ジーザス・クライスト・スーパースター
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Jesus Christ Superstar
ジーザス・クライスト・スーパースター
作曲
アンドリュー・ロイド・ウェバー
作詞ティム・ライス
原作ジーザス・クライスト・スーパースター、聖書、福音書
初演1971年10月12日 (1971-10-12) ? マーク・へリンジャ―・シアター
上演

1970年 ジーザス・クライスト・スーパースター (アルバム)(英語版)

1971年 ブロードウェイ

1972年 ウェスト・エンド

1977年 ブロードウェイ

1996年 ウェスト・エンド

2000年 ブロードウェイ

2012年 ブロードウェイ

2012年 全英ツアー

2019年 全米ツアー

ウェブサイトhttps://www.jesuschristsuperstar.com/
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『ジーザス・クライスト・スーパースター』 (Jesus Christ Superstar) は、聖書を題材にイエス・キリストの最後の7日間を描いた、台詞のない音楽と歌曲のみで物語が進行するロック・オペラアンドリュー・ロイド・ウェバーが作曲、ティム・ライスが作詞をそれぞれ担当した。福音書受難に関する記述、ジーザス・クライストおよび他の登場人物の心理の描写、ジーザスの弟子たちに対する教えに不満を持つユダの物語を大まかに基にしている。ロック・オペラの歌詞に現代的な意識、感覚、スラングが取り込まれ、政治的描写には現代社会への皮肉が込められている。そのため舞台や映画での描かれ方にはアナクロニズムが存在する。

当初、舞台化は困難とされていたが、コンセプト・アルバム『ジーザス・クライスト・スーパースター (アルバム)(英語版)』のヒットにより、1971年ブロードウェイで初演された。1980年までに世界中で興行収入2億3,700万ドル以上をあげた[1]。1972年から1980年の8年間、ロンドンで上演され、1989年に『キャッツ』に破られるまでウェスト・エンド・ミュージカルのロングランの記録を持っていた[2]
概要

ひとりの人間として神や民衆の狭間で苦悩する「ジーザス・クライスト」と、その使徒の一人でありながら「裏切り者」の名を浴びて歴史にその名を刻むことになるイスカリオテのユダのふたりに、現代的な視点から「教団主導者には必須なはずの計画性に欠け、早すぎた聖者としての名声の上にあぐらをかいて、新しい方策を見いだすことができないジーザス」と「ジーザスに対する期待があまりにも大きすぎたゆえに、やがてそれは大きな失望となり、ジーザスの存在はローマ支配下にあるユダヤ人社会を危険にさらすものになりかねない、という危惧を抱くようになるユダ」という新しい解釈を加え、その愛憎に満ちた両者の関係に、マグダラのマリアとの愛情に満ちたもうひとつの関係を絡めて、鮮やかに描き出した作品である。

全編で語りの台詞はなく、音楽と歌曲のみで物語が進行するオペラ型式のロックミュージカルである。斬新な演出と芸術性が高く評価され、興行面でも大成功を収めた。ロイド・ウェバーを大ミュージカル作家に押し上げた出世作で、彼のブロードウェイにおけるデビュー作となった。
あらすじ
第1幕

12人の使徒の1人であるユダは、ジーザス・クライストの信者たちが制御がきかずローマ帝国から脅威とされ弾圧されることを危惧している("Heaven on Their Minds")。

他の使徒たちはジーザスと共にエルサレムへ行くことを望んでおり、ジーザスにそのことを尋ねると未来のことを心配するなと返される("What's the Buzz")。マリアはジーザスがくつろげるよう世話をする。ユダはジーザスに、教えと矛盾しているとされて不利益を被る可能性から、娼婦であったマリアと関わるべきではないと語る("Strange Thing Mystifying")。ジーザスはユダに、自分自身に何の罪もない者でなければ他人を裁くべきではないと語る。ジーザスは使徒たちを?責し、誰も自分の教えに忠実な者はいないのかと嘆く。マリアはジーザスに聖油を塗りながらなだめる("Everything's Alright")。ユダは、油に支払う費用は貧民を助けるのに使うべきだと怒る。ジーザスは貧困をなくす方法はなく、今そこにある幸せを喜ぶべきだと応える。

一方、大祭司カイアファファリサイ派と司祭たちを召集する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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