旅客機(りょかくき、りょかっき[注 1])とは、主に旅客を輸送するために製作された民間用飛行機(民間機)である。個人・官庁所有の小型飛行機や企業が使用するビジネスジェットなどは含まない。貨物の輸送が主用途である貨物機とは一般に区別されるが、貨客混載で運用されるコンビネーション[注 2](コンビ)や、旅客輸送仕様と貨物輸送仕様とを切り替えられるコンバーチブル[注 3]などとの違いは曖昧な面もある。民間の貨物輸送機は旅客機を元に派生設計され、製造されたものも多い。 旅客機は航空機メーカーが製造し、航空会社が乗客や貨物を乗せて運航する。航空会社は乗客が支払う運賃を主な収入とする[注 4]。旅客機の運航形態には、あらかじめ決められた時刻表に従って航空会社により定期的に運航され、一般的な定期便のほかに、不定期に運航されるチャーター便がある。21世紀現在では旅客だけを輸送して貨物を輸送しない旅客機は存在しない[1]。
目次
1 概説
2 歴史
2.1 命がけの乗り物 : 黎明期
2.2 贅沢で優雅な乗り物 : 1930年代
2.3 長距離国際線の確立 : 1940年代
2.4 ジェット旅客機の誕生 : 1950年代
2.5 旅客機の大衆化時代 : 1960年代
2.6 経済性と環境との調和の時代 : 1970年代以後
3 現代の旅客機
3.1 長距離・中距離航空路
3.2 短距離航空路
4 構造
5 燃料
6 性能・能力
6.1 機体の大きさ
6.2 重さと航続距離
6.3 客席
7 設計思想
7.1 フェイルセーフ
7.2 フールプルーフ
8 旅客機の産業構造
8.1 航空機メーカー
8.2 航空会社
8.3 エンジンメーカー
9 運航
9.1 機上での手順
9.2 食事・飲料
10 派生型
11 機体塗装の役割と変遷
12 脚注
12.1 注釈
12.2 出典
13 参考文献
14 関連項目
概説