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スキニー・パピー
Skinny Puppy
2014年
基本情報
出身地 カナダバンクーバー
ブリティッシュコロンビア州
ジャンルインダストリアル
ポスト・インダストリアル
スキニー・パピー (Skinny Puppy) は、カナダのインダストリアルグループ。ケヴィン・キーとニヴェック・オーガにより1982年に結成された。メンバーの変遷を経たのち、一度解散している(後述)が、2000年代に入り再結成、現在も活動している。
インダストリアル/エレクトロ・ミュージックを語る上で欠かせない存在として広くリスナーから支持されているが、オリジナルアルバムの邦盤は2004年のThe Greater Wrong of the Rightのみである。なお日本にはケヴィン・キーのみ2008年よりライブイベントにて頻繁に来日しており、スキニー・パピーとしての来日も待望されている。
近年、グァンタナモ米軍基地において、彼ら(及びメタリカやR.E.M.、エミネムなど)の楽曲を大音量で聴かせる拷問があった(基地で勤務していたファンからの報告による)として、アメリカ政府に対し66万6千ドル(いわゆる「獣の数字」に基づく)の賠償を訴えた。 公式ディスコグラフィーはBrap: Back and Forth vol.3 & 4に収録された物がある。これにはBrap発売までの詳細なリリースが記録されている。日本盤は2004年に日本クラウンよりリリースされたThe Greater Wrong of the Rightのみ。基本的にはカナダ盤とUS盤が主だが、初期のカナダ盤は入手が比較的困難な状況である。尚、発売年は最も早いフォーマットのリリースを基準にしている。
メンバー
Nivek Ogre (1982-) (ニヴェック・オーガ / 本名 Kevin Ogilvie) - ボーカル
創設メンバーの一人。歌詞とボーカルはほとんどオーガが担当している。サイドプロジェクトであるohGrのボーカルとしても活動している(後述)。
cEvin Key (1982-) (ケヴィン・キー / 本名 Kevin Crompton) - ほとんどの楽器を担当
創設メンバーの一人。主に作曲、シンセ、ドラムなどを担当。
旧メンバー
Dwayne Rudolph Goettel (1985-1995) (ドゥウェイン・ラドルフ・ゴッテル) - シンセサイザー、サンプラー
ビル・リーブと入れ替わりに加入したメンバー。作曲、シンセなどを担当。Mind: The Perpetual Intercourseにゲストアーティストとして参加、その後正式メンバーに。1995年にヘロイン中毒により亡くなった。
Bill Leeb (1984-1985) (ビル・リーブ / 本名 Wilhelm Anton Leeb) - シンセベース、ボーカル
ある一時期のみ在籍していたメンバー。Skinny Puppy在籍時はWilhelm Schroederという名前で活動していた。主にツアーメンバーだったため作曲には参加しなかったが、RemissionやBitesの一部の曲でシンセベースを担当している。後にフロント・ライン・アッセンブリーを立ち上げる。
Dave Ogilvie (1984-1988) (デイヴ・オギルヴィ) - プロデューサー、エンジニア
1996年の解散までの、ほとんどの楽曲のプロデュース・エンジニアリングを手がけている。一時期は正式メンバー扱いだった。後にマリリン・マンソンやジャカロープといったバンドのプロデュースや、ナイン・インチ・ネイルズの楽曲のリミックス等で活躍する。
William Morrison (ウィリアム・モリソン) - 映像ディレクター、ギター
ミュージックビデオ、ライヴのバッキング映像を担当。ツアーメンバーとしてギターで参加。ohGrにも同様に参加している。
ツアー・メンバー
Justin Bennett (ジャスティン・ベネット) - ドラム
レコーディング・メンバー
Mark Walk (マーク・ウォーク) (2003?) - ギター、ベース、シンセサイザー
ohGrのメンバー。プロデュース、エンジニアも務める。
ディスコグラフィー
アルバム
Back and Forth (1984年)
スキニー・パピー名義でリリースされた最も古い音源。自主製作、自主販売のカセットのみ。当初は50個限定でリリースする予定だったが最終的には35個のリリースで終わっている (後に残りの15個はブートレグとして出回ったとされている)。現在では非常に貴重なアイテムとなっている。
Remission (1984年)
当初は全6曲のEPとして発売されたが、翌年に発売されたカセットでは未発表曲が追加されている。また、1987年には最初のCD化が行われるが、この際はBitesとのコンピレーションアルバムとして発売された。その後1993年には、Bitesと共に旧カセット版に準拠した曲目で再CD化され、それぞれ単体の作品としてリリースされた。尚いくつかの楽曲はBitesと被っているが別バージョンである。
Bites (1985年)
発売当時はフォーマットによって楽曲の違いが多々あり、特にカセットでは多数の未発表曲が追加されている。また、1987年には最初のCD化が行われるが、この際はRemissionとのコンピレーションアルバムとして発売された。その後1993年には、Remissionと共に旧カセット版に準拠した曲目で再CD化され、それぞれ単体の作品としてリリースされた。カセット及びCDにのみ収録されているThe Centre Bulletは、サイドプロジェクトであるThe Tear Garden(後述)の作品に、Edward Ka-Spelのヴォーカルを加えたバージョンが収録されている。
Mind: The Perpetual Intercourse (1986年)
LP盤でのリリースは9曲で終わっている。CDの10曲目から13曲目は後にリリースされたシングル収録曲をボーナストラックとして追加したものである。Dig ItはCD化の際12"mixバージョンに置き換えられている。
Cleanse, Fold, and Manipulate (1987年)
アルバム全体が途切れずにループするようになっている (最終曲を締めくくるノイズがそのまま1曲目の冒頭に繋がる)。本作から、ドゥウェイン・ゴッテルが正式メンバーとして参加している。Draining Facesは後にブレア・ウィッチ・プロジェクトのサントラに使用された。
VIVIsectVI (1988年)
LP盤でのリリースは9曲で終わっている。CDの10曲目から13曲目は後のリリースのシングル収録曲等をボーナストラックとして追加したものである。本作でのみ、デイヴ・オギルヴィが4人目のメンバーとしてクレジットされている。
Rabies (1989年)
ミニストリーのアル・ジュールゲンセン
Too Dark Park (1990年)
初期のリリースでは大きな一枚のカラー歌詞カードが折りたたんで封入されていたが、後のリリースでは白黒の冊子となった。
Last Rights (1992年)
発売当初のUS盤は、CDの曲の位置が全体に39秒ずれているために無音状態が続いたり曲が途中で切れていたりした。このためすぐに回収され、再発された。US盤とカナダ盤ではジャケットのタイトルのフォントが違っている。前者は単なる白文字であるのに対し、後者はデザイン文字で書かれている。また、リリースする直前で10曲目のLeft Handshakeが版権問題により削除されている。そのため、10曲目の表記はあるがCDには収録されていない。この曲は後に限定販売された。
The Process (1996年)
スキニー・パピーが解散した大きな原因の一つにドゥウェイン・ゴッテルの死去がある。The Processに収録されている曲は1993年から1995年にかけて録音された音源であるが、一旦はリリースを取り止めている。