スクウェアのトム・ソーヤ
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スクウェアのトム・ソーヤジャンルロールプレイングゲーム
対応機種ファミリーコンピュータ
開発元スクウェアBチーム
発売元スクウェア
デザイナーほしののぶゆき
伊藤裕之
シナリオ小森豪人
プログラマー安達景太郎
吉井清史
中村博史
音楽植松伸夫
美術みうらまさあき
星野雅紀
時田貴司
人数1人
メディア2メガビット+64キロRAMロムカセット[1]
発売日 198911301989年11月30日

その他型式:SQF-T4
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『スクウェアのトム・ソーヤ』 (Square's Tom Sawyer) は、スクウェア(現スクウェア・エニックス)が1989年11月30日に発売したファミリーコンピュータ向けのゲームソフト
概要

19世紀に活躍したアメリカの小説家、マーク・トウェインの『トム・ソーヤーの冒険』(1876年)を原作にしたロールプレイングゲームである。原作のゲームソフトとしては同年2月6日にセタより同じファミコン用ソフトとして発売された『トム・ソーヤーの冒険』に続くタイトル作品となっており、本作ではそれを区別する目的でタイトルにゲーム会社名の"スクウェア"を冠していた。通称は『スクウェア版 トム・ソーヤーの冒険』。

トムやジムなど、登場人物や地名をそのまま原作から引用しており、『ハックルベリー・フィンの冒険』(1885年)でお馴染みのハックも登場する。

ゲーム画面において、制作はスクウェアの「Bチーム」と強調するように記載されている。同社発売の『ファイナルファンタジーI』(1987年)ではオープニングスタッフロールでファイナルファンタジーIの製作が「Aチーム」である[2]が、スタッフは『ファイナルファンタジー』と一部重複している。

植松伸夫によると、本作は開発終了後も発売までに時間がかかっており、本作の曲は前年発売の半熟英雄やFFIIと同時期に手掛けているとしている[3]。また本作にクレジットされている田中弘道、時田貴司も『ファイナルファンタジー』と同時期、ないしそれ以前に本作の開発をしていたことを語っている[4]。また時田は本作のチームがFF2と同時期に存在していたことも述べている[5]
ゲーム内容
フィールド

ワールドマップは存在せず、上下左右のスクロールによって場面が切り替わっていく形式である(町から森へ。森から川へ…など)。画面は常にトムを見下ろす形で、道路などを移動する。また、映画のような画面アスペクト比になっているのも特徴の一つと言える。セーブバッテリーバックアップによるもので、アイテムの「テント」を使うことで行う。
パーティー

ゲームスタート時は主人公のトム1人だけで行動するが、イベントを進める上で仲間を増やしていき、最大4人のパーティーを編成することができる。仲間の入れ替えは「うちにかえる」コマンドによって自由に行うことができる。特定の仲間の有無によってはイベントを進めることができない。中には絶対に仲間にしなければならないキャラもおり、パーティーの編成にも注意を必要とする。各キャラクターには成長の限界値があり、基本的に後半に加わるキャラほど限界値が高い。それにより序盤のキャラは終盤ではまず戦力にならないため、事実上最終パーティは固定される。
戦闘システム

町以外のフィールドでは敵が出現する(イベントにおいて、会話から戦闘に突入する場合もある)。ランダムエンカウント制で、歩いていると効果音と共にトムが敵に驚く演出が入り、その後戦闘画面に切り替わる。この作品における、最も特異な箇所が戦闘システムである。画面手前にパーティの後姿とHP表示があり、画面後方に敵が存在するという形式である(スクウェア・エニックスのサイトでは、これを3Dタイプの戦闘としている)。敵は赤いシルエットで表示され、判別できるのは、敵の大小やタイプの違いである。よって、その時点では敵の名前は分からない。攻撃のコマンドは仲間によって異なるが、「ひっさつ(必殺技)」は統一されている。ちなみに、攻撃した時点でも敵の名前は確認することができない。敵からの攻撃を受けると、人物のユーモラスな描写(顔面を殴られたような顔)と一緒に、ようやくここで敵が出現し、風貌などを確認することができる。主人公達のHPがゼロになると、「コテッ」という効果音と、両脚が空中に突き出された描写がなされる。各人物ごとに異なった、細かい演出である。
レベル
この作品は経験値の概念が無く、よってレベルも存在しない。一回の戦闘毎に少しずつステータスが成長し、強くなっていく。キャラの成長はランダムではなく戦闘ごとに固定値が少しずつ蓄積されていく。なお、戦闘直後には成長が反映されず、「自宅や民家などで回復する」「フィールド上で弁当やパンを使いランチタイムを取る」のいずれかの方法で蓄積した成長がステータスに反映される。戦闘中のアイテムによる回復はそれまでの数値のHP回復しか反映されない。パラメータは小数第一位までの固定小数点で表される。戦闘中にHPが10未満になるとHPが小数点表示され、当時話題を呼んだ。
必殺技
プレイヤー独自の必殺技を編み出すことができる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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