スキージャンプ
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この項目では、スキー競技について説明しています。

航空機の発進方法については「スキージャンプ (航空)」をご覧ください。

ダムの構造については「スキージャンプ (ダム)」をご覧ください。

スキージャンプ
ジャンプ競技場
統括団体国際スキー連盟
起源1808年
 ノルウェー
特徴
身体接触無
選手数個人、団体
男女混合有
カテゴリ屋外競技
実施状況
オリンピック1924年 -
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スキージャンプ、あるいはジャンプは、ノルディックスキー競技のひとつ。

ジャンプ台と呼ばれる専用の急傾斜面を滑り降りて(助走)、そのまま角度の付いた踏み切り台から空中に飛び出し、専用のスキー板と体を使ってバランスをとり、滑空する。その飛距離と姿勢の美しさ、「美しく、遠くへ跳ぶ」ことを競う競技。

この競技を行う選手をジャンパーと呼ぶ。
競技

競技は年間を通じ行われ、冬は雪面を滑り、夏は摩擦係数を抑えた専用の滑走路を滑る。夏はサマージャンプ競技と呼ぶ。。

国際スキー連盟主催のノルディックスキー世界選手権が2年に1度、冬季オリンピックの前年と翌年に行われる。毎年、世界各国を転戦してスキージャンプ・ワールドカップが開催されている。年末年始にスキージャンプ週間 (Four Hills tournament) と呼ばれる4連戦で優勝を争う大会が、ワールドカップの試合も兼ねて開催される。
種目

正式種目では、ジャンプ台の大きさや形状、助走距離の長さ、K点[注 1]までの距離などによって、ノーマルヒル(一般にK点90m。かつては「70m級」と呼ばれた)やラージヒル(一般にK点120m。かつては「90m級」と呼ばれた)、フライングヒル(別項「スキーフライング」を参照)などの種目に分かれる(別項「K点」も参照)。

ノーマルヒル、ラージヒルは、冬季オリンピックの共通正式種目である。スキージャンプのワールドカップでは、男子はラージヒルとフライングが開催されているが、観戦側のスペクタクル性の観点から近年ノーマルヒルは開催されていない。通常は個人競技として行われるが、ラージヒルやフライングでは、国対抗で団体戦も行われる。女子はノーマルヒルとラージヒルが行われるが、団体はノーマルヒルのみである。
競技内容の重点

屋外競技のため、天候の向きや強さなどの自然的条件や、気温に起因した助走面の質に左右される。外見上は派手でダイナミックな競技である反面、自らの精神状態にも左右されるといった、デリケートな側面も持ち合わせている。

助走路(アプローチまたはインラン (In-run))上では、しゃがみ込むような助走姿勢(クローチングまたはクラウチング (crouching))で、風の抵抗を低減し、スピードを得る。重心の位置、助走面の状況、スキーワックスの種類などがスピードに大きく影響する。

踏み切り地点(カンテ)上において、立ち上がる反動力で飛び出す(テイクオフ)。踏み切りの動作をサッツという。助走で得た速度に加え、踏み切りの方向、タイミング[注 2]、飛び出し後の空中での風向風速などが飛距離に大きく影響する。

空中姿勢は、静止に見える状態がベストだが、時代によって理想形は変化してきている。2008年現在は、両脚でスキーをV字型(スキー後方の内側の角が接触し、前方が大きく開いた状態)に開き、身体との間に空気を包み込むようなスタイルが理想とされている。その歴史背景については、後述する。

着地姿勢は、テレマーク (Telemark) 姿勢が理想とされる。体操競技での着地ポーズに相当する。テレマーク姿勢とは、両手を水平に開き、しゃがんだ状態で、膝から下を前後に開く(後ろの足はつま先立ち)、着地ポーズをいう。語源については、後述する。

着地後、転倒ラインを越えるまでの間に手をついたり、転んだりすると飛型点が減点される。

得点集計方法
着地するまでの落下・滑空距離(飛距離)

空中での滑空時・着地時の姿勢(飛型)

ウインドファクター(有利な向かい風はマイナス、不利な追い風はプラス)

ゲートファクター(スタートゲートの位置を基準より下げるとプラス、ただしコーチ・選手の判断で下げた場合は、ヒルサイズ
の95%以上の飛距離が出ないとプラスにならない)

をポイント化して競う。通常は2回行い、合計点で競う。

飛距離は着地地点での姿勢により、スキーの中間点(一足ランディングの場合)または両足の中間(テレマーク姿勢の場合)をそれぞれの着地距離地点を担当する計測担当者の目測により割り出される。飛距離が予測を上回って観測者がいない地点に着地した場合は実際に計測する。飛距離に対する得点はジャンプ台の規模により計算される。K点を60点とし、そこから下表に示す点数を飛距離に応じて加減する。

K点距離1m当たりの点数
<20m5.2
20?24m4.8
25?29m4.4
30?34m4.0
35?39m3.6
40?49m3.2
50?59m2.8
60?69m2.4
70?79m2.2
80?99m2.0
100?169m1.8
>170m1.2

