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ペーテル・ニコライ・アルボが描いたフリームファクシと女神ノート。同じくアルボが描いたスキンファクシと神ダグ(1874年)。
スキンファクシ(Skinfaxi)とフリームファクシ(Hrimfaxi)は、北欧神話に登場する馬の名である。 『古エッダ』の『ヴァフスルーズニルの言葉』第12・14節[1]、および『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』[2]での説明によると、前者は昼の神ダグ、後者は夜の女神ノートの馬である。なお、前者の名は「光のたてがみ」「輝くたてがみ」(shining mane)を、後者の名は「霜のたてがみ」(rime mane または frost mane)を意味する所有複合語である。 『スノッリのエッダ』第二部『詩語法』によると、スキンファクシにはグラズ[3](Gladr[4])、フリームファクシにはフィヨルズヴァルトニル[3](Fjorsvartnir[4])という別名がある。 スキンファクシは毎日、ダグの乗る馬車を引いて空を渡る。そのたてがみが空と地上を照らした。この馬の神話は、北欧青銅器時代(en 1頭の馬に引かれる太陽の馬車(en:Trundholm sun chariot
解説
スキンファクシ
アールヴァクとアルスヴィズという、太陽の女神ソールの馬車を引く馬およびもう1台の馬車を引く馬も、スキンファクシとフリームファクシに関連がある。 フリームファクシは12時間ごとに大地の上を通るように天を駆ける。馬銜(はみ)の泡が降りて地上を湿らせるとされている。
フリームファクシ
脚注[脚注の使い方]^ 『エッダ 古代北欧歌謡集』46頁。
^ 『エッダ 古代北欧歌謡集』232頁。
^ a b 「スノリ『エッダ』「詩語法」訳注」(谷口幸男、『広島大学文学部紀要』第43巻No.特輯号3、1983年)94頁。
^ a b ⇒CyberSamurai - Skaldskaparmal LXXI-LXXX (264)
参考文献
V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。
関連項目