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出典検索?: "ジオキャッシング"
ジオキャッシング (英語: geocaching) は、GPS/GNSSを利用した、地球規模で行なわれている宝探しゲームである。語源は、「地球」「大地」を意味する "geo" と、動詞としての「隠す」「畜える」を意味する "cache" を元にした造語である。
プレイの方法としてはまず、あるプレイヤーはジオキャッシュ (geocache)(短縮してキャッシュ (cache)とも言う)と呼ばれる宝箱に見立てた容器を隠し、隠した場所の座標をGPS/GNSSレシーバーで取得し、米国にある ⇒ジオキャッシングの公式サイトに隠し場所のヒントと共にその座標を登録し、公開する。その情報を見た別のプレイヤーが、公開された座標を頼りにGPS/GNSSレシーバーを用いてキャッシュを捜しに行く。このように、基本的なルールとしてはいたってシンプルである。
2000年にアメリカで誕生した新しいゲームであるが、GPS/GNSSやインターネットといった現代技術と、主として自然の中で行なうアウトドアスポーツとしての要素が融合した画期的なゲームとして、世界中に多くの愛好者(ジオキャッシャー (geocacher)、短縮してキャッシャー (cacher)) と呼ばれる)が存在する。
2017年7月現在、有効なキャッシュは世界に300万個以上設置されており、ゲームの参加者数は全世界で600万人以上である。 ゲームを始める前に、米国にある ⇒ジオキャッシングの公式サイトでメンバー登録する必要がある(無料、ただしマイページの機能を拡充できる有料会員(プレミアムメンバー)制度もある)。 ジオキャッシングでは「キャッシュを隠す」?「キャッシュを捜す」、という手順を踏むため、本稿では「隠す」「捜す」の順に解説する。だが、初心者が実際にジオキャッシングを始める場合には、はじめに隠されているキャッシュを捜してみてルールやテクニックを学び、ゲームに慣れて行くプロセスが必要である。 また、本稿では最も基本的なキャッシュであるトラディショナルキャッシュについて解説する。その詳細やその他のキャッシュについては、キャッシュの種類の項を参照されたい。
ゲームの概要
諸元
参加人数
単独でもプレイ可能だが、自己以外にキャッシュを「隠す」あるいは「捜す」プレイヤーの存在があるのは自明である。また、チームと称して複数名からなるグループが活動するケースもある。
必要物資
GPS/GNSSレシーバーとインターネット接続環境(屋外で接続できる必要はない)が必須である。捜索時にはGPS/GNSSレシーバやキャッシュの情報ページのハードコピー(または携帯インターネット端末)のほか、交換するための「宝物」やログブックに記入するための筆記用具等を持参するのが望ましい。新たにキャッシュを設置する場合はその材料も必要である(後述)。
場所
基本的に屋外であり、全地球上である。また、GPS/GNSSを使用するのに支障とならないよう上空に開けた場所である必要がある。なお、ガイドラインでキャッシュを設置する場所に制約がある(後述)ため、必然的に屋根のある場所の多くは除外される。
所要時間
ひとつのキャッシュの探索に要する時間は、キャッシュの置かれている場所へ赴く移動時間と、キャッシュの探索に要する時間に大別される。キャッシュの置かれている場所へ赴く移動時間とは単純に、鉄道などの交通機関や自家用車での移動時間、或いは鉄道駅や駐車場からキャッシュの最寄りへ向かう徒歩で要した時間である。キャッシュの探索に要する時間は、それぞれのキャッシュの難易度とプレイヤー個人の技量、忍耐度に依存する。簡単なものであれば数分程度で見つけられるものもあれば、マルチキャッシュなど複雑なキャッシュの場合は数時間から時には数回の訪問・数日に及ぶ場合もある。
勝敗・優劣の決定
ジオキャッシングの公式サイトではメンバーのキャッシュの隠した数や発見数が表示される(一部例外あり)ので、その数を競う傾向もなくはない。しかしジオキャッシングというゲーム自体には競争という概念はない(置かれたキャッシュの第一発見者が「FTF ("First To Find"、一番乗り)」を宣言することはある)。地球規模で行なわれるこのゲームで純粋に数字で競うには、特に地域差ハンデは埋め難いからである。一部にはキャッシュを隠す際のテクニックや、いかに遠くのキャッシュに挑むか、などが評されるケースもあるが、これも抽象的なものである。なお、困難なキャッシュを置くこと自体が他のジオキャッシャーに対する「挑戦」である、という考え方もある。この場合、高い難易度で設置したキャッシュが容易に攻略されたことを「敗北」と捉える(逆に発見したほうにとっては「勝利」と捉える)。
キャッシュを隠す
設置すべきキャッシュを作る容器は防水性のタッパーウェアが一般的である。容器の中には、ログブック(キャッシュを発見した時に記録するためのメモ帳)と、「宝物」を入れておく。宝物といっても特に高価なものを用意する必要はなく、簡単な、そして特色のある小物やおもちゃ、コインなどでも良い。ただし、キャッシュの難易度に応じた価値のあるものが望ましいとされている。
キャッシュを隠しに行く隠し場所は一般に見つかり難く、不可抗力で失われないよう留意する必要がある。また、継続的に維持管理できる場所に置かなければならないほか、同意なく私有地に置くことやテロの標的となりやすい場所など、設置が禁じられている場所がガイドラインで定められている。
キャッシュの場所の座標をGPS/GNSSレシーバーで計測する座標はジオキャッシングの基本であり、可能な限り正確に測定しなければならない。
公式サイトにキャッシュの情報を登録する座標とともにキャッシュを見つけるために必要なヒントも併せて公開するが、見つける楽しみを失わせかねない致命的に明らかなヒントは、スポイラー spoiler(台なしにするもの、の意味。日本語の「ネタバレ」に近い)として嫌われる。重大なヒントは明らかにしないか、暗号化する必要がある。
設置したキャッシュを定期的に点検するキャッシュオーナーには、キャッシュが失われたり破損した場合に現状に戻すなどの義務が課せられている。もしオーナーがジオキャッシングを辞める場合には、設置したキャッシュを責任持って撤去しなければならない。置いたキャッシュを放置・放棄する行為は重大なルール違反とされている。
一度公開したキャッシュの内容を一度に何回も訂正するとアーカイブされる場合もあるので要注意
キャッシュを捜す
公式サイトで探すべきキャッシュを見つける ⇒検索ページで、条件に合致するキャッシュを検索することができる。メンバー登録していれば、自宅の座標を登録することで自宅の近所に隠されているキャッシュを検索する、といったことも可能である。