ジョン・T・ドレーパー
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ジョン・T・ドレーパー
John T. Draper
メイカー・フェア・ベルリンにて(2015年)
生誕John Thomas Draper
(1943-03-11) 1943年3月11日(81歳)
住居 アメリカ合衆国 ネバダ州ラスベガス
別名キャプテン・クランチ
クランチ
クランチマン
職業プログラマ
公式サイト ⇒www.webcrunchers.com & www.crunchcreations.com/
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ジョン・トーマス・ドレーパー(John Thomas Draper、1943年3月11日 - )は、アメリカ合衆国プログラマである。かつては電話のフリーキングで名を馳せ、その際に朝食用シリアル「キャプテン・クランチ(英語版)」のおまけの笛を使用したことからキャプテン・クランチ(あるいはクランチ、クランチマン)の愛称がある。

プログラミングの世界やハッカー(英語版)、コンピュータセキュリティに関するコミュニティ内で広く知られた人物であり、一般的にはノマドワーカー的なライフスタイルを送っている[1]
若年期

ドレーパーはアメリカ空軍のエンジニアの息子である。子供の頃、彼は廃棄された軍用の部品から無線機を作った[2]。学校では頻繁にいじめを受け、一時は精神的な治療を受けた[3]

大学卒業後、1964年にアメリカ空軍に入隊した。アラスカに駐留していたとき、彼は地元の電話局の交換機にアクセスして、部隊の仲間が家に無料で電話をかけられるようにした。1967年、メイン州のチャールストン空軍基地(英語版)に駐留していたとき、彼は近くのドーバー・フォックスクロフト海賊ラジオ局、WKOSを開局した。

1968年に空軍の一等兵として名誉除隊した[3]シリコンバレーに移り、ナショナル セミコンダクター社で技術者として働き、またヒューグルインターナショナル社でコードレス電話の初期設計に携わった。また、1972年までディアンザカレッジで非常勤講師をしていた[4]

この間、カリフォルニア州クパチーノのラジオ局・KKUPでエンジニアやディスクジョッキーとしても活動しており[5]、長髪にしたりマリファナを吸ったりするなど、当時のカウンターカルチャー的なスタイルを取り入れていた[3]
キャリア
フリーキング「キャプテン・クランチ」のおまけの笛

海賊ラジオの送信機を試験している間、どれくらいの範囲まで電波が届くのかを確かめるために、自分の家の電話番号を放送した。デニス・テリー(英語版)ことデニス・テレシからの電話[6]は、ドレーパーを「電話フリーク」(phone phreak)たちの世界に引き込んだ。電話フリークとは、電話網を研究し、実験する人々のことで、時々知識を利用して無料で電話をかけていた(これをフリーキングという)。テレシと他の何人かの電話フリークは盲目だった。ドレーパーの電子設計の知識を知り、彼らはドレーパーに、電話網を制御するために使われる特定の周波数の音を発する装置である多周波トーン・ジェネレーター、通称ブルーボックス(英語版)の作成を依頼した。このグループは以前、オルガンで出した音を録音したものを使ってフリーキングを行っていた。電話フリークの中のジョイバブルス(英語版)と名乗っていた盲目の少年は、絶対音感を持ち、周波数を正確に識別することができた[7]

ドレーパーは、朝食用シリアル「キャプテン・クランチ(英語版)」についてくるおまけの笛が、正確に2600ヘルツ(英語版)の音を出すことを知った。この周波数は、AT&Tの長距離回線が新しい通話をルーティングするためにトランク回線が使用可能であることを示すために使用されていた周波数と同じである[8]。この周波数の音を受信すると、トランクの一方の端を切断し、まだ接続されている側はオペレータモードに入った。彼らが悪用したこの脆弱性は、帯域内信号方式(英語版)を使用する電話交換機でしか使えなかった。1980年に共通線信号No.7が導入されてからは、アメリカのほとんどの電話回線が帯域外制御となった。この変更により、おもちゃの笛やブルーボックスは、フリーキング目的では役に立たなくなってしまった。ハッカー雑誌『2600』は、この笛の周波数に因んで命名されたものである[9]
『エスクァイア』誌のインタビュー

1971年、ジャーナリストのロン・ローゼンバウム(英語版)がフリーキングについて『エスクァイア』誌に寄稿した[10]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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