ジャバ・ザ・ハット
Jabba the Hutt
スター・ウォーズシリーズのキャラクター
初登場『ジェダイの帰還』(1983年)
演デクラン・マルホランド
ジャバ・ザ・ハット (Jabba the Hutt) はアメリカのSF映画『スター・ウォーズ』シリーズの登場人物で、本名をジャバ・デシリジク・ティウレ(Jabba Desilijic Tiure)という[1]。ナメクジのような姿[2]で描かれている。ロジャー・イーバートは、ヒキガエルとチェシャ猫を合わせた姿と述べている[3]。
惑星タトゥイーンに本拠を置き、ありとあらゆる犯罪に手を染めている犯罪組織ハット・カルテルの首領。ジャバは強大な組織を運営するために大勢の犯罪者、賞金稼ぎ、密輸業者、暗殺者を雇っており、ハン・ソロもその一人だった。彼はユーモアを持ち、食欲旺盛でギャンブル、女の奴隷、拷問を好んでいた[1]。
ジョージ・ルーカスは、「ジャバは将来的に『スター・ウォーズ』シリーズで潜在的な役割が与えられるはずだった」と述べている[4]。また、オビ=ワン・ケノービと共にスピンオフ映画の主役候補に挙げられている[5]。
ジャバのイメージはアメリカの大衆文化に大きな影響を与え、彼の名前は肥満や腐敗の象徴としてフィクション作品や政治風刺に度々用いられている[6][7]。 抗争の末にタトゥイーンの裏社会を牛耳る存在にまでのし上がったと言われる。銀河帝国や反乱同盟軍、さらにはかつての銀河共和国とは一定の距離を置いており、奴隷や麻薬の売買、詐欺、殺人など様々な犯罪的行為で稼いだ資金(合法的なポッドレースの興行も含む)によってタトゥイーンに宮殿を持っている。ロッタという息子を溺愛しており、親としての感情に言及されると態度を軟化させる。クローン大戦末期にはダース・モールの要請を受け彼の配下に収まったが、その後は帝国時代まで彼の動向は謎に包まれている[8]。 密輸業者であるハン・ソロとは古くから取引があるが、ソロはヤヴィンの戦いの直前に密輸品のスパイスを輸送中に帝国軍の船に発見されてしまい、やむなく密輸品を投棄してしまった。これによりソロはジャバに対して多額の借金を背負い込むことになったが、ソロは反乱同盟軍に加わりジャバに借金の返済をしている暇がなくなった。そのため、ジャバはソロの首に懸賞金を掛け、結果ソロは賞金稼ぎに執拗に追われ、ホスの戦いの直後にカーボン冷凍されることとなった。しかし、その一方でジャバはソロの能力や存在価値を高く評価しており、それはソロのカーボン冷凍後も続いていた。 『ジェダイの帰還』において、ハン・ソロの救出のために賞金稼ぎに扮したレイア・オーガナを捕らえ、首輪と鎖で拘束し奴隷とした。同じく、彼女によりカーボン凍結から解除されたソロも再び捕らえるが、ソロは借金の返済の遅れに対し必死に弁明するが、ジャバにとってはもはや用済みで取引には応じず、バンサの餌食にするために牢獄に閉じ込める。その後、宮殿に侵入を許してしまったルークにソロとレイアの解放を要求されるが、そんな彼を葬るべくランコアの餌食にしようと試みるが、逆にルークがランコアを倒してしまったため失敗に終わり、今度はソロとチューバッカともどもサルラックの餌食として改めて処刑を宣告する。しかし、ルークたちとの激闘の際、レイアを拘束していた鎖で彼女に絞殺された。年齢は600歳であった。彼の死後は跡目争いが激化し、内部抗争のため組織は瓦解したという。 非ヒューマノイド人種ハットに属する、カエルのような上半身に太り過ぎたヘビ(またはナメクジ)のような下半身という姿の巨漢。その性格は強欲にして冷酷、大胆にして野蛮ではあるが、自分に利益をもたらす相手には比較的寛大である。銀河系の公用語であるベーシックを理解できるが自尊心から必要以外の状況では用いず、母星ナル・ハッタの言語であるハット語でしか話さない。両生類のような生物が大好物。ジャバの属する種族ハットは元来ジェダイの暗示に対する抵抗力が非常に強いため、フォースを用いた心理操作はジャバには通用しない。 ハット族でも有力なデシジリク一族出身[9]。叔父(後に叔母)ジリアク[10]に次ぐナンバー2の実力者。 ジャバは欲深く、食欲旺盛な性格をしている[11]。『スター・ウォーズ』の世界で、彼は敵対者を拷問して屈辱を与えることに喜びを感じる「卑劣なギャングスター」として知られており、あらゆる種族の女性を奴隷として宮殿に住まわせている。宮殿はジャバによる恐怖が支配するため安全は保障されておらず、『ジェダイの帰還』では奴隷のダンサー・ウーラが彼の逆鱗に触れランコアの餌食となった[12][13]。 ロジャー・イーバートは、ジャバの外見を「ヒキガエルとチェシャ猫の融合」と述べ[3]、ジャン・カベロス
劇中の活躍
キャラクター設定ジャバの製作者・パペッター(左からジョン・コッピンジャー、マイク・エドモンズ、デヴィッド・アラン・バークレイ、トビー・フィルポット)
映画史家ローラン・ブーズロウ(英語版)によると、ジャバの最期は『ジェダイの帰還』の脚本を担当したローレンス・カスダンの発案であり、ルーカスもジャバはレイアの鎖で絞殺されるべきと判断した。ルーカスは『ゴッドファーザー』でレニー・モンタナ(英語版)が演じるルカ・ブラージの殺害シーンに影響を受けている[18]。 『新たなる希望』の初期設定では、ジャバは「長い触角と醜くて大きな口を持つ、ナメクジのような生き物」となっていた[19]。一方で、ルーカスはジャバの初期案は「毛皮に覆われたウーキーに近い」デザインだったとインタビューで述べており、『新たなる希望』撮影時は北アイルランドの俳優デクラン・マルホランド
コンセプト
『新たなる希望』