ジーニアス_(辞典)
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ジーニアス(GENIUS)は、大修館書店が発行している英和辞典和英辞典のシリーズ名。大修館書店では、これらを「ジーニアス=ファミリー」と呼んでいる。
概要

「ジーニアス=ファミリー」のスタートである「ジーニアス英和辞典」の初版が発売された当時、他社の英和辞典に比べて、文法と語法、用法の説明が充実しているのが「ジーニアス英和辞典」の最大の特徴である。特に中学校や高校で学習する1000余語に及ぶ基本英単語に関する用法に関しては、非常に多くページが割かれており、その後、発売された他社の英和辞典に大きな影響を与えたと言われている。

本シリーズの頂点に位置し、イメージリーダーでもある「ジーニアス英和辞典」は、発行部数も約800万部(初版からの累計)を数え、大修館書店、および日本の英和辞典を代表する辞典の一つにもなっている。「高校二年生を中心に、中学生高学年から社会人まで」使える辞書を目指し編集されており、前述の特徴から中学生以上の学生や教員、実務者など幅広い分野に渡り、多くの人々に利用されていて、多くの電子辞書にジーニアス英和辞典、またはジーニアス英和大辞典がバンドルされている。

発売から20年ほど経過し、その間に改訂も着実に進んでいることから、「ジーニアス英和辞典」を学校での指定英和辞書として採用している学校も多い。

しかし、その一方で、オーラルコミュニケーションに力点を移しつつある現代の高校英語においては、一般の高校生にとって、内容、訳語、解説などの表現が難しすぎると敬遠する向きもある。

ジーニアス英和辞典内の記述に関する質問などは、大修館書店が発行している月刊誌『英語教育』のQuestion Boxのコーナーで取り上げられることもある。
主なシリーズ一覧
英和辞典
ジーニアス英和辞典
並装版以外に、革装版、机上版などがある。電子辞書やアプリ版などでは、書籍にない用例を増補した「ジーニアス用例プラス」を併録している場合がある。

初版 -
1987年11月発行。収録語数約75,000。ISBN 978-4-469-04103-3

初版の「ジーニアス英和辞典」において、重要な動詞、形容詞に、s(stative)とd(dymamic)という表記を取り入れた。これは、「進行形や命令形で用いることができない動詞、形容詞(stative)」と、「もちいることができる動詞、形容詞(dymamic)」に分類したもので、学習二か国語辞典では初めての試み(編集者らは、これらの分類は、名詞のc(countable)とu(uncountable)に匹敵すると強調している)。しかしこれらの分類の表記は、「ジーニアス英和辞典(改訂版)」、およびそののちに編纂された「ジーニアス英和大辞典」に受け継がれたが、「ジーニアス英和辞典(第三版)」以降は表記されなくなった。


改訂版 - 1993年12月発行。収録語数約92,000。ISBN 978-4-469-04109-5

この改訂版は当初は単色刷で発行されたが、1994年には黒字+赤字の二色刷版が登場している。現在古書店等で出回っているものはこちらの二色刷の方が多い。


第三版 - 2001年11月発行。収録語数約95,000。ISBN 978-4-469-04158-3

第四版 - 2006年12月発行。収録語数約96,000。ISBN 978-4-469-04170-5

第五版 - 2014年12月発行。収録語数約105,000。ISBN 978-4-469-04180-4

初版に携わった小西の手を離れて、南出康世が監修している。


第六版 - 2022年11月発行。収録語数約106,000。ISBN 978-4-469-04187-3

南出に加えて中邑光男が監修に参加。


ジーニアス英和大辞典


書籍版 - 2001年4月発行。収録語数約255,000。ISBN 978-4-469-04131-6

CD-ROM版 - 2002年9月発行。ISBN 978-4-469-79062-7

「ジーニアス英和大辞典」は、大英和辞書でありながら、学習英和辞書に欠かせない情報である語法、用法などが余すところなく採用されている。そのため、電子辞書においては、用法と語彙の両面を充実させるため、学習英和辞書と大英和辞書が両方入っているケースが多いが、「ジーニアス英和大辞典」を採用している電子辞書では、英和辞書としてこの一冊だけの場合が多い。


高校生向け英和辞典


フレッシュジーニアス英和辞典

初版 - 1989年4月発行。収録語数約55,500。

改訂版 - 1992年4月発行。

改訂版(二色刷) - 1993年4月発行。


アクティブジーニアス英和辞典 - 1998年12月発行。収録語数約54,300。ISBN 978-4-469-04130-9

プラクティカルジーニアス英和辞典 - 2004年11月発行。収録語数約60,000。ISBN 978-4-469-04168-2

アクシスジーニアス英和辞典 - 2019年12月発行。収録項目約75,000。和英小辞典約25,000項目。ISBN 978-4-469-04185-9

初心者向け英和辞典


ヤングジーニアス英和辞典 - 1991年12月発行。収録語数約35,000。ISBN 978-4-469-04107-1

ベーシックジーニアス英和辞典

初版 - 2003年4月発行。約40,000項目収録。ISBN 978-4-469-04161-3

第2版 - 2017年11月発行。ISBN 978-4-469-04183-5


小型版英和辞典


ハンディジーニアス英和辞典 - 1996年3月発行。ISBN 978-4-469-04129-3

和英辞典
ジーニアス和英辞典


初版 -
1997年12月発行。 収録語数約80,000。ISBN 978-4469041507

「ジーニアス和英辞典」では、英和辞典を引き直すことがないように、日本語の見出しの下に英単語の中見出しを記述し、その下にそれぞれの語における、語法の解説を載せる「ハイブリッド方式」がとられている。ちなみにジーニアス英和辞典の二色刷よりも後に発売された関係から、こちらは当初より二色刷である。第4刷2001年4月1日発行[1]


第二版 - 2003年11月発行。収録語数約82,000。ISBN 978-4469041583

この第二版では、阪神タイガースが優勝した2003年発行という事から、タイガースびいきと取れる例文が多く掲載されていた[2]


第三版 - 2011年11月発行。収録語数約83,000。ISBN 978-4469041750

第三版は二色刷として、黒字+赤字ではなく、黒字+青字で構成されている。ハイブリッド方式は廃止された。


英単語・熟語集
ジーニアス英単語2500


初版 -
1997年2月発行。ISBN 978-4469342208

改訂版 - 2003年2月発行。ISBN 978-4469342291

ジーニアス英熟語1000


初版 - 1998年11月発行。ISBN 978-4469342307

改訂版 - 2003年2月発行。ISBN 978-4469342383

その他


ジーニアス基礎英単語・英熟語1440 - 2003年2月発行。ISBN 978-4469342376

関連項目

小西友七 - ジーニアス=ファミリーの編集主幹

南出康世 - ジーニアス英和辞典の編集委員(第5版より編集主幹)

南條健助 - ジーニアス英和辞典の編集委員

明鏡国語辞典 - 大修館書店の国語辞典

ウィズダム (辞典) - 三省堂の英和/和英を含む辞典シリーズ。

プログレッシブ (辞典) - 小学館の英和/和英辞典シリーズ。

脚注^ 小西友七(編)『ジーニアス和英辞典 ハイブリッド式 2色刷』(4版)大修館書店、2001年4月1日、1935頁。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 4-469-04150-5


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