ジュラシック・パークIII
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ジュラシック・パークIII
Jurassic Park III
監督
ジョー・ジョンストン
脚本ピーター・バックマン
アレクサンダー・ペイン
ジム・テイラー
原作マイケル・クライトン
製作キャスリーン・ケネディ
ラリー・J・フランコ
製作総指揮スティーヴン・スピルバーグ
出演者サム・ニール
ウィリアム・H・メイシー
ティア・レオーニ
アレッサンドロ・ニヴォラ
トレヴァー・モーガン
マイケル・ジェッター
ローラ・ダーン
音楽ドン・デイヴィス
撮影シェリー・ジョンソン
編集ロバート・ダルヴァ
製作会社アンブリン・エンターテインメント
配給 ユニバーサル
ユニバーサル/UIP
公開 2001年7月18日
2001年8月4日
上映時間94分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$90,000,000[1]
興行収入$368,780,809[1]
$181,171,875[1]
51億3000万円[2]
前作ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
次作ジュラシック・ワールド
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『ジュラシック・パークIII』(Jurassic Park III)は、2001年に公開されたアメリカ映画。『ジュラシック・パーク』『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』に続くシリーズ第3作である。ユニバーサル映画提供作品。
概要

人気シリーズ第3作。シリーズの前2作が「マイケル・クライトンによるSF小説の映画化」という形をとっていたのに対し、この作品では基本的に映画独自のストーリーが展開されている。監督は前2作のスティーヴン・スピルバーグからジョー・ジョンストンに交代し、スピルバーグは製作総指揮に回った[3]

タイトルのロゴマークスピノサウルスに変わった。原点回帰をテーマにしており、背景には「生命倫理や生命の進化・歴史」、人間が「神の真似事」をすることへの批判精神等は、原作及び1作目から引き続き受け継がれている。また、スピルバーグの作品でよく指摘される「親子関係」も1作目とは異なる形で見られる。

主人公は再びアラン・グラント博士となった。演じるサム・ニールは同じ役を再び演じるのはこれが初めてだったが、思い入れの強い役であることや、ファンからも再登板を望む声が多かったことからオファーを快諾した。

日本での配給会社であったユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ日本法人が約6年半後の2007年12月に解散したため、本作が最後の配給となった[4]。次回作『ジュラシック・ワールド』以降は東宝東和が配給することとなった。
ストーリー

前作『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』から4年後。恐竜達を生み出してきたサイトBことイスラ・ソルナ島はジョン・ハモンドの尽力により、恐竜の自然管理保護区域に指定されると同時に人間の立ち入りが禁止となっていた。その島の付近をパラグライダー体験を行う1隻のボートの姿があった。

8年前のジュラシック・パーク事件からすっかり注目を浴びているアラン・グラント博士であったが、相変わらず本業である化石発掘は資金難に陥っていた。ある後援会でジュラシックパークの恐竜について質問されたグラントだったが、彼にとって8年前の体験は忌まわしい恐怖の記憶であり、そもそも件の島の「恐竜」たちは、あくまで恐竜の血を吸った後に琥珀に閉じ込められた蚊から抽出されたDNAと、両生類などの現生の他種の生物達のDNAを融合させて人為的に生み出された「キメラ生物」に過ぎず、決して恐竜そのものではないと切り捨ててみせた。また、以前は好きだった恐竜も、当時の恐怖の体験から決してそうではなくなってしまっていたのである。その後、モンタナ州で発掘中に"カービー・エンタープライズ"の社長を名乗るポール・カービーとその妻のアマンダと出会い、そこで彼らから2人の結婚記念日に恐竜を空から見たいので、イスラ・ソルナ島の上空を回るツアーのガイドして欲しいと依頼される。当初は恐竜達のいる島へは二度と行かないと頑なに拒否していたが、島には絶対に着陸しないことと望むがままの報酬を与えるという条件に心が動き、助手のビリーと共に同行することに決める。飛行機の中にはカービー夫妻と共にポールの部下のユデスキー、ナッシュ、クーパーが同乗していた。何事もなく島に辿り着いたところでグラントはガイドを始めるも、全員彼のガイドは聞かずに着陸のスタンバイを始める。当初の話と違うことに戸惑いを覚えた彼はポールを問い詰めるも後ろからクーパーに殴られて気絶、その間に着陸されてしまう。アマンダを筆頭に単独行動を始めたメンバー達にすぐに飛行機に戻るよう指示するも、既に遅かった。巨大な肉食恐竜の咆哮が響き渡り、以前の事件からティラノサウルスのものかと思われたその声はグラントが知る恐竜の咆哮音ではなく、ティラノサウルスよりもさらに巨大で危険な肉食恐竜・スピノサウルスの存在を知ることになる。