(例) K=120の場合、1m当たり1.8点を加減する。

飛距離130.0mのとき
130-120=10.0m10.0×1.8=18.060+18.0=78.0pt

飛距離110.5mのとき
110.5-120=-9.5m-9.5×1.8=-17.160-17.1=42.9pt

飛型と着地姿勢は、実際に5人の飛型審判員によって行われる。1人の持ち点は20点満点であり、公正を期するため、5人中最高最低1名ずつの得点を除き、中間3名の得点合計が加算される。飛型は空中静止、着地姿勢はテレマーク姿勢が理想とされる。しかしK点以下だといくら飛型やテレマークが決まっても高い点は貰えない、少なくともK点越えが満点になる最低基準であり飛行距離が出れば出るほど飛型点は貰える傾向にある。それぞれの基準は、歴史上、何度か変更されている。

通常は、2本跳んだ後の、それぞれの得点要素の合計で順位が競われる。天候の悪化などにより、1本目のみで競技終了となる場合もある。

ワールドカップでは、1本目を終えた時点で、飛型点・飛距離点を合計し、上位30人に絞り、残った者から得点の低い順に2本目を跳ぶため、1本目に最高得点した者が、最終ジャンパーとなる。現在は、多くの大会でこの方式を用いる。

前述のジャンプ週間における4試合においては「KO方式 (KnockOut System)」が採用されている。これは1本目、50人が2人ずつ組になって競技を行い、それぞれの組の勝者25人と、敗者のうち得点の高かった5人(ラッキー・ルーザー (Lucky Loser))の計30人が2本目を行って、この2本の合計得点により順位を決定するものである。この方式を導入した目的は、参加者が多くなると、最初の方に飛んだ選手と最後の方に飛んだ選手では気象条件が異なる場合が多く、なるべく平等な環境で競技を実施することにある。

日本では、HBC杯において2003-2004のシーズンからトーナメント形式が採用されている。男子は予選の上位16人が準々決勝(16人→8人)準決勝(8人→4人)と1対1で対戦して行き、決勝は4人の中で最高得点者が優勝者となるものである。2008年より新設された女子の部は初年度は予選の上位4人が準決勝(4人→2人)を行い、決勝戦も1対1で行われた(このシステムは選手の増加によって変わる可能性もある)。
コスチューム、用具
用具

ジャンプは、飛距離をいかにして稼ぐかについて特殊化した、ストックを使用しないスキー競技である。

ジャンプでは、幅が広く、長いスキーを使用し、これにより揚力を得て落下を遅らせる。スキー板の裏面に7?9本以上の溝があり、直進方向に適し、スピードを得られる工夫がなされ、ビンディングにより踵が上がるようになっている。板が大きく長いにもかかわらず、非常に軽量である。

毎年各メーカーは、規定の範囲で細かな工夫を重ねているが、過去にスキーの先端が通常の三角形でなく、四角くトップの角度を低くした、いわばカモノハシの口のような板や、先端に穴をいくつも空けて空気抵抗を低くしようとした板など、一目見ただけでも分かるようなユニークな板もあった。

ジャンプ板を製造できる技術を持ったメーカーは限られており、2017年1月現在生産を継続しているのはフィッシャーとSPORT 2000(ドイツ語版)、2016年シーズン限りでエランが撤退し、その事業を継承したスラットナー、Verivox(ドイツ語版)のみである。ゲルミナ(ドイツ語版)を買収し2012年頃から台頭したフリューゲ(ドイツ語版)もネーミングライツ契約が終了し、S.K.I.(ドイツ語版)となった。過去にATOMIC(ドイツ語版)、ロシニョール、BLIZZARD(ドイツ語版)、クナイスルエルバッハ等も供給を行っていた。

スキーの長さについては、度々規則が改定され、現在は、幅95mm以上105mm以下、長さは身長とBMIを元に算出する形式が用いられている。ただし、長さは身長の145パーセントが上限[1]と決められている。
コスチューム

滑空時に揚力を得るため、特殊素材のだぶだぶの全身スーツを着ている。これは、現在着用を義務化しているヘルメット同様、転倒着地の際の身体へのダメージを防ぐ、クッションの役割も果たしている。しかし、近年では、そのだぶだぶが浮力を生む原因となっているため、より身体に密着したスーツを用いることがルールで規定されており、その分素材は衝撃吸収に長けたものが使われている。
主な装備ルール改正歴
1998-1999年

スキー板の長さを「身長+80cm以下」から「身長の146%以下」に

スーツの生地の厚さが8mm以下→5mm以下に

スーツのゆとり幅を胸囲プラス8cmに制限

2003-2004年

スーツのゆとり幅を8cm→6cmに制限。素材もパーツも決められた

当時全日本チームは股下を長く水かきのようにした「短足スーツ」を使用していたが規制により新スーツ開発を余儀なくされた。


2004-2005年

BMIルールを導入。スーツとブーツを含めた体重÷身長の2乗がBMIの数値基準値 (20.5)より少なければ、段階によって履ける板の長さを身長の144%、142%までに制限。

