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スギナ Equisetum arvense
スギナ(神奈川県川崎市、2006年4月撮影)
分類
オクエゾスギナ Equisetum arvense L. f. boreale (Bong.) Milde (1865)[3]
スギナ(杉菜[4]、接続草、学名: Equisetum arvense)は、シダ植物門トクサ綱トクサ目トクサ科トクサ属の植物の1種。日本に生育するトクサ類では最も小柄である。一般的には栄養茎をスギナ、胞子茎をツクシ(土筆[4]、筆頭菜)と呼び分けることがある[5]。 和名スギナの由来は、地上部がスギ(杉)を連想させ、春のツクシが食用されることから、「杉の菜」の意から名づけられたものである[6]。スギナの別名は、ツキグサ[4]、ツギマツ[4]などがある。スギナの中国植物名(漢名)は、問荊(もんけい)という[1][7]。 ツクシ(土筆、筆頭菜)は、スギナにくっついて出てくることから「付く子」、袴の部分で継いでいるように見えることから「継く子」となった説が有力である。ツクシの別名でツクシンボ[4]、つくしんぼう(土筆ん坊)、スギナノコ[4]、フデンコ[4]、地域によっては「ほうしこ」(伊予弁など)とも呼ばれる。漢字の「土筆」は、土から出てきた胞子茎が伸びきる前は先端まで「袴」に覆われており、その形状が「筆」に似ていることから、「土筆」という字が当てられたと考えられている[6]。 学名のEquisetumは、属の学名 Equisetum の equusは「馬」、setaは動植物の「剛毛」の意味である。 原産地は北半球の温帯地域[8]。日本では全国の北海道・本州・四国・九州に広く分布する[9][4]。市街地周辺から農耕地帯、山地、原野、野原、荒れ地、畑、土手、道ばたなど日当たりの良い酸性のやせた土地を好み、大小の集団をつくって群生する[9][4]。 多年生の草本[10]。繁殖力が強く、浅い地下に地下茎を長く伸ばして、節から地下茎を出してよく繁茂する[10][4]。生育には湿気の多い土壌が適しているが、畑地にも生え、難防除雑草である[11]。早春から芽生える[4]。 一つの地下茎から地上へ別々に出る胞子茎と栄養茎があり、栄養茎をスギナ、春(3 - 4月)に出現する胞子茎をツクシ(土筆)とよび、ツクシの方は食用もされる[10][4]。ツクシは淡褐色の円柱形で中空、高さは10 - 20センチメートル(cm)になり、各節には「ハカマ」といわれる葉の変形物がつき、てっぺんに胞子穂がついている[10][4]。胞子穂には亀甲形の胞子嚢があり、充実してくると胞子嚢が開いて胞子を飛ばす[4]。 早春、南向きの土手などに、他の植物に先駆けてツクシが地上から生えて、繁殖のため胞子を放出したあとは、胞子茎は枯れてしまう[10][12]。その後同じ場所に栄養茎(スギナ)が生える[4]。栄養茎は高さ30 - 40 cm前後になり、緑色で光合成を行い、各節に鞘状の変形葉がついて、小さな枝が輪生する[10][4][12]。 地下茎は地中で長く伸び、畑を耕して切断されても再生することができるので、人間の手による除去は困難である[10]。春、根が深いことから『地獄草』の別名を持つ[13]。 春に、地下茎からツクシという胞子茎(または胞子穂、胞子体)を出し、頂点のつぼみのような胞子嚢とよばれる部分から胞子を放出する[8]。薄茶色の円柱形で中空、「袴(はかま/ハカマ)」と呼ばれる茶色で輪状の葉の変形物が鞘状になって、茎を取り巻いている[10]。
名称
特徴
ツクシ
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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