ジャン=リュック・ピカード
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ジャン=リュック・ピカード

ジャン=リュック・ピカード(: Jean-Luc Picard)は、テレビドラマ、映画『スタートレック』シリーズに登場する架空の人物で、『新スタートレック』および『スタートレック:ピカード』の主人公である。パトリック・スチュワートが演じる。日本語版での声優は吉水慶、後に麦人が担当する。交代は吉水の引退によるものである。
略歴
前半生?艦長時代

新スタートレック(Star Trek: The Next Generation、略称:TNG)』及び劇場版第7?10作

2305年、フランス、ラ・バール(フランス語: La Barre)生まれの地球人。ブドウ園を経営する父モーリス・ピカードと母イヴェット・ジェサール=ピカードの次男として生まれる。父の厳格な教育のもと、兄ロベールと共に家族代々の伝統的なブドウ園で育つが、母と共に星を仰ぎ見ながらその向こうに思いを馳せる。2310年代、幼年期に母イヴェットが死去(後述)。少年時代はトップの成績で、兄のロベールに羨まれる。

2323年、一度受験に失敗したものの、父の反対を押し切って宇宙艦隊アカデミーに入学。ピカード家で初めて太陽系を飛び出す。新入生として初めてマラソン大会で優勝するなどアカデミー時代も優等生であり、同時に考古学を修めるなど多才であったが、同時に自信過剰で血の気が多い青年でもあった。当時の愛称は“ジョニー”。2327年、宇宙艦隊アカデミーを卒業し少尉に任官。宇宙基地での休暇中に前述の性格が災いして、酒場で乱闘を引き起こし異星人に刺されてしまう。この事件によりピカードは心臓を失い、人工心臓を埋め込むことになる。その後U.S.S.リライアントでの勤務を経て、U.S.S.スターゲイザー(NCC-2893)に配属され、操舵手となる。

2333年、大尉として勤務していた時に当時の艦長が殺され、かわりに指揮を執った事が評価されて28歳で大佐に昇進し、以降22年間にわたりスターゲイザーの艦長を務める。この時、部下の中には親友のジャック・クラッシャーがいたが、上陸任務で殉職させてしまう。2355年、マクシア・ゼータ星系で正体不明艦からの奇襲を受け交戦(マクシアの戦い)。短距離ワープを駆使した戦術を編み出し、敵艦を撃破するが、スターゲイザーも甚大な被害を受け、艦を放棄する。この時に取った戦術は「ピカード作戦(Picard Maneuver)」として宇宙艦隊アカデミーの教科書に記載されることとなる。その後、通称「スターゲイザー裁判」と呼ばれる軍法会議で艦を喪失した責任を問われるが無罪となり、「ピカード作戦」を考案した功績でグランカイト戦略勲章を授与される。

2364年、当時の最新鋭艦で宇宙艦隊の旗艦であるギャラクシー級U.S.S.エンタープライズD(NCC-1701-D)の艦長に就任する。この時、乗組員の中には前述の友人ジャック・クラッシャーの妻、ドクター・ビバリー・クラッシャーとその息子、ウェスリー・クラッシャーがいた。ファー・ポイント基地において副長のウィリアム・ライカー中佐を迎え、ベタゾイド人の血を引くカウンセラーのトロイ、アンドロイドのデータ少佐、クリンゴン人の艦隊士官ウォーフ、全盲の操舵手(後に機関主任)ラフォージらと共に働くこととなる。同任務にて全能の生命体「Q連続体」と遭遇。Qはピカードを気に入り、以降たびたびQによって運命を翻弄されることになる。

2366年、クリンゴン帝国総裁の座を巡る争いに巻き込まれ、翻訳機無しでクリンゴン語を話し、クリンゴンの文化に通じているピカードは外交手腕を発揮。当時の総裁クンペックやガウロンといった帝国内の重要人物に貸しを作り、一目置かれる存在となる。後に他の任務での必要性からクリンゴンの遮蔽戦艦を借りる、部下であるウォーフのために弁護人を務める等、そのコネクションを最大限利用する事となる。

2367年、機械と有機生命が融合した敵性種族ボーグ集合体は惑星連邦を侵略し、宇宙艦隊旗艦の指揮官としての戦略的知識や交渉能力を利用するためピカードは拉致され、彼らと同様の機械生命体に改造される。ピカードは意思と行動の自由を奪われ、ボーグの代弁者「ロキュータス」としてかつての仲間と対峙させられる。強制的にピカードの戦略的知識を得たボーグ集合体は、迎え撃つ40隻からなる宇宙艦隊のうち39隻を破壊する(ウルフ359の戦い)。ピカードはエンタープライズの指揮を引き継いだライカーらクルーによってからくも救出され、地球侵略を目前にボーグ艦の破壊に成功するが、ピカードは大きな心的外傷を負い、この経験は長年にわたりピカードを苦しめることになる。エンタープライズは破損箇所を修復するため地球上で大規模なオーバーホールを受け、ピカードも休暇を取り実家に帰省する。そこで兄ロベールと甥のレネに再会し、ロベールはピカードに喧嘩をけしかけ、心に溜まっていたものを吐き出させる。そしてピカードは、レネがかつての自身と同じように星を仰ぎ思いを馳せる少年であることを知る。[1]

2368年、ピカードは失踪した惑星連邦大使スポックを捜索するため、敵対するロミュラン星間帝国へ潜入する。その結果、2000年前にヴァルカンから分離した種族であるロミュランと、ヴァルカンを再統一するための運動をスポックが率いていることが明らかになる。

2371年、火災によって兄のロベールと甥のレネを失い、ピカードは家系の最後の生き残りになる。すべての希望が叶うという蜃気楼のような現象「ネクサス」に戻ろうとするエル・オーリア人科学者、トリアン・ソランの計画に巻き込まれ、ヴェリディアン3号星軌道上にてクリンゴン艦と交戦。ネクサスに取り込まれていた(78年前に殉職したはずの)ジェームズ・T・カークの力を借りてソランの計画を阻止するものの、U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701-D)を撃墜され喪失する(『スタートレック ジェネレーションズ』)。

2372年、エンタープライズDの後継である新造のソヴェリン級宇宙艦U.S.S.エンタープライズE(NCC-1701-E)を与えられ、艦長に就任。


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