ジンジャー・ベイカー
Ginger Baker
クリーム時代（1968年）
基本情報
出生名Peter Edward Baker
生誕 (1939-08-19) 1939年8月19日
出身地・ロンドン
死没 (2019-10-06) 2019年10月6日（80歳没）
ジャンルブルースロック
R&B
サイケデリックロック
ハードロック
ジャズロック
フュージョン
アフロビート
職業ミュージシャン、ドラマー、ソングライター
担当楽器ドラム、パーカッション
活動期間1958年 - 2019年
共同作業者クリーム
ブラインド・フェイス
ジンジャー・ベイカーズ・エアフォース
BBM
ジョン・メイオールズ・ブルースブレイカーズ
マスターズ・オブ・リアリティ
フェラ・クティ
公式サイト ⇒www.ginger-baker.com

ジンジャー・ベイカー（Ginger Baker、1939年8月19日[1][2] - 2019年10月6日）は、イングランド出身のミュージシャン、ドラマー。

1960年代のロック・トリオ「クリーム」の元メンバーで、ロックのスーパー・ドラマーの最古参として認知されている[3]。1970年以降は自分のバンドの活動に加えて様々なセッション活動を行ない、ジャズ・フュージョンやワールドミュージックの分野にも影響を与えた[4]。

ローリング・ストーン誌選出「最も偉大な100人のドラマー」第3位。
経歴晩年期 (2011年)

15歳のときにドラム演奏を始め、21歳の時には憧れだったフィル・シーメン（英語版）から直に教えを受けた[5]。

1960年代にアレクシス・コーナーのブルース・インコーポレイテッドに加入し、ジャック・ブルース（ベース）に出会う。二人はしばしば衝突したが、グレアム・ボンド・オーガニゼーション（The Graham Bond Organisation, GBO）で再びリズム・セクションを組んだ。

1966年、ブルース、エリック・クラプトンとクリームを結成して世界的な成功を収めかけたが、ブルースとの折り合いが再び悪化。彼等はアルバムを4作発表して1968年に解散する。詳細は「クリーム (バンド)」を参照

引き続いてクラプトン、スティーヴ・ウィンウッドらとブラインド・フェイスを結成した。彼等はデビュー・アルバム発表後、ツアーを経て1970年に解散。詳細は「ブラインド・フェイス」を参照

その後、ジンジャー・ベイカーズ・エアフォース（英語版）[6]、ベイカー・ガーヴィッツ・アーミーなどを結成して活動。また1970年代にナイジェリア出身のミュージシャンであるフェラ・クティと意気投合し、数年間のレコーディングと生活をアフロビート（ワールドミュージック）の追求に費やした。

共演したミュージシャンやグループはゲイリー・ムーア、マスターズ・オブ・リアリティ、パブリック・イメージ・リミテッド、ホークウインド、アトミック・ルースター、ビル・ラズウェル、チャーリー・ヘイデン、ビル・フリゼール、アンディ・サマーズ[7]、ジンジャー・ベイカーズ・エナジーなど多岐に及んだ。

1993年、クリームのメンバーとしてロックの殿堂入り。2008年にはモダン・ドラマー誌の殿堂入り（Modern Drummer Hall of Fame）、2016年にはクラシック・ドラマー誌[8]の殿堂入り（Classic Drummer Hall of Fame）[9]を果たした。

2012年、ドキュメンタリー映画"Beware of Mr. Baker"公開。

2014年、16年ぶりのソロ・アルバム"Why?"発表。

2019年10月6日、ケント州カンタベリーにて病没[10]。80歳没。
ドラミング

彼の演奏はスタイル、ショーマンシップ、ツーバスドラムの使用によって評価されている。初期の頃、彼は長尺のドラム・ソロを披露した。代表例はロック・ミュージックで録音されたドラム・ソロの最も初期のものであるクリームの「いやな奴」（Toad）[注釈 1]である。

自伝を捧げる故人の中に、自分のドラム・ヒーローとしてシーメン、アート・ブレイキー、マックス・ローチ、エルヴィン・ジョーンズの名を挙げた[11][注釈 2]。
使用機材

1960年代からラディック（Ludwig）製、後年はドラム・ワークショップ（dw）製のドラムセットを使用していた。

愛用のdw製ドラムセット（2009年）

クリーム時代のLudwig製ドラムセット（1968年）

1980年頃のLudwig製ドラムセット

その他

ザ・フーが1966年3月4日にリアクション・レコード（英語版）から発表したシングル『恋のピンチ・ヒッター』（Reaction 591001）のB面に収録されたHarry Butcher作のイントゥルメンタル「ワルツ・フォー・ア・ピッグ」（Waltz for a Pig）[12]は、当時GBOのメンバーだったベイカーが書いたOde to a Toadという曲で、演奏しているのはGBOである[13][注釈 3]。