ジンバブエ・ドル
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この項目では、1980年から2015年までジンバブエで発行されていた通貨について説明しています。2019年から2024年までのジンバブエの公式通貨については「RTGSドル」をご覧ください。

ジンバブエ・ドル
2008年時のジンバブエ・ドル紙幣
ISO 4217
コード
ZWL(旧コード ZWD, ZWN, ZWR)
中央銀行ジンバブエ準備銀行
 ウェブサイト ⇒www.rbz.co.zw
使用
国・地域なし
インフレ率(公式)2億3100万%(2008年7月);
(推定) 6.5×10108%(2009年1月21日当時)
 情報源[1][2][3]
補助単位
 1/100セント
通貨記号$
紙幣$1, $5, $10, $20, $50, $100, $500

ジンバブエ・ドル(英語: Zimbabwean dollar)は、かつてジンバブエが発行し存在した法定通貨ジンバブエ準備銀行が発行していた法定通貨でもあった。通貨の補助単位はセントで、1ドル=100セントとなっている.通貨の記号は $ または、他のドルと区別するため Z$ が一般的に使用された。通貨コードは、ZWL であるが、旧コードとして ZWD などもある。
概要

1980年の独立によって導入されたジンバブエ・ドルは、経済政策の失敗によってハイパーインフレーションが発生しほとんど価値を失った。何度かデノミネーションが実施されたもののハイパーインフレーションを終息させることはできず、2009年4月12日をもって発行が停止された。2016年当時、法定通貨として米ドルユーロ英ポンド日本円南アフリカ・ランドボツワナ・プラ中国人民元インド・ルピー豪ドルの9種類が認められていた。なお、街中で実際に使われていたのは主に米ドルと南ア・ランドである[4]

2015年6月11日、ジンバブエ準備銀行は通貨としてのジンバブエ・ドルを廃止、同時に17.5ジンバブエ・ドル以内の銀行口座預金を5米ドル、それを超える場合は、3.5京ジンバブエ・ドル = 1米ドルの為替レートで交換すると発表した[5]。同年9月の回収終了をもって、ジンバブエ・ドルの歴史は正式に幕を閉じた[5]

通貨発行が停止した後の数年間はアメリカ合衆国ドル南アフリカランドといった、他の国家が発行した法定通貨での商取引が行われた。2019年6月に暫定通貨RTGSドルが唯一の法定通貨と指定されたものの[6]、年300 %を超えるハイパーインフレーションによる紙幣不足のため、2020年3月より再び米ドルの流通が暫定的に認められている[7][8]
歴史
最初のドル

最初のジンバブエ・ドルは、1980年ローデシア・ドルに代わって導入された(ローデシア・ドルと等価交換)。登場当初ジンバブエ・ドルは、アメリカ合衆国ドルより価値が高く、為替レートでは、1米ドル = 0.68ジンバブエ・ドル だった。

しかしその後、ジンバブエにおけるロバート・ムガベ政権の経済政策の失政から、急速に通貨価値が無くなり、2006年7月26日には、為替レートにおいて、1イギリスポンド = 100万ジンバブエ・ドルにまで下落した[9]
2番目のドル

2005年10月、ジンバブエ準備銀行のギデオン・ゴノ総裁は、「ジンバブエは来年新通貨に移行する」と発表した。旧通貨は新しい紙幣と硬貨に置き換えられた。ゴノ総裁は、新通貨に新しい名前をつけなかった。2006年6月、新通貨発行にあたってデービッド・チャプリカ副蔵相はマクロ経済の安定化を成し遂げなければならないと述べた。

2006年8月1日、デノミネーションが行われ、ジンバブエ・ドルは3桁切り捨てられた。新ドルの補助通貨もセントで、1ドル=100セントである。デノミと共に、政府は米ドルに対して通貨を60 %切り下げ、交換レートを1米ドル = 101,000旧ジンバブエ・ドル(101新ドル)から250新ジンバブエ・ドルへと変更した。

ゴノによって"日の出作戦 (Operation Sunrise)" と名づけられた、通貨価値向上キャンペーン(一種の預金封鎖)は問題を抱えていたものの、2006年8月21日に完了した。この期間に、マネーサプライの22 %にあたる数十兆の旧ジンバブエ・ドルが、新通貨と交換されることなく紙屑と化した[10]

その他の問題として、

道路の封鎖や1日の預金限度額を超えて、銀行に預金をした人に対する取締を行っていた、警察や青年軍人の振る舞い。

通貨の押収のための、企業や家庭への家宅捜索

新しい持参人払式小切手(期限付き紙幣)の不足。

多くの人や企業が、古い持参人払式小切手の受け取りを拒否したこと。

両替するための小額紙幣の慢性的不足。

急速に変更したため、特に遠方の町では情報伝達が遅れ、持参人払式小切手の交換が間に合わなかった。

ほとんどの経済学者は、この動きは政治的なものに過ぎないと激しく非難した。彼らは、準備銀行の劇的な方針転換なくしては、ハイパーインフレーションは収まらないと主張した。人々は、古い紙幣を使い切るためにパニックになり、証券を買い漁ったので、ジンバブエの証券取引所株価指数は、世界中のどのマーケットよりも上昇した。具体的には、2006年6月から2007年6月で株価が39,000 %上昇した。これはジンバブエの物価上昇率よりも高い水準[11]である。

