ジャングル黒べえ
漫画
作者藤子不二雄(藤本単独作)
出版社小学館
その他の出版社
毎日新聞社
掲載誌よいこ、幼稚園、
小学一年生 - 小学六年生、
毎日新聞(大阪版夕刊)
発表期間1973年2月 - 11月
アニメ
原作藤子不二雄
監督出崎統(演出)
キャラクターデザイン椛島義夫、北原健雄、
杉野昭夫(作画監督)
音楽三沢郷
アニメーション制作Aプロダクション
製作毎日放送、東京ムービー
放送局毎日放送
放送期間1973年3月2日 - 9月28日
話数全31話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画、アニメ
ポータル漫画、アニメ
『ジャングル黒べえ』(ジャングルくろべえ)は、藤子不二雄の藤本弘(のちの藤子・F・不二雄)の日本の漫画、同作のテレビアニメである。 アフリカの密林に住むピリミー族[注釈 1]の大酋長[1]の息子である黒べえが、ジェット機を大きな鳥と勘違いし、捕らえようと車輪にしがみついたものの日本上空で力尽きて落下し、落ちた先である佐良利家(漫画では佐藤家)で看病されたことを機に、佐良利家に恩返ししようと得意の魔法や呪術で騒動を巻き起こす物語である。 本作は藤子作品としては珍しい他者によるテレビアニメ化企画が先行した作品である。過去に『オバケのQ太郎』など一連の藤子アニメ作品を手掛けてきた東京ムービーがアニメ制作を担当。藤子(藤本)はストーリーと漫画連載を担当した。 本作の企画の前身は、ある時期から『頭の上のチッカとボッカ』という仮題[2]で進行した企画である。キャラクター原案は当時Aプロダクションに在籍していた宮崎駿が手掛けた。その際に宮崎が出したアイデアは「アイヌ神話のコロポックル(ホビット)と人間の交流を描く」というものであった。宮崎とともに原案を作ったプロデューサーの楠部三吉郎によると、コロポックルの兄妹が人間の住宅天井裏に住みつき、人間のものを「狩猟」と称して勝手に持ち出すストーリーであったという[3][注釈 2][注釈 3]。『頭の上のチッカとボッカ』の企画を楠部が毎日放送に持ち込んだところ、当時はまだ無名であった宮崎の起用に毎日放送は難色を示し、企画は実現しなかった[3]。 宮崎が作った『頭の上のチッカとボッカ』の設定原画は、2016年にまんだらけのオークションに出品され、53万円で落札された[4]。 上記の通り、『頭の上のチッカとボッカ』はあくまでも形を変えつついくつも存在した企画の1つで、宮崎が有名な存在になったからこそ焦点が当てられたに過ぎない。また、宮崎は『ジャングル黒べえ』のスタッフとしてクレジットされていない。「『ジャングル黒べえ』の前身企画の原案作りに宮崎駿が関わった」と記すのは問題ないが、「『ジャングル黒べえ』で宮崎駿は原案を担当した」と記すのは誤り。 無名の宮崎駿がキャラクターのデザイン担当である点が毎日放送に受け入れられなかったため、楠部は(『新オバケのQ太郎』で接点のあった)藤子不二雄に頼むという代案を出し「企画の形がなくなるかもしれないが注文は付けない」という条件で了解を得る[3]。
内容
作品ができるまで
頭の上のチッカとボッカ
藤本によるキャラクターデザイン
藤本によるキャラクターデザイン案
藤子不二雄の藤本弘によるにキャラクターデザイン案が数点残っており(黒べえと赤べえに相当するキャラクター)、そのうちの1点[5]は「一人は髪が緑色」「もう一人は髪が赤系統の色」「一人は頭に細長い耳」「一人は頭に丸い耳」「手に槍を持っている」等の点が宮崎の『頭の上のチッカとボッカ』のキャラクターデザインと共通している[注釈 4]。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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