2010-2011年

スキー板の長さが身長の最大146%→145%に。

2011-2012年

BMIの基準値を20.5→21により厳しく。

2012-2013年

夏にスーツのゆとり幅を6cm→0cmに制限。

ゆとり幅0cmスーツは落下速度が増し転倒等の危険が高く安全性を疑問視され、ゆとりのないスーツは一人での着脱が困難なほど窮屈だった。


同年冬に0cm→2cmに緩和。

2013-2014年

スーツのゆとり幅を袖口に限り2cm→4cmに緩和。

競技場オリンピックジャンプ競技場 (長野県白馬村)大倉山ジャンプ競技場 (北海道札幌市)

ジャンプ競技場をシャンツェと呼称することがあるが、これはドイツ語 (Schanze) である。発祥の地であるノルウェー語では、バッケン (bakken) と呼び、ジャンプ台記録をバッケンレコードと呼称するのはこれに由来する。

ジャンプ競技場は、大きく分けて、
助走路 (アプローチ、インランとも)

踏切台 (カンテ)

着地斜面 (ランディングバーン)

減速区間 (ブレーキングトラック、アウトランとも)

他に、審判台 (ジャッジタワー)、コーチングボックス等の付帯施設からなる。

助走路のシュプールは、かつてはテストジャンパーが滑って付けていたが、近年は機械等で溝を成形してレール状にしている。

踏切台は、よく上向きであるとの誤解を受けるが、実際は下向きに10度前後の勾配が付けられている。上向きであると、踏み切ったときに後方へのモーメントが発生し、宙返りしてしまうためである。このような誤解は、下からカンテを見ると上向きに見えることや、フリースタイルスキーで使用するジャンプ台 (キッカー) が実際に上向きで作られている事から混同されているものと思われる。

サマージャンプの場合、セラミック製のレールを使用した助走路とひも状のプラスチックを敷き詰めたランディングバーンで構成されたサマー台で競技が行われる。

2008年現在、日本は、ノーマルヒルとラージヒルの双方の正式競技場 (シャンツェ) を有する場所は、冬季オリンピック会場だった、長野県白馬村白馬ジャンプ競技場)と、北海道札幌市しかない(但し現在白馬ジャンプ競技場のノーマルヒルはFISの公認を外れている ⇒[1][リンク切れ])。札幌市では、ノーマルヒルが「宮の森ジャンプ競技場」、ラージヒルは「大倉山ジャンプ競技場」である。

シャンツェごとに形状や条件が異なるため、同一の会場でも大会毎や一試合内でも各トライアル毎に降雪や風向きといった天候条件が異なり、気温や選手の使用状況により刻一刻の助走斜面の雪質の変化などがあるため、共通の記録は設定できない。そのため、それぞれの競技場での「バッケンレコード/ヒルレコード(最長不倒記録)」といった形で、最高記録が認定される。

2004年に開催された国際スキー連盟の総会にて、競技規則中のサイズの分類方法が変更された。従来はK点までの飛行換算距離で分類されていたが、変更によりL点 (着地地点の終点=飛行曲線との関係でこれ以上飛んだら危険と判断される点) までの飛行換算距離 (ヒルサイズHS) で分類されることになった。

フライングヒル 185m以上

ラージヒル 110m以上

ノーマルヒル 85m?109m

ミディアムヒル 50m?84m

スモールヒル 20m?49m

競技規則により、ラージヒルでは、着地終点区間のU点とテークオフ先端 (カンテ) の垂直距離 (zu) が88mを超えるものは公認されないため、実質上HS=145mが最大である。したがって、 ドイツヴィリンゲンのミューレンコップジャンプ競技場(ドイツ語版)HS=145mが、ラージヒルのサイズとしての規則上の最大値である。
歴史ジャンプ競技

ジャンプは、1840年ごろのノルウェーテレマーク地方が発祥の地とされる。スキーで遊んでいるうちに自然発生的に競技となったという説がある。1860年代、初期の著名なジャンプ競技者は、テレマーク出身のスンドレ・ノールハイム (Sondre Norheim) であった。ジャンプを含むノルディックスキーがテレマーク地方を中心に発達してきたため、最も美しいとされ高得点に結びつく着地時の姿勢は、前述のように「テレマーク姿勢」とよばれている。同様の姿勢によって、テレマークターンを行い斜面を滑降する技術・スタイルはテレマークスキーとよばれる。テレマークという名は、スキースタイル (特に用具の面) において、ノルディックの別名として用いられることもある。1877年に最初のジャンプ競技会がノルウェーで行われた。1879年にテレマーク地方にいた靴屋の少年ジョルジャ・ヘンメスウッドがクリスチャニアのヒューズビーの丘で23m飛んだという記録が残っている。クラシックスタイル (1980年代)
飛型の歴史

飛行姿勢については、歴史的な変遷が存在する。

初期は直立不動の姿勢であったが、1920年代に、ヤコブ・チューリン・タムスノルウェー) に代表される、腰を曲げて前傾姿勢を取るタムス型と、ナルヴェ・ボンナノルウェー) に代表される、直立状態のまま前傾するボンナ型という2つの前傾姿勢が広まり、とりわけタムス型はその後戦後直後まで多くのジャンパーが取り入れていた。


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