2006年12月12日、ゴノは銀行やその他金融機関に対して、「日の出作戦2」という次の金融改革を2007年1月に発表するとメモで仄めかした。ただ、そのメモが1月から新しい通貨を発行するという銀行に対するアドバイスだったのかどうか、ゴノの事務所から直ちに確証を得ることはできなかった。しかし、ジンバブエ最大手の銀行の一つの最高経営責任者は、「産業界は来月新しい通貨が発行されるという意味だと解釈した。」と話した[12]。また、新通貨の名前として、ショナ語で「土」という意味のあるivhuが挙がっていた[13]

2007年2月2日、第3のドルが近いうちに発行されるということと、新しい紙幣についての詳細がいくらか発表された。

同月、ジンバブエ準備銀行はインフレーションは「違法行為」だと宣言し、同年3月1日と7月30日に特定の必需品の値上げを一切禁止した。また、当局はいくつかの会社の経営者を「製品を値上げした」という理由で逮捕した。しかし経済学者は、そのような処置が長期的に問題解決をすることはありえないと批判した[14][15]

同年6月15日、経済学者のエディー・クロスが、「準備銀行は来週通貨をさらに3桁切捨て、1新ジンバブエ・ドル = 100万(導入当初の)旧ジンバブエ・ドルにするという話がある。商業や産業は混沌が支配し、それらを担当する部門は半狂乱状態である」と報告した[16]

2007年6月25日、アメリカの雑誌『フォーリン・ポリシー』に、北朝鮮北朝鮮ウォンソマリアソマリア・シリングベネズエラボリバルイラクイラク・ディナールとともに、ジンバブエ・ドルが「世界で最も価値が低い通貨」に選定された[17]

同年9月6日、ジンバブエ・ドルは対米ドルで1,200 %切り下げられて、公式の為替レートは1米ドル = 30,000ジンバブエ・ドルに変更された。しかし、闇市での為替レートはさらに低い1ドル = 600,000ジンバブエ・ドルと推定されていた[18]

2008年5月5日、ジンバブエは固定相場制から変動相場制に移行した。2008年5月16日当時で、1米ドル = 2億5600万ジンバブエ・ドルとなっていた[19]
3番目のドル

2008年8月1日、再びデノミネーションが行われた。ジンバブエ・ドルは10桁切り捨てられ、100億ジンバブエ・ドルを新1ジンバブエ・ドルにした[20]。これに伴い、紙幣も刷新された。
4番目のドル

2009年初頭から米ドルおよび南アフリカランドでの国内決済を可能にした。

前回のデノミネーションからの半年後の2009年2月2日、1兆ジンバブエ・ドルが新1ジンバブエ・ドルになる12桁のデノミネーションを実施した[21]

2009年2月18日、政府は公務員に対して米ドルによって給与を支払うと発表。これによりジンバブエ・ドルは公式には流通しなくなった[22]

2009年4月12日、政府の経済計画改革大臣のエルトン・マンゴマは、「最低1年間は、ジンバブエ・ドルは流通しないだろう。現時点で価値を抑える早急な手立てがないため、(新たな)ジンバブエ・ドルの発行ができない。」と現地の新聞に答え、政府としてジンバブエ・ドルの無期限発行停止を発表した[23]

なお、一連のハイパーインフレーションとジンバブエ・ドルの度重なる通貨改革によって、ゴノは2009年イグノーベル賞数学賞の受賞となった。理由は「1セントから100兆ジンバブエ・ドルまでの幅広い額面の銀行券を印刷させることによって、非常に大きな数字にも対応できるようになるための、簡単で毎日できるトレーニング法を国民に与えたことに対して」。

2015年には公式に通貨としての廃止が決定され、2015年6月から回収を開始し同年9月には終えた[5]
廃止後の動向

通貨発行が停止した後の数年間はアメリカ合衆国ドル南アフリカランドといった、他の国家が発行した法定通貨での商取引が行われた。2019年6月に暫定通貨RTGSドル(第5のジンバブエ・ドルとも)が唯一の法定通貨と指定され、外貨を使用することができなくなったが、RTGSドルもまた年300 %を超えるハイパーインフレーションが発生したため、2020年3月より再び米ドルの流通が暫定的に認められた[24][8]

2024年4月5日、新たな通貨としてを裏付けとしたジンバブエ・ゴールドが発表され[25]4月8日より導入された[26]
ハイパーインフレーション

ジンバブエのインフレ率(公式発表)
DateRateDateRateDateRateDateRateDateRateDateRate
19807%198510%199017%199528%200056%2005586%
198114%198615%199148%199616%2001132%20061,281%
198215%198710%199240%199720%2002139%200766,212%
198319%19888%199320%199848%2003385%2008355,000%
198410%198914%199425%199958%2004624%
2003年以降の為替変遷(単位はデノミ前のジンバブエ・ドル、対数表示)。

ハイパーインフレーションと経済の崩壊は、ジンバブエ・ドルの貨幣価値を大幅に下落させた。

21世紀初頭、ジンバブエはインフレーションを経験した。インフレーション率は2004年初期は624%で、2006年12月には1,281.1%を記録した。もしこのまま方針を変えなければ、2007年末には100,000%を超えると、国際通貨基金は予測していた[27]

2007年、いよいよインフレーションは激しさを増し、2007年4月には3,714%(前年比)を記録し[28]、月間インフレ率は100%を記録した。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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