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やノートページでの議論にご協力ください。ジュブナイルポルノ(Juvenile porno)は、アニメ・マンガ調のイラストをカバー・表紙・口絵・挿絵などに使用した、異性間もしくは同性間、さらには人外のものとの性描写を含む娯楽小説であり、官能小説の一ジャンルである[1]。しかし、後述するようにジュブナイルポルノと呼ばれることは稀である。また、ジュブナイルという言葉は、「子供向けの」という意味もある為、特に海外から児童向けポルノと誤解される懸念がある。 現状、このジャンルの特徴的な要素として、以下のような事柄が挙げられる。現在刊行されているものについて言えば、ライトノベルと共通の特徴が随所にあり、主な対象としている読者層の違いなどが、一般的な官能小説との差異を生み出す要因になっている。 コミックやゲームとは異なり、発売元により成年指定が付けられることは基本的に無い。この点は通常の官能小説と同じである。ただし、2008年以降、新書判として発行される作品で成年向けとしてマークが付与されるものも増えている。また、書店においては非成年指定作品であっても18禁作品として扱うこともある一方、一般のライトノベルの棚に置かれていることもある。
特徴・特色
様式・体裁
比較的平易な言葉で書かれた作品が多く、活字も大きめである。レーベル共通の装幀はライトノベルの様式を踏襲したデザインで、カラフルな色使いなものが多い。さらに通常の官能小説の多くは文庫で発売されるが、新書判や四六版で発売される作品の割合が多い。これは官能小説が駅売店やコンビニエンスストアなど、旧来の販売網を残しているのに対して、ジュブナイルポルノは漫画専門店を中心した書店売りルートがメインになっているためである。また、近年はフランス書院eブックスやオシリス文庫のように電子書籍専門のレーベルも現れている。
作品タイトル
官能小説と同じく、作品タイトルの命名法は、同時期のライトノベルで主流になっている傾向がストレート(出オチ的)に反映されることが多い。わかつきひかるが『AKUMAで少女』のあとがきで記しているところによれば、ジュブナイルポルノ業界では本の題名および章題は、一般的な官能小説と同様に、著者ではなく編集者が付けるものであるという。同様に、主人公以外の男性キャラをあまり登場させてはいけないという暗黙の了解があるという。
イラスト挿絵
一般的な官能小説ではあまり見られない、本文ページ中に挿し絵が多数存在する。ただし、挿し絵の多くは性的な描写で、アニメやマンガ調のイラストがライトノベルと同様に多用される[2]。イラストレーターの多くは成人向け漫画を手掛ける漫画家かアダルトゲームの原画担当者などであり、同様のタイプのキャラクター、人物を中心としたイラストレーションだが、肉感的な劇画調の絵柄が基本である一般的な官能小説とは質的に大幅に異なる。挿し絵担当者にはライトノベルのイラストレーターとしても活動する者が多い。
キャラ設定・作品設定
一般的な官能小説ではセールス上の観点から禁忌とされるファンタジー・SFなどの世界観が幅広く用いられ、読者に受容されている。舞台設定の構築やキャラクター設定については、一般的な官能小説よりも作者に与えられる裁量が大きい。現代の学校が舞台であったり、時代劇的な要素が入っていることもある。登場人物がなんらかの特殊能力や超能力などを持っているという設定の場合もある。性交や性的興奮を通じて能力が発動する設定や、特殊能力を巡るアクシデントが性的な場面を引き起こすきっかけになるという展開がある。人間以外の存在が登場する場合がある。例えば天使や悪魔(特に淫魔)、アンドロイド(セクサロイド)、触手を持つモンスター、妖怪など。登場人物の年齢設定は主人公・ヒロインのいずれもが10代である場合が多い。ただし、陵辱ものの作品を中心に脇役として中高年の男が登場する場合もある。
性的描写
ライトノベル調や萌え系のものなどを中心に、通常の官能小説よりも性的描写の占めるページ比率が低く、恋愛小説・ラブコメ的な描写や萌え表現に多くのページが割かれる。ライトノベル調がさらに強調されると、性的な描写や挿絵こそあるもののいわゆる「前戯」段階までで終わってしまい、肝心の性交行為の描写が無いものさえある。なお、凌辱ものはこの限りではない。また、近年のネット小説の書籍化作品では性描写より『読み応えのある作品』を重視する傾向にある[3]。
メディアミックス
(後述)