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この項目では、植物の水仙について説明しています。中国茶の銘柄である水仙については「烏龍茶#水仙」を、太宰治の短編小説については「水仙 (小説)」をご覧ください。
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スイセン属
Narcissus
(2005年5月)
分類(APG III)
界:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 Angiosperms
階級なし:単子葉類 Monocots
目:キジカクシ目 Asparagales
科:ヒガンバナ科 Amaryllidaceae
亜科:ヒガンバナ亜科 Amaryllidoideae
連:スイセン連 Narcisseae
属:スイセン属 Narcissus
学名
Narcissus
L. (1753)
タイプ種
N. poeticus L.
スイセン属(スイセンぞく、学名: Narcissus)は、ヒガンバナ科の属の一つ。この属にはニホンズイセンやラッパスイセンなど色や形の異なる種や品種が多くあるが、この属に含まれる植物を総称してスイセンと呼んでいる。
狭義には、学名 Narcissus tazetta や、その変種であるニホンズイセン(Narcissus tazetta var. chinensis)をスイセンということも多い。しかし、本記事では特に明記しない限り「スイセン」をスイセン属の総称の意味で用いる。日本語の漢字表記は「水仙」[1]。 和名スイセンという名は、中国での呼び名「水仙」を音読みしたもの[2]。中国で名付けられた漢名の「水仙」は、「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」という中国の古典に由来する。水辺に育ち、仙人のように寿命が長く、清らかなという意味から名付けられたとされる[2]。別名に雪中花、雅客。方言ではチチロ、キンデバナ、キンデ、シイセン、ハルダマなどの呼び名がある。 属名である Narcissus という学名は、ギリシャ神話に登場する美少年ナルキッソスに由来する[3]。ギリシャ神話によれば、ニンフのエコーは愛する美少年ナルキッソス(Narcissos)に振り向いてもらうことができなかったので痩せ細り、声だけの存在になってしまう。エコーを哀れんだ女神ネメシスは、池に映った自らの姿に心酔しているナルキッソスをスイセンの花にしたという[3]。 多年草で、冬から春にかけて白や黄の花を咲かせるものが多い。草丈は、品種・環境によるが、15 - 50センチメートル (cm) 程度である。全体に有毒[2]。 地下に鱗茎があり、茎は、黒い外皮に包まれた鱗茎の内部にある。そのため切断しない限り人の目に触れることはない。葉身は、若干厚みがあり扁平で、やや幅広く細長い線形で[3]、つや消しのような表面をしている。 開花期は12月から翌年5月頃のあいだ[2][3]。葉の間からつぼみをつけた花茎が伸び、伸びきるとつぼみが横向きになり、成熟するとつぼみを覆っていた苞を破って花が開く。典型的なスイセンの花の場合、雌蕊(しずい)は1本、雄蕊(ゆうずい)は6本。6枚に分かれた花びらと、中心に筒状の花びらを持つが、6枚に分かれている花びらのうち、外側3枚は萼(がく)であり、内側3枚のみが花弁である。二つをあわせて花被片(かひへん)といい、それ以外に、中心にある筒状の部分は副花冠(ふくかかん)という[3]。花被片・副花冠の形状と花の着き方により、品種を区分する。花は、花茎の先端に数個、散状につき、良い芳香がある[3]。 原産地は主にスペイン、ポルトガルを中心に北アフリカまでの地中海沿岸地域[2]、アジア中部まで広がり[3]、原種は30種類ほど知られている。また、園芸用に品種改良されたものが広く栽培されている。 日本においては、ニホンズイセンが古くに中国を経由して渡来したと言われている。分布は、本州の関東以西の比較的暖かい海岸近くの湿り気のある場所で野生化し、群生が見られる[3]。越前海岸(福井県越前町)の群落が有名であり、福井県の県花ともなっている。 日本においては下記のものが有名である。
名称
形態・生態
鱗茎(りんけい)と葉
花
分布Narcissus bulbocodium bulbocodium 原種の一つ
群生地
をくづれ水仙郷・江月水仙ロード(千葉県安房郡鋸南町) - 12月下旬から2月初旬[4]
越前海岸(福井県越前町) - 12月下旬から2月下旬[5]
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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