スカイブルー_(漫画)
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『スカイブルー』は、小林大樹による日本漫画作品。『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)にて、2010年7月号から2012年3月号まで連載された。
あらすじ

ある日、世界各地で七色の流星群が目撃された。同じ日、交通事故で瀕死の重傷を負った風見天晴は、意識の中でスカイブルーと名乗る「何か」に出会う。そして彼らは、世界規模で進む大きな争いの渦に巻き込まれていく…。
登場人物
主要人物
風見天晴(かざみ あまはる)
本編の
主人公。黒の短髪と右目の瞼に刻まれた古傷が特徴。物凄い極道面の不良で喧嘩が強く、にわかには信じがたい内容の様々な武勇伝を残しており、「リアル格ゲーキャラ」と学校の生徒からは恐れられている。右目の古傷も喧嘩の際に負った物。他人から干渉されることを何より嫌う。交通事故で瀕死の重傷を負った際、スカイブルーの宿主となる。スカイブルーのエネルギーを用いて戦闘する際には髪の色が空色に変色する。幼少の頃、原因不明の爆発事故で家族全員を亡くした過去を持つ。他人からの干渉を嫌うのはそのためで、家族のために泣かなかったことをずっと後悔していた。前述のように数々の武勇伝を持ち、その身体能力が常人を上回るほか、激痛に耐え、殺意が相手に言語として伝わるほどの精神力の持ち主。スカイブルーの宿主となってからは、何かといがみ合いつつも徐々に理解を深めようと努力はしているようである。また、スカイブルーの力で、驚異的な生命力を持つ(瀕死の重傷も3日で完治する)。感覚がつながっていることを利用し、スカイブルーへの突っ込みはもっぱら自分を殴るものとなっており、端から見るとかなりの奇行を行っている(本人も「一人どつき漫才」と称している)。アンネからは「天晴くん(あっぱれくん)」と呼ばれている。つい最近まで喧嘩に明け暮れていたせいで携帯電話の使い方が分からず、また、カラオケについても名前しか知らない。これらも相まってコミュニティ能力に欠け、スカイブルーからはしばしば「かわいそうなヤツ」と称される。素直に感情を吐露することも苦手で、唯一攻撃的な感情だけは脊髄反射的に出てしまう。その反面、スカイブルーと出会って以降は仕掛けられなければ手を出すことは稀であり(イラつくと危険な言動や脅しは行うが)、また、アンネを通じて少しずつ人と接することへの抵抗感も減っていく。後の王紅玉との戦闘で左胸を凝縮剣によって貫かれて致命傷を負うが、スカイブルーによって治された。この時以降、天晴は髪が白くなっており、天晴とスカイブルーとの境が曖昧になっている。また、再生した右腕・心臓には傷跡が残り、力を発動させるとそこからエネルギーが漏れ出す。復活後は「色彩戦争を終わらせる」ため、すべての色彩能力者と対立する覚悟を決める。自分を恐れず敵意も見せず接してくれたアンネに惚れている。主な技は「波動コマンド」「波動コマンド弱」など。
スカイブルー
カラーズの一人であり、もう一人の主人公。空色の長髪を三つ編みにしている。中性的な顔立ちで、空色の和服を着ている。交通事故で死にかけていた天晴に宿ったエネルギー体。自分の名前と天晴の名前以外のことは何も知らない。普段は天晴の意識の中で彼と会話する。口癖は「?していい」(FG掲載読み切り版では「?と思う」)。基本的には飄々とした物言いで、つかみ所のない性格をしている。また、冷静あるいはやや一歩引いた物言いも多い。地球上の物質の情報を得るために何かと口出ししたり、天晴の身体を使い積極的に行動するなど好奇心も旺盛。天晴の身体と感覚を共有している。かなり自分勝手でドSな言動をする事も。しかし、天晴とは強い絆が存在し、日頃は下らないことで対立することがあっても、根っこでのつながりは強固。天晴が意識を失うと表に出てくる。驚異的な生命力エネルギーを宿しており、有事の際はエネルギーを空色の波動にして放出する。能力発動時のエネルギーの描写は電気あるいは雷のそれであり、最大出力では夜空を青空に変えるほど強大。作中でも唯一アンネの味覚に耐えられる存在であり、そのあまりのまずさに興味を持ってしまった(本人は気に入ったとも発言している)。そのため、天晴がアンネとデートした際には一口目でダウンした天晴に代わり、そのあとのデートを代行していた。紅玉戦敗北後、天晴と融合する。そのため、以前よりさらに強固な結びつきと力を得る。また、「色彩戦争をもっとも穏便に解決する方法」として「カラーズの意志による棄権」を提案する。
