シンデレラ_(プロコフィエフ)
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F・アシュトン振付『シンデレラ』の上演(2010年、ポーランド国立バレエ団(英語版)).mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}関連ポータルのリンク

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『シンデレラ』(ロシア語: Золушка(ゾールシカ)、英語: Cinderella)は、ソ連作曲家セルゲイ・プロコフィエフが作曲したバレエ音楽、およびそれを用いたバレエ作品である。物語は、フランスの詩人シャルル・ペローの童話集の中の童話『シンデレラ』に基づく。バレエ音楽からプロコフィエフ自身によって、管弦楽組曲3つないし4つとピアノ独奏用組曲3つ、その他の編曲が作られている。
上演史

1940年、『ロメオとジュリエット』の成功を受けて、キーロフ劇場からプロコフィエフへ作曲の依頼が行われた。しかし、ドイツのソ連侵攻やオペラ『戦争と平和』の作曲によって作業は中断され、完成は1944年、初演は1945年までずれ込んだ。

1945年11月21日モスクワボリショイ劇場で初演が行われた。台本はニコライ・ヴォルコフ、振付はロスチスラフ・ザハロフ(英語版)、美術はピョートル・ウィリアムス、指揮はユーリー・ファイエル、主演のシンデレラ役はガリーナ・ウラノワであった。初演は成功し、プロコフィエフは1946年交響曲第5番ピアノソナタ第8番などと併せてスターリン賞を受けた。

委嘱元のキーロフ劇場での初演は、1946年4月8日にコンスタンチン・セルゲエフ(英語版)の振付で行われた。
バレエ音楽『シンデレラ』 Op.87

本作は『ロメオとジュリエット』同様に、複数のライトモティーフを使用した場面描写や登場人物の性格描写が行われている。一方、『ロメオとジュリエット』と比較して劇的な要素の少ない脚本ということもあって、プロコフィエフはチャイコフスキーの系譜を継ぎ[1]、「踊りの要素で満たされた」、クラシック・バレエの伝統を意識した作曲を行った。ゆえに抒情的なナンバーが多く、パ・ド・ドゥヴァリアシオンが多く配置され、またガヴォットパスピエブレーなどの古風な舞曲を複数含んでいる。
楽器編成

木管楽器: ピッコロ(第3フルートを兼ねる)、フルート2、オーボエ2、コーラングレクラリネット2、バス・クラリネットファゴット2、コントラファゴット

金管楽器: トランペット3、ホルン4、トロンボーン3、チューバ

打楽器: ティンパニトライアングルカスタネットウッドブロックマラカスタンバリンスネアドラムシンバルバスドラムタムタムグロッケンシュピールシロフォン

鍵盤楽器など: ハープピアノチェレスタ時計の振り子(高音および低音)[2]、時計の[2]

弦五部

以上のオーケストラのほか、バンダが指定されているのは以下のとおりである。
舞台上

第7曲「踊りのレッスン」
ヴァイオリン2
第26曲 「マズルカと王子の登場」
ピッコロ2、トランペット3、ホルン2、アルトホルン2、テナーホルン2、バリトンホルン2、バス(チューバ)2、シンバル、スネアドラム
舞台裏

第29曲「舞踏会に着いたシンデレラ」
ピッコロ、フルート2、クラリネット2、チェレスタ、グロッケンシュピール、トライアングル
構成
第1幕
第1曲   序奏第2曲   パ・ドゥ・シェール(ショールの踊り)第3曲   シンデレラ第4曲   父親第5曲   仙女のお婆さん第6曲   舞踏会に行く義姉妹たちの身支度第7曲   踊りのレッスン(ガヴォット)第8曲   継母と義姉妹は舞踏会へ出発する第9曲   舞踏会を夢見るシンデレラ第10曲 ガヴォット第11曲 仙女のお婆さんの再現第12曲 春の精第13曲 夏の精第14曲 コオロギとトンボ第15曲 秋の精第16曲 冬の精第17曲 出発の中断第18曲 時計の情景第19曲 舞踏会へ行くシンデレラ(ワルツ)
第2幕
第20曲 廷臣たちの踊り第21曲 パスピエ第22曲 騎士たちの踊り(ブレー)第23曲 少年の踊り  ※実際のバレエではオデットの独舞第24曲 小男の踊り  ※実際のバレエではアロワサの独舞第25曲 再び廷臣たちの踊り第26曲 マズルカと王子の登場第27曲 王子と4人の友人の踊り第28曲 マズルカ第29曲 舞踏会に着いたシンデレラ第30曲 グラン・ワルツ(グランド・ヴァルス)第31曲 プロムナード第32曲 シンデレラの踊り第33曲 王子の踊り第34曲 来客へのご馳走  ※オペラ『
三つのオレンジへの恋』の行進曲から主旋律がとられている。第35曲 オレンジを持った義姉妹たちの踊り第36曲 王子とシンデレラのパ・ド・ドゥ第37曲 ワルツ―コーダ第38曲 真夜中
第3幕
第39曲 王子と靴職人第40曲 王子の最初のギャロップ第41曲 誘惑第42曲 王子の第2のギャロップ第43曲 東洋の踊り第44曲 王子の第3のギャロップ第45曲 シンデレラの目覚め第46曲 舞踏会の翌朝第47曲 王子の訪れ第48曲 王子とシンデレラの再会第49曲 ゆるやかなワルツ第50曲 愛をこめて(アモローソ)
演奏会用組曲(管弦楽)

3つの組曲が編まれた他、他の作品からの楽曲を交えた『ワルツ組曲』も編まれ、バレエの初演から間もなく1946年から1947年にかけて相次いで初演された。『ロメオとジュリエット』の場合と同様に、バレエ全曲からただ曲を抜き出すのではなく、曲順の配列や各曲の構成、オーケストレーションが大幅に変更されている。編曲にあたっては後述のピアノ組曲が下敷きになったと考えられている。

編成はバレエ版の原曲に準ずる3管編成であるが、以下のような変更が加えられている。

バンダによって演奏されていた楽句がオーケストラ本体に組み込まれ、バンダなしで演奏できるようになった。

「時計の振り子」および「時計の鐘」のパートに具体的な打楽器(振り子はシロフォンとウッドブロック、鐘はシンバルとチューブラーベル)が指定された。

『シンデレラ』組曲第1番 Op.107

1946年11月12日、モスクワでスターセヴィチの指揮により初演。
導入部(序曲)

ショールのステップ(パ・ド・シェール)

義姉たちの喧嘩

仙女のお婆さんと冬の精

マズルカ

舞踏会へ行くシンデレラ

シンデレラのワルツ

真夜中

『シンデレラ』組曲第2番 Op.108


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