非対称ジメチルヒドラジン
IUPAC名
1,1-Dimethylhydrazine[1]
識別情報
CAS登録番号57-14-7
-57 °C, 216 K, -71 °F
沸点
64 °C, 337.1 K, 147 °F
蒸気圧13.7 kPa (at 20 °C)
屈折率 (nD)1.4075
熱化学
標準生成熱 ΔfHo48.3 kJ mol?1[2]
標準燃焼熱 ΔcHo?1980 kJ mol?1[2]
標準モルエントロピー So200.25 J K?1 mol?1[2]
標準定圧モル比熱, Cpo164.05 J K?1 mol?1[2]
危険性
GHSピクトグラム
GHSシグナルワードDANGER
HフレーズH225, H301, H314, H331, H350, H411
PフレーズP210, P261, P273, P280, P301+310
EU分類 F T N
EU Index007-012-00-5
NFPA 704341
RフレーズR45, R11, R23/25, R34, R51/53
引火点?10 °C
発火点248 °C
爆発限界2?95%
半数致死量 LD50
122 mg kg?1 (oral, rat)
1.06 g kg?1 (dermal, rabbit)
関連する物質
関連物質
ジメチルアミン
ヒドラジン
1,2-ジメチルヒドラジン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
非対称ジメチルヒドラジン(Unsymmetrical dimethylhydrazine、UDMH、または1,1-ジメチルヒドラジン)はヒドラジンの誘導体の有機化合物である。用途はロケットエンジンの燃料など。
異性体には1,2-ジメチルヒドラジン( CH 3 − NH − NH − CH 3 {\displaystyle {\ce {CH3-NH-NH-CH3}}} )があり、こちらは「対称型ジメチルヒドラジン」と呼ばれる。
アンモニア様の臭気を持つ無色透明の液体で、吸湿性を持ち、水に非常に溶けやすい。空気に触れると黄色に変色する。常温で気化しやすく、引火点が-10度のため引火しやすい。 ロケットエンジンの推進剤として用いられ、酸化剤には四酸化二窒素や赤煙硝酸、液体酸素などが使用される。ヒドラジンに比べ高温でも安定しており、ヒドラジンと置き換えまたは混合が可能である。 常温で保存可能であるので即応性を要求されるミサイル等の用途に用いられ、また、酸化剤と混ぜるだけで燃焼する自己着火性推進剤であるため、高い信頼性を求められる人工衛星やスペースシャトル等の姿勢制御に使用される。ロケットエンジンの始動時にも使用され、この場合は運転が始まったらケロシンなどに切り替える。
用途