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出典検索?: "ローラーコースター"
この項目では、遊具について説明しています。1977年制作のアメリカ合衆国の映画については「ジェット・ローラー・コースター」を、2013年の大韓民国の映画については「ローラーコースター!」をご覧ください。
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由来となった後楽園ゆうえんちのローラーコースターについては「ジェットコースター (後楽園ゆうえんち)」をご覧ください。
漫才コンビについては「ジェットコースター (お笑いコンビ)」をご覧ください。
小柳ゆきのシングル曲については「ジェットコースター (小柳ゆきの曲)」をご覧ください。
あやまんJAPANの楽曲については「あやまんジェットコースター」をご覧ください。
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Expedition GeForce
エクスペディション・ジーフォース神戸ハーバーランドモザイクガーデンにて(現存せず)奈良ドリームランドにて(現存せず)
ローラーコースター (英: roller coaster) は、遊園地に設置されているアトラクションの一種で、絶叫マシン(スリル・ライド)等と呼ばれる種類の乗り物の一つ。
日本ではジェットコースター(和製英語:jet coaster)と呼ばれることも多い。これはジェット噴射するように加速していくことからきた呼称だが、実際にはジェットエンジンなどは使われていない。かつて後楽園ゆうえんち(現:東京ドームシティアトラクションズ)に存在したアトラクションの名に由来する。
ローラーコースターの乗客は、急勾配や角度の付いたカーブするレールの上を高速で駆け抜け、時には一回転して天地逆転するスリルを味わいながら一周することでこの遊具を楽しむ。
日本語では一般的にスーパースライダーと呼ばれる遊具の一種には、アルパインコースター(アルペンコースター)やマウンテンコースターと呼ばれる線路を持つタイプが存在し、これらもローラーコースターの一種として区分される。
線路を持たないすべり台のローラースライダーのことを指してローラーコースターと呼ぶ人もいる。
仕組み[ソースを編集]
ローラーコースターでは、乗客がいる列車自体に基本的に動力などは存在せず、一般的にはチェーンリフトによってレールの最高到達点まで車両を巻き上げ、ここから下りの傾斜を走らせることで位置エネルギーを運動エネルギーに転換して速度をつける。そして、ある程度下ったら再び傾斜を駆け上がらせて運動エネルギーを位置エネルギーへと転換する。この間、運動エネルギーは摩擦や空気抵抗などの要素によって減衰しているため、第二の山以降では頂上が徐々に低い位置におかれる。この動作を繰り返すことでローラーコースターは進んで行き、最後に車両に取り付けられた金属板をレールに設置されたブレーキパッドで挟んで摩擦を起こし、運動エネルギーを主に熱エネルギーとして放出して停止させる。
最近では、チェーンではなくフライホイールやリニアモーター、圧縮空気等を用いて、スタート時や走行中に運動エネルギーを適宜追加する方式がよく見られる。この方法により、カタパルトで射出されるような加速感や、従来型では加速しない区間での加速による意外性などが演出され、さらにチェーン方式では実現できないような設置場所の重力加速度を超えた加速度を加えることも可能である。また、チェーン方式ではコースターの速度を上げるにはかなり大がかりな巻き上げが必要で、土地や建設コストもかなり膨大になってしまう。その点でもリニアモーターなどの方式は有利である。ブレーキシステムに関しても、電磁石や永久磁石を用いて渦電流を発生させる非接触式のものを導入し、滑らかな減速・停止ができるほか、ブレーキ作動時の騒音を大幅に減少できるようになった。
ローラーコースターのコースには山なりや谷底および左右のカーブがあり、カーブ区間では乗客に遠心力がかかる。ローラーコースターのスペックとして、乗客にかかる遠心力と重力の合力はG(重力加速度)を基準にその何倍かで表されることがある。この力の変化がローラーコースターの醍醐味の一つであり、高さや速度に加えてその乗り心地の評価などに用いられることがある。しかし、乗客にかかる力は身体への負担となるため、クロソイド曲線などの緩和曲線を用いて強い力がかかる時間を短縮したり、カント(レールの傾き)を付けて乗客の横方向にかかる遠心力を縦方向に分散したりして、乗客にかかる力の影響を調整し、身体への負担を軽減している。
日本では、1959年(昭和34年)からローラーコースターが建築基準法の「工作物」として扱われるようになり、法律や省令に基づいて安全基準や定期点検などが実施されている。「工作物」すなわち建物と同じように扱われ、乗り物として扱われていないのは、乗客の乗車地点と降車地点が同じであり、乗車と降車の地点が異なる一般的な乗り物とは用途が違うからと考えられている。
ローラーコースターを応用したものとして、車両側に駆動装置をもたない点に着目し、道路上などに緩やかな傾斜のレールを設けて新交通システムとして活用する「エコライド」の研究が、2006年(平成18年)度から2009年(平成21年)度まで新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) で、2009年(平成21年)度から2010年(平成22年)度まで経済産業省の委託事業として行われている[1][2]。
歴史[ソースを編集]トンプソンの木製ローラーコースター「ローラーコースターの歴史(英語版)」を参照
ローラーコースターの起源としては諸説あり、16世紀の帝政ロシア時代に行われたそりでこぶの有る山を滑り降りた氷滑りの遊びから発展し17世紀に開発された人工の山からソリや車輪で滑り降りる遊具「ロシアの山」や、1870年に建設されたアメリカ・ペンシルベニア州のマウチ・チャンク(en)にて山頂への登り降りに用いた鉱山鉄道が挙げられる[3]。
現在のローラーコースターの基となったのは、マウチ・チャンクの鉱山鉄道からヒントを得てラ・マーカス・A・トンプソン(en)が1884年にコニーアイランドで建設したもので[3]、翌年には特許を取得。初期のローラーコースターは木製で、今日にも木製のコースターは少数ではあるが現存し稼働している。また1895年にはコニーアイランドの一角に建設されたシーライオンパーク(en)にて360度回転型の先駆けとなる垂直回転型のコースター「フリップ・フラップ」が導入されたが、乗客のむち打ち症が続発し撤去されている[3]。