灰岡アンネ(はいおか アンネ)
ヒロイン。天晴のクラスの委員長で、不良たちのリーダーで、大富豪の娘。かなり天然で、トラブルに巻き込まれやすい。味、方向、歌唱力などに対して「オンチ四重苦」を持っている。いずれの音痴も強烈だが、中でも味オンチは相当なもので、彼女が作る弁当は「宇宙味覚弁当」と呼ばれ、見た目からは想像できないほど不味い。料理の練習はしているらしいが、そもそもの味覚がずれているので余計に悪化する一方だった。また、方向オンチに関しては、家の近所であっても普段通る道でなければ確実に迷うほどである。「オンチ四重苦」のせいで孤独を感じていたが、自分の料理を初めて全部食べてくれた天晴(正確にはスカイブルーが強引に食わせた)に感動し、友達になる。もっとも、それ以前から彼に興味は持っており、どんなきっかけでもきっと話かけていたと述懐している。養女である生い立ちと義兄のハイジからの嫉妬による暴言の影響で、自分が真に周囲から愛されているのか不安に思っていた過去から、常に「いい子」であるよう振舞ってきた。ハイジからはそんな姿勢を「偽善者」と蔑まれるが、スカイブルーからは「偽善だろうとなんだろうと灰岡アンネは前向きだ」と称される。麻雀がものすごく強い。これ以外にも様々な理由があるようで、なぜか不良たちからは強いカリスマ性のある存在になっている。紅玉戦後は出番がないまま終了してしまい、その後どうなったのかは不明。
カラーズ
スカイブルー
もう一人の主人公。上記を参照。
アッシュグレー
天晴らの前に現れた最初のカラーズ。宿主は灰岡ハイジ。黒と白の縞模様の服を着ていて、腕も同じような模様をしている。「アッアッアッ」と笑う。相手を徹底的にいたぶり、叩き潰さなければ気のすまない、プライドの高い性格。強力な
念動力を操り、人体を捻じ曲げたり弾き飛ばしたりできる。スカイブルーを「同類」と呼び、彼の力を「拙い」と評する。スカイブルーのエネルギー描写が無意識下で雷・電気のような形として発現しているのに対し、彼は明確に「手」をイメージとして用いることが多い。ハイジを唆して自分の宿主とすることで、力を高めていた。その一方、ハイジに対して異様なまでに過保護である。ハイジの歪んだ性格を利用して天晴とスカイブルーを攻撃させるが、2人の捨て身の攻撃でハイジが戦闘不能になったうえ、スカイブルーの諫言でハイジの信頼が崩されそうになったため、彼の意見を聞かずに身体を乗っ取る。その後、同じく戦闘不能に近い状態となった天晴らに単体で襲いかかり、すんでの所まで追い詰めるがスカイブルーのエネルギー波による攻撃をまともに食らい、爆発した。現在は入院中のハイジの中で回復に努めているらしい(アンネから聞いた話による天晴の予測)。また、家電製品を愛好しており、天晴らの前に現れた時にはクーラーをほめたたえ、ハイジの治療中にも彼の体を借りて家電量販店のチラシを眺めている。
ルビーレッド
王紅玉に宿る、真っ赤な髪と瞳を持ち、真っ赤なコートで身を包んだ少女。その美しさはあらゆるものを魅了する。サークレットからは赤い角らしきものが生えている。他のカラーズと違い、普通の人間でも見ることができる。彼女は実体化だけでなく物質化もしているようで、戦闘後に疲弊していたとはいえ嫉妬からの行動で人間離れした身体能力を持つ紅玉を気絶にまで追い込む傷を与えた。普段は目を閉じているが、能力を発動する際は両目を開く。その瞳はアスタリスクに似た模様が存在する。高層ビルを軽々と切断するほどの力を持つほか、宇宙空間にある衛星を切り裂くほどの力も持つなど、スカイブルー・アッシュグレーなどとは比べ物にもならない実力者。実際、彼女はスカイブルーをあまりにも「弱い」と評している。彼女のエネルギー描写は鋭い形になるものが多く、技も基本的に切断・貫通の性質を持つ。宿主である王に恋愛感情ともとれるアプローチをしており、彼と二人きりになった時は積極的になる。また非常に嫉妬深く、紅玉が誰かを誉めたり異性と接しているだけで、双方へ攻撃的な感情を見せる。ただし、それらでの攻撃的な動作は主に紅玉に向くことが多い。それ以外では基本的に勝手気ままな少女であり、愛する相手に一途である。面識がないはずの天晴の夢に登場したことがあり、その際、天晴の家族が巻き込まれた爆発事故にカラーズが関与していることを示唆した。


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