シンクライアント
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出典検索?: "シンクライアント" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2019年2月)
図書館に設置されているシンクライアントシンクライアント HP T5700Clientron社のシンクライアントU700シンクライアント Gigabyte TA7

シンクライアント(: thin client)とは、ユーザーが使うクライアント端末に必要最小限の処理をさせ、ほとんどの処理をサーバ側に集中させたシステムアーキテクチャ全般のことをいう[注 1]

または、そのようなシステムアーキテクチャで使われるように機能を絞り込んだ専用のクライアント端末のことをいう場合もある[注 2]。狭義のシンクライアントにおいて、クライアント側にWindowsUNIXAndroidなどの一般的なGUI OSを使わないケースをゼロクライアント(: zero client)と呼ぶこともある。ビデオゲームでの同様の技術はクラウドゲームと呼ばれている。

デスクトップ仮想化という用語がアーキテクチャとしてのシンクライアントの意味として使われる場合も有る[注 3]
語源

シンクライアントの「シン(thin)」とは、すなわち「薄い」「少ない」という意味で、クライアント端末がサーバに接続するための最小限のネットワーク機能、およびユーザーが入出力を行うためのGUIを装備していれば良いことを示している。シンクライアントとは逆の意味を持つ用語としては、「ファットクライアント(fat client)」または「シッククライアント(thick client)」がある。
「リッチクライアント」と対比される「シンクライアント」

リッチクライアント」という用語の説明の際によく持ち出される「シンクライアント」は、本項目で説明するものとは別のものである。これは、Web3層システムにおいてクライアントサイドスクリプトなどを利用しないWWWブラウザなどを指す用語である。以下はリッチクライアントの説明の際に使われる場合の各用語の解説である。
ファットクライアント
Web3層以前の2or3層C/SシステムにおけるVBプログラムなど。
リッチクライアント
AjaxFlashプラグインを利用したクライアントサイド技術を利用したWWWブラウザなど。
シンクライアント
サーバサイドプログラムのみを利用し、クライアントサイドプログラムを利用しない場合のWWWブラウザ。
現在までの歴史
黎明期

シンクライアントの歴史を考える場合、どの時代の何を起源とするかは、議論の余地のあるところである。古くは、大型汎用コンピュータと共に使われていたダム端末に起源を求める説もあれば、X Window SystemX端末を起源とする説もある。確かにこれらは上述の定義からするとシンクライアントそのものではあるものの、これらがシンクライアントと呼ばれることはほとんどない。

世の中で「シンクライアント」という用語が使われ始めたのは、1996年のことである。きっかけとなったのはオラクルで、「NC(Network Computer)」という呼称を用いて新しい端末のコンセプトモデルを打ち出した。さらに数か月後にはサン・マイクロシステムズから「Java Station」という呼称で、同様のコンセプトモデルが発表された。

これらのコンセプトモデルは、最小限の機能のみを持たせた端末と、それを使うためのシステムアーキテクチャを打ち出しており、まさにシンクライアントそのものであった。これらが最も注目を浴びた理由は、当時機能豊富だが高価だったWindowsパソコンに対抗して、低価格を前面に出していたことだといえる。同時に、当時大型の筐体が一般的だったパソコンに比べ、これらコンセプトモデルは非常にコンパクトでデザイン的にも斬新なものであり、見た目の派手さにおいても大きな話題を集めた。

当時のシンクライアントは、「(端末の)価格」と、「(端末の)見た目のデザイン」で注目を浴びており、「端末を使うためのシステムアーキテクチャ」には注目が集まらなかった。
マイクロソフトの参入

オラクルのNetwork Computer、サン・マイクロシステムズのJavaStation、これら2つのコンセプトモデルの先進性・話題性に脅威を感じたマイクロソフトは、狭義のシンクライアント(端末)として、Windows CEをベースとした「Windows Based Terminal(WBT)」を発表し、同時に広義のシンクライアント(システムアーキテクチャ)として、Windows NT Server 4.0 Terminal Server Edition(NT4.0 TSE)を発表した。NT4.0 TSEは、すでにWindowsベースのマルチユーザ&リモート操作を実現していたシトリックス・システムズCitrix WinFrameの技術をライセンス供与されたものである。NT4.0 TSEは、すでに発売されていたWindows NT Server4.0とは別製品としての発売であったが、Windows 2000 Server 以降では広義のシンクライアント用としてマルチユーザ&リモート操作を実現する「ターミナル サービス」の機能が標準で搭載されるようになっている。なお、これのシングルユーザ版がWindows XP[注 4]およびWindows Vista[注 5]に標準搭載された「リモートデスクトップ」である。

マイクロソフトのWBT発表の頃から、先に出ていたNetwork ComputerやJava Stationも含めた、これらの端末もしくはシステムアーキテクチャの総称として「シンクライアント」の用語が頻繁に用いられるようになった。
地道な普及

デビュー時には大きな注目を浴びたシンクライアントであるが、狭義のシンクライアント(専用端末)の観点で見ると、十分に普及したとは言いがたい。これは、NCをはじめ当時のシンクライアントが「高価なパソコンに低価格で対抗するもの」と位置づけられていたが、シンクライアント発表と相前後してパソコンの価格が急落し、シンクライアントの価格メリットが相対的に薄れてしまったことによる。

一方で広義のシンクライアントの観点で見ると、端末自体は既存のファットクライアントを使いながら、サーバ側に処理を集約するシステムアーキテクチャは確実に普及を進めてきた。この代表例が、マイクロソフトの Windows 2000 Server、Windows Server 2003に実装されているターミナル サービスと、ターミナル サービスを機能拡張するシトリックス・システムズのMetaFrameCitrix Presentation Server)である。
セキュリティ対策として再注目

上述したとおり、デビュー後しばらくは普及しなかった狭義のシンクライアントであるが、2004年頃から「低価格」とは全く別の利点に注目が集まるようになった。それはセキュリティ面での利点である。この頃から、企業内で管理している個人情報などが外部に流出する事件が発生し、これの対策に企業は取り組むようになってきた。多数の社員が使うパソコンに重要情報が保存されている現状では、セキュリティ対策が困難である一方で、狭義のシンクライアントの端末側にデータを持てない特性が、情報漏洩対策に効果的であるとして注目を集めるようになったのである。

日本においてシンクライアントへの注目が一気に高まったのは、2005年1月3日日本経済新聞の一面トップ記事において「日立製作所がパソコン利用を全廃する」との見出しが出されたことによる[1]。記事中では、セキュリティ対策のために、データが保存できない新型端末[注 6]に徐々に移行し、最終的にパソコンの利用を全廃していくと紹介されている。それまでシンクライアントは、企業情報システムに関心のある一部の人達の中で話題になるのみであったが、この記事をきっかけにして広く一般にも知られるところとなった。その後、朝日新聞のような一般紙や、NHKのニュースでも紹介された。


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