ジョー・ランフト(Joe Ranft, 1960年3月13日 - 2005年8月16日)は、アメリカ合衆国のカリフォルニア州パサディナ生まれの、アニメーション脚本家、声優。おもにピクサーとディズニーの作品を手がける。ピクサーではストーリー部門の総轄をしていた。
交友範囲が広く、ティム・バートンとはカリフォルニア芸術大学来の親友。また、ジョン・ラセターやブラッド・バードともそのころから交友がある。また、ディズニー時代からヘンリー・セリックとの交友がある。 1982年カリフォルニア芸術大学に入学しアニメーションを学び、卒業後ディズニーに就職、1980年代はそこで脚本作成、ストーリー構成を主として仕事をしている。途中で『The Brave Little Toaster』に携わるため一度ディズニーから退社しているがその後、ディズニーにもどる。ディズニーでは『ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え!』、『美女と野獣』などの作品で脚本作成に参加している。 その後、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』に関わる為に、ディズニーを退社。この作品ではストーリーボード監修として参加している。 1992年からピクサーの作品制作に参加、『トイ・ストーリー』では脚本制作をしている。 『ジャイアント・ピーチ』制作の為に、ピクサーを一旦退社、その後ピクサーに戻り、劇場公開作品すべてに携りまた声優としても参加している。主にヨーロッパ語訛りの声のキャラクターの声を担当。 日本語吹き替えは楠見尚己、斎藤志郎、桜井敏治、佐古正人、島香裕、八代駿の6人が担当した。 2005年8月16日、旅行のために友人のエレグバ・アールが運転するホンダ・エレメントで州道1号線を北上中、メンドシーノ郡ナバロ川河口付近で車がガードレールを超えて海へ墜落するという自動車事故に遭い死亡した。満45歳没。但し、2人とともに車に同乗していたエリック・フリーソンはサンルーフのおかげで一命を取り留めたという[1][2]。 『カーズ』制作中に死去したことから、追悼の言葉がエンディングに追加された。またヘンリー・セリックは「彼は私たちの世代において物語の巨人だった」と述べている。
来歴
作品リスト
1987年 - 『ブレイブ・リトル・トースター』The Brave Little Toaster (脚本)
1994年 - 『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』 The Nightmare Before Christmas (ストーリーボード監修)
1995年 - 『トイ・ストーリー』 Toy Story (脚本)
1996年 - 『ジャイアント・ピーチ』 James and the Giant Peach (ストーリーボード監修)
1998年 - 『バグズ・ライフ』 A Bug's Life (脚本)
1999年 - 『トイ・ストーリー2』 Toy Story 2 (脚本監修)
2006年 - 『ティム・バートンのコープスブライド』Corpse Bride(エグゼクティブ・プロデューサー)
2006年 - 『カーズ』Cars(監督)
声優参加作品
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』 イゴール役
『トイ・ストーリー』 レニー役
『バグズ・ライフ』 ハイムリック役及びその他の声の出演役
『トイ・ストーリー2』 ウィージー役及びレニー役、ハイムリック役
『モンスターズ・インク』 クロウズ役
『ファインディング・ニモ』 ジャック役
『Mr.インクレディブル』 その他の声の出演役
『カーズ』 レッド役及びピータービルト役
脚注^ Scott Weinberg (2005年8月19日). “Pixar's Joe Ranft Falls to a Tragic Death”