ジャン・バティスト・リュリ
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ジャン=バティスト・リュリ ジャン=バティスト・リュリ
(画) ポール・ミニャール ジャン=バティスト・リュリ
(画) ポール・ミニャール リュリ像
(作)アントワーヌ・コワズヴォ リュリのサイン

ポータル クラシック音楽

ジャン=バティスト・リュリ(Jean-Baptiste [de] Lully', 1632年11月28日 - 1687年3月22日)は、フランス盛期バロック音楽作曲家ルイ14世宮廷楽長および寵臣として、フランス貴族社会で権勢をほしいままにした。元はジョヴァンニ・バッティスタ・ルッリ(Giovanni Battista Lulli)という名でイタリア人だったが、1661年フランス国籍を取得した。
目次

1 生涯

2 音楽

3 リュリの主要作品

3.1 バレ

3.2 劇中曲

3.3 コメディ=バレ

3.4 抒情悲劇

3.5 その他

3.6 宗教曲

3.6.1 グラン・モテ

3.6.2 プチ・モテ


3.7 偽作・臆測


4 参考文献

5 関連作品

6 外部リンク

生涯

フィレンツェの粉挽き職人の家庭に生まれ、音楽の専門教育を含めて、ほとんど正規の教育は受けていなかったが、ギターヴァイオリンなどの演奏を自ら習い覚えた。1646年ギーズ公の公子ロジェに見出されてフランスへと連れられ、ロジェの異父姉の娘アンヌ・マリー・ルイーズ・ドルレアン(グランド・マドモワゼル)のもとで下男として奉公する。のちにグランド・マドモワゼルから、その才能を認められて正式な音楽教育を受け、加えてニコラ・メトリュからは音楽理論も学ぶが、グランド・マドモワゼルについて尾篭な言葉で詩を書き、結局は解雇された。

その後1652年末から1653年初頭にかけて、『王の夜のバレ』 (Ballet royal de la Nuit) に出演すると、ルイ14世が彼の事を大層気に入り、やがて国王付き器楽曲作曲家に任命され、更に作曲家・踊り手として王に仕えるようになる。宮廷の弦楽合奏団「フランス王の24のヴィオロン」 (Les Vingt-quatre Violons du Roi、「大楽団」 Grande Bande とも呼ばれる)に参加し、また踊り手としても頭角を現して王と同じ場面で踊るようになるなど、この関係を通して王との親密な関係を築き上げていく。当時は、1つの大きな作品を複数の作曲家で兼担することが通常で、作曲家たちは演奏家としても「24のヴィオロン」に参加していたが、リュリはこの制御しがたい楽団を嫌い、王の勅許により自前の楽団「プティ・ヴィオロン」 (Petits Violons) を結成する。1656年の仮面舞踏会 "la galanterie du temps" では、全ての楽曲を彼が作曲した。

1650年代から1660年代にかけて、リュリは王のために多くのバレ音楽を作曲し、王と共に踊り手としても舞台に出演して、深い寵愛を受けた。1661年にルイ14世が親政を開始すると、彼は王の宮廷音楽監督 (surintendant de la musique de la chambre du roi) に任命され、これを受けて同年12月リュリはフランスに帰化する。1662年には、同僚のミシェル・ランベールの娘マドレーヌと結婚し、立て続けに6児(10児とも)をもうけた。1662年のリュリの婚約時には、王自らその契約書に署名するほどであった。

1660年および62年(ルイ14世の結婚の祝祭)にイタリアからピエトロ・フランチェスコ・カヴァッリが訪れオペラを作曲・上演すると、フランスの音楽界は大きく影響を受ける。リュリはカヴァッリの『セルセ』(Xerse、1660年)、『恋するヘラクレス』(Ercole amante、1662年)の上演には付随のバレエ音楽を何曲か作曲しているが、この頃から様々な新しいジャンルの音楽にも手を広げていく。1664年からはモリエールの台本による「コメディ=バレ」(舞踊喜劇)のための楽曲で大きな成功を収める。「二人のバティスト」と呼ばれた彼らの代表作には、『無理強いの結婚』(1664年)、『町人貴族』(1670年)などがあり、モリエールとリュリ本人の出演により王室の劇場にて上演された。


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