スピノサウルスの襲撃に遭い離陸は失敗した上、クーパー・ナッシュと次々に仲間が食い殺されていく。スピノサウルスから必死で逃げる一行だが、今度は前方からティラノサウルスに遭遇してしまう。幸か不幸か、対峙した2頭の巨大肉食恐竜同士は一行そっちのけで死闘を始め、その間にどうにか逃げる事が出来た。闘いはティラノサウルスの先制攻撃の噛み付きを凌いだスピノサウルスが、体格差と大きな腕を利用してティラノサウルスの首をへし折って勝利を収める。とりあえずの安全が確保できたところで、グラントはポールを殴りつけて事の真相を白状させた。カービー夫妻の本当の目的は結婚記念日のレクリエーションではなく、一人息子のエリックを救出することであった。2ヶ月前にイスラ・ソルナ島付近でアマンダの友人とパラグライダー中に行方不明になったという。しかも2人は一昨年離婚していた。アメリカ大使館やコスタリカ政府にエリックの救出を要請するも飛行・上陸は禁止されているとの事で埒が明かず、やむ無く自身らで島に直接出向くことにしたと白状する。そこで、恐竜の島に世界で1番詳しいであろうグラントを呼び出したのである。ところが、グラントが8年前の事件で訪れたのは「サイトA」にあたるイスラ・ヌブラル島であり、「サイトB」のイスラ・ソルナ島へは一度も足を踏み入れたことなどなかった。2人の無責任で身勝手な行動、更には約束の報酬すら実際は支払われる望みがない事が分かり、完全に呆れ果てたグラントとビリーは島からの脱出の準備を始める。カービー夫妻はエリックを見つけ出すまで島を出る気はないと頑なに拒否するが、8年前の当事者であるグラントから恐竜を甘く見るなと言わんばかりの警告を受ける。「息子さんを探すのはあなた方の自由だ。私達と共に行動するのもよし。どちらにせよ、生きて帰れるだなんて思わない方がいい。」

荷物をまとめて出発してから数時間後。パラグライダーが墜落した跡を発見して、アマンダは泣き崩れる。ポールがそれを慰めるのだが、ここで予想だにしなかった緊急事態が起きてしまう。墜落場所のすぐ傍にあったのは巣営地。しかも、1つや2つどころではない夥しい卵の数々。見覚えのあるその姿にグラントは戦慄する。これはヴェロキラプトルの卵だ。完全管理されていた8年前のサイトAとは違い、サイトBのヴェロキラプトル達は自然繁殖していたのである。危険な記憶が鮮明に蘇ったグラントはすぐにここから離れるよう指示する。

歩いて数時間で巨大な廃墟に辿り着く。そこはまさにハモンドのジュラシック・パーク計画の中枢とも言える、恐竜生成工場の跡地だった。そこで一行はヴェロキラプトルの襲撃を受け命からがら逃げ出すが、ユデスキーがヴェロキラプトルに捕まり殺されてしまう。一行と逸れたグラントもヴェロキラプトルの群れに囲まれて絶体絶命のピンチかと思いきや、何者かがガス手榴弾を放り投げてヴェロキラプトル達をひるませグラントを救う。彼を救ったのは、なんと自分たちが探していたエリックだった。年端も行かぬ少年が2ヶ月も恐竜達の棲む島で生き抜いてきたことにグラントは動揺を隠せなかったが、エリックは乗り捨てられたトラックの荷台に身を隠しながら生き延びており、採取したティラノサウルスの尿を利用してヴェロキラプトルなどの小型肉食恐竜を寄せ付けなかったと語る。


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