ジンカ・ミラノフ(Zinka Milanov, 1906年5月17日 - 1989年5月30日)は、オーストリア(現クロアチア)出身のソプラノ歌手。
オーストリア=ハンガリー帝国領アグラムにジンカ・クンツ(Zinka Kunc)として生まれる。父はバンドマスターで、兄ボジダールはピアニスト兼作曲家に成長した[1]。生地でミルカ・テルニーナ、ミラノでフェルナンド・カルピ、ベルリンでジャック・シュテュックゴルト(ドイツ語版)の各氏に声楽を師事。1927年にリュブリャーナ歌劇場で初舞台を踏み、1936年までザグレブ歌劇場の舞台に立った。1937年にはプレドラグ・ミラノフと結婚し、ジュゼッペ・ヴェルディの《イル・トロヴァトーレ》でレオノーラ役を歌ってメトロポリタン歌劇場にデビューを飾った[2]。1940年にはブエノス・アイレスのテアトロ・コロンにも登場している。1966年に歌手活動から引退し、後進の指導に専心した。
マンハッタンにて死去。
出演オペラ
《イル・トロヴァトーレ》レオノーラ
《アイーダ》アイーダ[3]
《ラ・ジョコンダ》ジョコンダ[4]
《仮面舞踏会》アメリア[5]
《ドン・ジョヴァンニ》ドンナ・アンナ[6]
《運命の力》レオノーラ[7]
《カヴァレリア・ルスティカーナ》サントゥッツァ[8]
《ノルマ》ノルマ[9]
《アンドレア・シェニエ》マッダレーナ[10]
《トスカ》トスカ[11]
《エルナーニ》エルヴィーラ[12]
《オテロ》デズデーモナ[13]
《シモン・ボッカネグラ》アメーリア[14]
ディスコグラフィ
オペラ全曲
《イル・トロヴァトーレ》(1952年、RCAビクター)レナート・チェリーニ指揮RCAビクター管弦楽団演奏:ミラノフ(レオノーラ)、ユッシ・ビョルリング(マンリーコ)、レナード・ウォーレン(ルーナ伯爵)、フェドーラ・バルビエーリ(イタリア語版)(アズチェーナ)
《カヴァレリア・ルスティカーナ》(1953年、RCAビクター)レナート・チェリーニ指揮RCAビクター管弦楽団演奏:ミラノフ(サントゥッツァ)、ユッシ・ビョルリング(トゥリッドゥ)、ロバート・メリル(アルフィオ)
《アイーダ》(1955年、RCAビクター)イオネル・ペルレア指揮ローマ歌劇場管弦楽団演奏:ミラノフ(アイーダ)、ユッシ・ビョルリング(ラダメス)、レナード・ウォーレン(アモナスロ)、フェドーラ・バルビエーリ(アムネリス)、ボリス・クリストフ(ラムフィス)
《トスカ》(1957年、RCAビクター)エーリヒ・ラインスドルフ指揮ローマ歌劇場管弦楽団演奏:ミラノフ(トスカ)、ユッシ・ビョルリング(カヴァラドッシ)、レナード・ウォーレン(スカルピア)
《ラ・ジョコンダ》(1957年、RCAビクター)フェルナンド・プレヴィターリ指揮サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団演奏:ミラノフ(ジョコンダ)、ジュゼッペ・ディ・ステファーノ(エンツォ)、レナード・ウォーレン(バルナバ)、ロザリンド・エリアス(ラウラ)