スイギュウ
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この項目では、アジアスイギュウについて説明しています。その他のスイギュウについては「アフリカスイギュウ」、「ウシ族」をご覧ください。

スイギュウ

保全状況評価[1]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
(Bubalus arneeとして評価)
ワシントン条約附属書III類[2]
ネパール[注釈 1](野生種)
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:哺乳綱 Mammalia
:偶蹄目/鯨偶蹄目 Artiodactyla/Cetartiodactyla
:ウシ科 Bovidae
亜科:ウシ亜科 Bovinae
:アジアスイギュウ属 Bubalus
:スイギュウ/アジアスイギュウ
B. bubalis/B. arnee

学名
Bubalus bubalis Linnaeus1758 (家畜種)
Bubalus arnee Kerr, 1792(野生種)
和名
スイギュウ(家畜種)
アジアスイギュウ(野生種)
英名
Water buffalo(家畜種)
Wild water buffalo(野生種)
水牛の生息域(2004年)

スイギュウ(水牛、: Water buffalo)は、哺乳綱偶蹄目鯨偶蹄目ウシ科アジアスイギュウ属に分類される偶蹄類。同じウシ族で水辺を好むアフリカスイギュウなどと区別するため、アジアスイギュウ、インドスイギュウともいう。

ウシ(牛)とは全くの別種であるため、ブタイノシシのような交配イノブタ)は出来ない[3]。味は牛肉に似ているが肉が硬く、煮込むか干さないと食用に適さない。ヒンドゥー教で神聖とされるのは牛(ガヤ、???)、特にインド瘤牛であり、水牛(???? ????)は異なる種類の動物で魔神マヒシャの化身、魔神ヤマの乗り物である。そのため、非菜食主義のヒンドゥー教徒にも食されたり、犠牲獣として山羊と共に用いられる[4][5][6]

野生種はアジアスイギュウBubalus arnee、家畜種はスイギュウBubalus bubalisに大別され[7]、家畜種にも多数の品種がある(参照)。
分布

インドタイ、ネパール、バングラデシュミャンマーに自然分布[8][9]。家畜と交雑したと考えられている個体群がインド、インドネシアカンボジアスリランカ、タイ、バングラデシュ、ベトナムマレーシア、ミャンマー、ラオスに分布[9]。家畜が野生化した個体群がアルゼンチンオーストラリアノーザンテリトリー)、チュニジアヨーロッパなどに分布[8][9]

有史以前はアフリカ大陸北部から黄河周辺にかけて分布していたと考えられている[9]
形態

体長240-300センチメートル[9]。尾長60-100センチメートル[9]。肩高150-190センチメートル[9]体重700-1200キログラム[9]。喉から胸部にかけて垂れ下がった皮膚はなく、また肩から背中にかけて隆起しない[9]。頸部腹面に三日月状の白色斑が入るが[8]、個体変異や地域変異が大きい[9]。四肢下部の体毛は白い[8][9]

最大角長194センチメートル[9]。角の断面は三角形[9]

スイギュウは成長すると体重最大1200キログラムになり、一般的にオスは1000キログラム前後、メスは750キログラム前後であるが、体重は近縁にあっても大きく変動する。「沼沢型」のスイギュウはアジアの東半分で主に見られ、48本の染色体をもつ。「河川型」はアジアの西半分でよく見られ、50本の染色体をもつ。この2タイプ間では一代雑種をもうけられる[10]。60本の染色体をもつ家畜のウシとの交雑では受精卵卵割が開始されることもあるが、妊娠まで至った報告は無い[11]
生態

河畔林草原沼沢地河川やその周辺などに生息する[8][9]。1-2頭のオスと複数頭のメスで10-30頭からなる群れを形成して生活するが、100頭以上に達する大規模な群れを形成することもある[9]。オスの若獣のみで約10頭の群れを形成する[9]。水浴びを行い、また避暑や虫除けに泥浴びも行う[8][9]

植物食の反芻動物で、主にを食べるが木の葉も食べる[9]ウシと比べて1回の採食量が少なく、採食回数が多く、反芻時間が長い。家畜のスイギュウは、道端の雑草や作物残渣のような難消化性で栄養価の低い飼料のみを与えられることも多いが、同様の飼料で育てた場合はウシより肥育状況が良いとされる[10]

繁殖形態は胎生。妊娠期間は300-340日[9]。1回に1頭の幼獣を産む[9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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