最終回で、かつて劉鳳にもらったアルターのペンダントをシェリスに託した。アニメ版と違い作中でストレイト・クーガーと一度も会話を交わしたことはなく、したがって一度も名前を間違われることはなかった。
ロウレス

ロストグラウンド内での過酷な環境とホールドおよびホーリーの不当な「更生」に反逆するために、ネイティブアルターを中心に結成された武装集団。かなりの規模を誇っていたようだが、中盤でスーパーホーリーによって壊滅させられる。アニメ版には登場しないが、アニメ版準拠のドラマCDに人物と共に名前だけ語られている。
箕条晶(みじょう あきら)(声:
愛河里花子
漫画オリジナルキャラクター。「ロウレス」のリーダー。小柄な青年のような風貌だが、実は女性である事を隠して活動していた。アニメ版のドラマCDでもハーニッシュと共に名前が出て、同じような設定が施されている。
ハーニッシュ・ライトニング(声:中田和宏
漫画オリジナルキャラクター。寡黙な大男で、アルターを使わずとも肉体的に強い。箕条とは深い絆で結ばれている。圧倒的な力を持つスーパーホーリーと2度戦い、特にメアリーとの戦いでは道連れを試みているが何気なく生き残っているタフな男。最終回で箕条と結婚した模様。
ホーリー(HOLY)
隊長
マーティン・ジグマール
ホーリー部隊隊長という基本設定はアニメ版と同じだが、それ以外の本性やアルター能力などは全く異なる。漫画版の彼が中年の容姿をしているのは威厳を保つための物であり、本来の彼は設定年齢19歳の美形という驚愕の設定がある(元々アニメ用の設定だったが、「流石に無茶過ぎ」ということでボツになった)。蟹座のB型。自身のアルター能力を使って全宇宙を支配するという壮大な野望を抱いている。「人間ワープ」と「スーパー光線銃」を使いこなし、カズマと劉鳳を圧倒するが、カズマ・劉鳳・蒼乃らの反逆によって大きなダメージを受ける。その後、自らのアルター・ギャラン=ドゥに泣きつくも、ギャラン=ドゥによって殺害される。アニメ版とはホーリー部隊隊長という設定以外、ほとんど共通している部分がなく、漫画版がアニメ版とは違う路線であることを象徴するキャラクターと言える。
ギャラン=ドゥ
マーティン・ジグマールのアルターでありながら自分の意志を持ち、人語も普通に話す。ジグマールを利用しており、彼に
宇宙船型のタイムマシンを作らせ、アルターだけの世界を作ろうとしていた。外見はアニメ版のアルター結晶体のデザインのアレンジ(アニメ版では黒い炎のようだった頭部が、二房の頭髪のようになっている)。カズマと劉鳳を圧倒し、彼らの仲間達もろともタイムマシンで古代(恐竜の時代)へ送ろうとしたが、カズマに反逆され、彼と二人で古代へ飛んでしまう。古代でもカズマを圧倒するが、カズマの反逆と自慢の拳により砕かれる。その際、放たれたアルターの光によって恐竜が滅び(何故かこの部分の説明はコミックス収録時には削られている)、へと進化を遂げた。彼のタイムマシンは宇宙船としても機能するらしく、コミックス第5巻に書き下ろされたエピローグでは地球侵略を目論む異星人カイゼルフューラー=ジェネラルJr3世率いる絶対壊滅無敵殲滅軍団を迎撃するためにカズマたちが使用した。名前の元ネタはそのまま西城秀樹同名の楽曲で、攻撃する際にその歌を歌っている。
A - D級隊員
ストレイト・クーガー
アニメ版と異なりクールなキャラクターで、他人の名前も間違えない。史上最強のネイティブ・アルターと呼ばれている。インナーへの援助物資を条件に入隊し(しかし実態としてはジグマールに利用されていた)、そのためにカズマと対立、戦闘するがその速度を吸収した彼に敗北する。死に際、ジグマールの悪行をカズマと劉鳳に伝えようとして、瓜核にトドメを刺される。カズマに「弱い考え方」と、それに対する「反逆」の生き様を教えた。漫画版のカズマが唯一尊敬する人物で、退場は中盤だが、終盤の描写からもカズマに与えた影響は計り知れない。「ビギンズ」では準主役で、アニメ版のようにカズマのことをカズヤと呼んでいた。アルター使いとしても有名で本土からも名が知られている。
橘あすか(たちばな あすか)
Aクラス能力者のホーリー隊員。それ以外の基本的な設定はアニメ版とほとんど変わらない。箕条との戦闘に敗北し、彼女のアルターにより心を開く。終盤では君島らを救い、ハーニッシュと共に援軍として駆けつけた。後にロストグラウンドの極寒地帯の観測隊員となり、カズマが冬眠していた場所を発見する。「僕の
は2つある」、「正義を勃てろ」など下ネタと捉えることもできるセリフが非常に多い。
瓜核(うりざね)
Aクラス能力者のホーリー隊員。アニメ版と性格が大きく違い、シェリスや水守を人質にとるなど残忍で冷酷な極悪人。アルター能力も若干異なり、攻撃的な能力になっている。
立浪ジョージ(たつなみ ジョージ)
Cクラス能力者のホーリー隊員。基本設定や能力はアニメ版とほとんど変わらないが、かなみの友達を殺したためにカズマによって精神崩壊へ陥れられてしまう。ジグマール曰く、アトピーで悩んでいたらしい(本編での登場シーンではそういった様子はない)。
エマージー・マクスフェル
Aクラス能力者のホーリー隊員。基本的な設定はアニメ版とほとんど変わらないが、それなりにカズマを苦しめたアニメ版と扱いは大きく異なり、見開きでカッコ良く登場したはいいがカズマに瞬殺されてしまう。


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